文京区立昭和小学校 3年
冬に、母のしんせきがいる秋田に行った。おじさんの家は昔からある古い家で、小さいときはこわかったけど、大きくなってからは、そうでもなくなった。入ると、土間に、夏にきたときはなかった七輪がおいてあった。「七輪だ。」と言ったら、おじさんが、「きりたんぽをやくんだ。」と、教えてくれた。そして、「せっかくきたんだから焼いてあげるよ。」と言って、作ってくれることになった。
お米を蒸して、うすにいれる。それを、杵でやわらかくする。そしてもちもちにするためには、こしをつかって、力強く杵でつく、とコツを教えてもらった。その作業が一番力が必要だったので、疲れてしまった。その後、竹ぐしにもちをまきつけた。おじさんが「いっしょうけんめいもちをついてくれたんやから、ぼうにつけやさいよ。」と言ってくれた。もちのついたぼうを、七輪で片面五分くらいずつやいた。いいにおいがしてきた。最後に、しょうゆとはちみつをまぜたタレをぬった。おじさんが「このタレは、うちのオリジナルだ。」とじまんそうに言った。おみそ、おしょうゆだけのタレもあった。これで、「きりたんぽ」の完成だ。私は、おみそをつけた。きりたんぽを食べるのは初めてだったので、どきどきしながら、一口を食べた。すると、口の中にもちの香ばしい味がひろがった。いつも食べているもちとはちがい、お米の風味や、お米のぶつぶつを感じた。
この作文を書いたら、じゅくの先生が「五平もちじゃないの。」と言ったので、調べてみたら、「きりたんぽは秋田県のきょうど料理で五平もちは中部地方に伝わるきょうど料理。きりたんぽは、もとには味はなくなべに入れて食べる。五平もちは、いろいろな形があってしょうゆやみそをぬってやく。」とあったけれど、おじさんの家ではやいたきりたんぽにタレをぬってたべる。だからきりたんぽの五平もち風と名前をつけた。場所によって、名前も作り方も食べ方もちがってくる。日本は広いんだ。