茨木市立茨木小学校 5年
「チョコレートってどんな味だろう。」
チョコレートってみんなが好きな代表的なおかしのイメージがあった。茶色いから苦いのかな、みんなはおいしいって言うけれど、本当なのかな、と思っていた。
ぼくは、赤ちゃんのころからアレルギーがあり、乳成分が入っているものは食べられなかった。お父さんやお母さんは、買い物をする時に必ず成分表をチェックして、ぼくが食べられるかを確かめてから買っていた。学校の給食はおいしかったけれど、シチューやチーズは食べられなかった。いつかみんなと同じように食べられるようになりたいな、と思っていた。
ぼくはアレルギーをこくふくするために、病院へ通い、毎日少しずつ牛乳を飲む練習をした。牛乳はあんまりおいしくなくて、飲みたくない日もあったけれど、チョコレートを食べてみたいから、飲むのをがんばった。
だんだんアレルギーの数ちが下がり、もうすぐチョコレートが食べられるかもしれないと思うとわくわくした。そして、お医者さんの許可が出て、ついに初めてのチョコレート。とてもあまくておいしくて、ぼくはほんわかした気持ちになった。チョコレートってみんなが大好きになるおかしだな、と思った。初めてチョコレートを食べた日に、お父さんとお母さんがおじいちゃんやおばあちゃんにも連絡をして、みんなが喜んでくれた。ぼくは、本当にうれしかった。
チョコレートのおかげで、ぼくは食べ物に対しての自信がついた。今は、アレルギーの数ちがさらに下がり、シチューやチーズも食べられるようになってきた。
アレルギーがあってもなくても、みんなが食べたいものが食べられるといいな、と思う。
「おいしいね。」
って、おたがいに喜び合えるのは幸せな時間だと思うから。