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個人の自由な視点で、都市形態の特徴や建築物の魅力を分析
デザイン工学部建築学科 建築空間研究室(安藤直見教授研究室)

イメージ上段左から、安藤直見教授、関根達矢さん、宗田あかねさん、下段左から、水之江隆匡さん、瀋莉莎さん ※全員デザイン工学部建築学科4年

イメージ2019年夏には卒業生を招いて「OB・OG講演会」を開催。学部生と大学院生も、それぞれが研究している内容を発表し、講評をもらった

イメージ2019年に開催した夏合宿は、大学院生も加わった合同合宿に。熱海の観光なども楽しみながら、学年を越えた温かな交流を広げた

イメージ「機会があれば、国際会議にも参加して視野を広げてほしい」という安藤教授の意向から、2019年には中国・昆明で開催された国際会議に参加

都市の建築・形態の特徴を捉えて分類や分析など建築設計に関する研究を手掛ける安藤直見教授研究室。4年生はすでに卒業論文のテーマを決めて、探究を始めています。
関根さんが着目したのは「バス停と街の関係性」。「身近な交通機関であるバス停は、停留所のみの場合や待合室まで設けられていたりとスタイルは多種多様です。国内外の事例を調べながら、バス停に求められる機能やデザインについて考察を進め、顧客ニーズから見て求められているバス停の姿を提案していきたい」と語ります。

空き家問題を含め、住みやすい街づくりの姿を考察しているのは水之江さん。「人口減少と少子高齢化、環境問題などの解決策として、生活圏内を小さくして居住環境を整えようとする『コンパクトシティ』政策と、先端技術を駆使した未来都市づくりを目指す『スーパーシティ』構想に注目しています。これらの政策が有効に機能すれば解決策の一助になるのではないかと考えています」
「駅による城下町の分断」について探究を始めているのは宗田さん。「地元の姫路市では、姫路駅から城側エリアが観光地として栄え、反対側は生活に密着した施設などが集まり、大きく様子が異なります。以前は外国人観光客で城側エリアがにぎわっていましたが、観光客が激減してから、様相は一変しています。こうした駅の両側で対比のある事例と現状を調べています」と語ります。

中国からの留学生で、現在は一時帰国中の瀋さんは、世界文化遺産に登録された中国屈指の景勝地である杭州西湖周辺を調査。「西湖北側の北山街は有名人の旧居やホテルなど景観を意識した建築物が多く、対して南側の南山路は、水辺には建物がなく大型の公共施設などが位置しています。こうした特性の違いは、都市計画としてどのような意図が含まれているのか、空間形態分析を進めて、探っていこうと思っています」

それぞれ個人研究が中心ですが、「全ての研究テーマに関わるつもりで、自分以外の人の研究にも関心を持って取り組んでほしい」と語る安藤教授。しかし、2020年度は対面での活動が全て中止となり、交流の機会が減少。帰省や帰国している学生もいるので、少しでもつながりを持てる手段を模索しながら、ウェブ会議ツールなどを利用したオンライン経由での活動を続けています。
「状況を確認しながらになると思いますが、みんなが同じ場所に集まって対面で話せる時を楽しみにしています」と全員が声をそろえます。

※今回はオンラインで取材しています。

(初出:広報誌『法政』2021年 5月号)


デザイン工学部建築学科 建築空間研究室(安藤直見教授研究室)

安藤直見教授
関根達矢さん
宗田あかねさん
水之江隆匡さん
瀋莉莎さん
※全員デザイン工学部建築学科4年