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唯一の大学生アスリートとして活躍
リオ五輪代表に挑む
スポーツ健康学部4年 トライアスロン高橋侑子(たかはしゆうこ) 選手

イメージ 高橋さん

イメージ 総合記録1時間58分18秒の好タイムで優勝した昨年9月の「ITUトライアスロン アジアカップ村上大会」にて。出場する各大会で「法政大学」の文字を入れたオリジナルユニフォームを着用していた

イメージ水泳部の皆さんと(前から2列目、右から3人目本人)。「室内と室外では泳ぎ方が違うと言われることがありますが、『基本は同じ』というのが私のスタンス。練習に参加し、監督・選手の皆さんから泳ぎ方を教わることもあります」

イメージ「試合の戦略を立てるため、経験したことのない土地での大会前には事前調査をしています」

2016年リオデジャネイロ(ブラジル)五輪のトライアスロン競技において日本代表選手の一人と有力視されている高橋侑子さん。現在、ナショナルチームに所属する唯一の大学生アスリートとして活躍しています。

「父が趣味でトライアスロンをしていた影響で、幼い頃から自然と走ったり泳いだり、自転車に乗ったりすることに親しみ、中学3年生の時に出場したジュニア選手権で優勝したことをきっかけに、高校から本格的に始めました」

トライアスロンは、水泳(スイム)1.5km、自転車ロードレース(バイク)40km、長距離走(ラン)10kmの計51.5kmを同一人物がこの順番で連続して行う競技。その過酷さから「鉄人レース」とも呼ばれるこの競技において、高橋さんはこれまで学生選手権優勝、国体優勝、日本選手権準優勝など、数々の好成績をおさめてきました。

「トライアスロンの魅力は何よりもその奥深さです。第一種目としてその後のレースを左右するスイムにどう挑むか、時速40kmほどにも及ぶバイクで空気抵抗を少なくするためにどのように他の選手と駆け引きしていくか、勝負の決め手ともなる最後のランはスタミナを切らさずにどうスパートをかけていくか。そして、3種目をどのようなバランスで進めるか。開催地の地形や気温、自らの体調を鑑み、戦略を立てていきます。

"どの種目が得意ですか?"と聞かれることがありますが、良くも悪くも得意・不得意がありません。小学6年生の時は競泳、中学では陸上をしていましたが、特筆する記録を出せませんでしたから。その分課題はありますが、でも、だからこそ毎回新しいトライアスロンに出会う楽しみを感じながら取り組んでいます」

法政大学でスタンディングポイントを確立

高校卒業後はプロになる選択肢もあったものの、留学へのあこがれから高校卒業後に語学留学したオーストラリアで、"もっと語学力を磨くとともに、視野を広げて、将来はスポーツを通じて社会貢献できるようになりたい"と、「比較的新しい学部として可能性を感じた」という本学スポーツ健康学部に入学しました。

「入学後は以前から興味のあった栄養学などスポーツに関わる幅広い分野について研究しながら、勉強と競技の両立に努めました。広大な校地、豊富なトレーニング設備、それに、入学当初に学部長からご紹介いただいた水泳部の皆さんからのご指導・ご協力......恵まれた環境を提供してくれている法政大学への感謝の気持ちが強くあります」

昨年は初めてスランプを経験。しかし回復までの半年も「大学での経験が役立ちました」と、高橋さんは振り返ります。

「不調の原因が血液検査の結果、貧血であったことがわかり、栄養学の知識を生かすことができました。また、直接的ではありませんが、同時に一助になったと感じたのが多彩な人との交流です。異なる種目をしている選手や、選手生活以外からスポーツに関わっている人など、さまざまな価値観を有する人たちと接してきたことで、スタンディングポイントを築けたように感じています」

五輪での入賞を目指して

2016年のリオ五輪開催を控え、代表選考となる試合が開催される今年。「まだ選考基準は発表されてはいませんが、5月の『世界トライアスロンシリーズ横浜大会』と、8月にリオで開かれるテストイベント『2015 Rio de Janeiro ITU World Olympic Qualification Event』は特に大切な試合だと位置づけています」

体幹トレーニングを強化し、早くも5月の大会のイメージトレーニングや、8月の開催地・リオの地形調査をも進める高橋さん。「横浜はこれまで開かれた大会で納得のいく結果を残した経験もあり、良いイメージがあります」とにこやかに語ります。

さらに「2020年はトライアスロンメダル獲得の絶好機とされる20代後半。金メダルを獲得し、大会を盛り上げたい」と、日本で開催される予定の2020年東京五輪も見据える高橋さん。

「私自身が活躍することで、トライアスロンの面白さを伝えるとともに、大学へ行きながらもオリンピック選手になることは可能だということを示し、若手選手の底上げにつなげられたらと考えています。皆さん、今後とも応援をよろしくお願い致します」

<高橋侑子選手 後援会ウェブサイト>
http://takahashiyuko.com/


スポーツ健康学部4年 トライアスロン高橋侑子(たかはしゆうこ)

ナショナルチームに所属する唯一の大学生アスリートである高橋さん。
「私自身が活躍することで、トライアスロン競技への興味喚起と、若手選手の底上げをしたい」と日々練習に励んでいます。