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歴史的見地から人々の暮らしの変遷を探究 コロナ禍の制約も団結力で乗り切る
人間環境学部人間環境学科 根崎光男教授ゼミ

イメージ上段左から、遠藤七海さん、岡田政彦さん、河合亮さん、下段左から根崎光男教授、牧原藍子さん ※全員、人間環境学部人間環境学科4年

江戸時代を中心とした歴史的見地から、先人の暮らしの経験知を探究している根崎光男教授ゼミ。

「主に、春学期、秋学期とも、グループ研究や個人研究に費やしています」と活動内容を紹介してくれたのは河合さん。「グループ研究では、学年をまたいだグループをつくり、協力してまとめた成果を発表します。個人研究は、2年次から継続して自分が興味のあるテーマに取り組み、最終的に卒論として完成させるのが常です」。

イメージ学生主体で計画する夏合宿。2019年度夏は鬼怒川温泉を訪れ、日光東照宮などの史跡を巡った

イメージ2019年度春学期に開催した街歩きでは、神楽坂・尾崎紅葉旧居跡を探訪。散策の間にゼミ生同士の親睦も深まるという

フィールドワークにも精力的で、春秋の学期ごとに「街歩き」を市ケ谷キャンパス近辺にて実施。街歩きを体験したくて、根崎ゼミを志望したという牧原さんは「江戸時代の古地図(切絵図)を手に史跡を巡り、先生から解説を聞きます。いにしえの街並みと人々の暮らしの変遷に思いを巡らせることができる楽しい時間です」と笑顔をみせます。

しかし、2020年度は新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響により、ゼミ活動に大きな影響が生じています。研究発表はウェブ会議ツール「Zoom」での対応となり、三密を避けるために街歩きや合宿などの学外活動は中止、グループ研究も見送られています。

地域の景観保全にまつわる研究を進めている岡田さんは、この機に地元に帰省しました。「授業はオンラインで参加できますし、研究史料も現地にいたほうが手に入ります。この経験を、将来地元に戻って就職するための布石にしたい」と語ります。

イメージゼミ生(2019年度)との記念撮影。教授とゼミ生との関わりは深く、卒業後もSNSなどを利用して連絡を取り合っている

今できることとして、ゼミ生らはインターネットから情報を集めたり、大学図書館から郵送での貸し出しを利用して史料を取り寄せたりと、制約の中で知恵を絞っています。

そんな学生らを気に掛け、「どんなことでも相談があれば、いつでも応じます」と、連絡窓口をオープンにしている根崎教授。遠藤さんは「対面で相談する機会が失われた分、先生のほうから電話をくださるなど、個別で話しやすい環境づくりをしてくれます。就職活動への不安や個人的な悩みなどの相談にも寄り添ってくださるので安心感があります」と、根崎教授の誠実なサポートに信頼を寄せます。

今後の活動予想が付きづらい状態の中「ゼミ内の誰とも対面できずに、心細さを感じているのではないか」と2年生のことを案じた4年生。

「リモート親睦会など、課外交流できる機会を設けましょうか」と提案する根崎教授の言葉に、全員が大きくうなずき、ゼミ内の団結を強めます。
※今回はオンラインで取材しています

(初出:広報誌『法政』2020年10月号)


人間環境学部人間環境学科 根崎光男教授ゼミ

根崎光男教授
遠藤七海さん
岡田政彦さん
河合亮さん
牧原藍子さん
※全員、人間環境学部人間環境学科4年