富岡市立西小学校 4年
私は、祖母が作るなすのにびたしが大好きです。なんといっても、祖母がたくさんの時間をかけてなすをしるにつけ、その愛情がこもったなすのにびたしを私に出してくれる、この味がたまらなくおいしいのです。
私が祖母の家に帰ってくると、とってもいい香りがして、祖母が「今日のお昼はなすのにびたしよ。」と、言ってくれると、待ちきれなくなり、私も、お手伝いをしたくなります。「いただきます。」と言った後やはり目につくのがなすのにびたし。真っ先にはしで取り、ごはんの上に乗せ、大口でパクリ。口の中に広がる塩味がすごいのですが、ごはんでちょうどよく調和されます。祖母に、「他のおかずも食べなさい。」と言われますが、耳に入らず、何個も食べおなかがいっぱいになったら、まんぞく。「ごちそうさまでした。」と言った後、食器をかたづけ、祖母に「今日もおいしかったよ。」と、感しゃの気持ちを伝えます。
祖母がこのなすのにびたしを作りはじめたのは、私が三年生の夏休みのころ。私と祖母はちがう家に住んでいますが、夏休みは祖母の家に行きます。私が「うちのお母さんは、なすのしょうが焼きを作るのが上手なんだよ。」と言いました。すると、祖母はお母さんとはまたちがうなすのしょうが焼きを作ってくれました。ですが祖母は、なすのしょうが焼きをパックにいれ、れいぞうこに入れました。祖母が「なすのしょうが焼きをつゆにつけておくと味がしみて、何日か持つのよ。」と言った言葉から、なすのにびたしが作られました。
今でも、祖母が私に「何食べたい?」と聞くと、私はそっこうに「なすのにびたしがいい!」と明るい声で言います。体が自然とワクワクしてきて、祖母がいる台所に行きまだかまだかと待ちきれなくなり、いつものとおりにお手伝いをし始めます。そして「いただきます。」と言った後笑顔ではしを進めます。