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実践的な活動で、スキルを磨き、自分の感性を頼りに日常を切り取る
法政大学カメラ部

イメージ上段左から、平晃生さん(文学部哲学科3年、代表)、鎌田龍太郎さん(社会学部メディア社会学科3年)、新浪紗英さん(デザイン工学部建築学科3年)、下段左から、上野浩聖さん(経済学部国際経済学科2年)、内藤朝陽さん(文学部哲学科2年)

創部97年の歴史を誇る法政大学カメラ部。100人以上いる部員の約半数は初心者だといいます。その一人である新浪さんは「代々木公園で、花見撮影を楽しむイベントに参加した時、和気あいあいとした雰囲気にひかれました」と笑顔で語ります。「今ではミラーレスカメラを持ち歩き、友人たちと出掛けた旅行先などで、思い出づくりの撮影を楽しんでいます」。

活動は精力的で、年に3回開催する合宿の他、撮影会も任意で企画。「行きたい人が自由に企画して、公園や観光地などに出向き、部員を被写体にしたり、撮り方を工夫したりしながら、思い思いに撮影しています」と語るのは、高校時代から写真部に所属していたという上野さん。「初心者でも楽しみながら実践的に技術を磨く機会になっています」。

イメージ本格的な撮影に挑戦しようと、フォトスタジオを借りて開催した撮影会。照明などもプロ仕様の機材を使い、クオリティーを追求した(写真は2019年撮影)

イメージ新歓での花見、年3回の合宿など、撮影を兼ねた交流の機会も多い。2019年に開催した夏合宿では砂浜でスイカ割りを楽しんだ

撮りためた作品は、定期的に展示会を開催して披露しています。2年生のメンバーのみが集って開催した「2年生展」を振り返ったのは鎌田さん。「先輩たちの手を借りず、学外のギャラリーを借りる交渉から、どの作品をどのように展示するかまで、同期で話し合って開催までこぎ着けました。念願のフィルムカメラで撮影した作品で臨んだこともあり、印象深い経験になりました」と満足そうに思い出を語ります。

外部との交流イベントも盛んで、大学内の写真系サークルと合同で企画する展覧会や、毎年2月頃に東京六大学の写真系サークルが集って開催する「六大学写真展」などに、定期的に取り組んでいます。2020年は、多くの定例イベントが中止となりましたが、部員たちはそれぞれ、任意で活動を続けたといいます。8月に、知り合いの店の一角を借りて、小さな写真展を開催したのは内藤さん。街の風景の一瞬を切り取ったストリートスナップとともに「misery (惨め)」というタイトルの作品集も展示しました。「写真を撮るときにはきれいな一枚を残そうとする傾向があるけれど、現実はきれいなことばかりじゃなく、苦しいこともあります。そうした表現もできるか挑戦したいと思い、モノトーンの作品にまとめました」

イメージ市ケ谷キャンパスの大学祭には、他キャンパスに属するメンバーも合同で参加して大教室に作品を展示している(写真は2019年撮影)

「今後は、新型コロナウイルス感染症との共存を考えたサークル運営を模索していくことになると思います」と語るのは代表の平さん。「作品発表はオンラインでもできますが、部員間の関わりやつながりがあってこそのサークル活動だと思います。少しでも交流できる機会を設けられるように考えていきたい」と意欲的に語ります。

※今回はオンラインで取材しています

(初出:広報誌『法政』2021年1・2月号)


法政大学カメラ部

平晃生さん(文学部哲学科3年、代表)
鎌田龍太郎さん(社会学部メディア社会学科3年)
新浪紗英さん(デザイン工学部建築学科3年)
上野浩聖さん(経済学部国際経済学科2年)
内藤朝陽さん(文学部哲学科2年)