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法政出身記者の眼

「神宮に来て!」 野球部員が六大学野球の魅力をPR

 今年は東京六大学野球90周年。選手はユニホームに記念のマークを付けてプレーしている。秋季リーグの慶大戦を前にした9月24日、市ヶ谷キャンパスで野球部の応援イベントが開かれると聞いたので、見に行ってきた。

 イベントのタイトルは「東京六大学野球ってなに? 選手ってどんな人? その答えすべて、私が教えます!」。まず、キャリアデザイン学部3年で学生コーチの宮下礼さん(21)が司会を努め、プロジェクターで六大学野球の仕組みを紹介する。「法政、早稲田、慶応、明治、立教、東大の6校が参加します」「同一の対戦校に対して先に2勝したチームが勝ち点1を獲得し、最終的に勝ち点の多いチームが優勝します」など、六大学野球をまったく知らない人にもわかるよう一から丁寧に説明した。その後、金藤大喜(3年・西武台千葉高校出身)、清水雄二(2年・中京大中京高校出身)、川口凌(1年・横浜高校出身)、森田駿哉(1年・富山商業高校出身)の4選手が登場。やはりプロジェクターを使って、「これが野球部の寮です」「食堂です」「グラウンドです」と、普段の生活を説明した。

 宮下さんによると、4選手とも出演を依頼された時には、「六大学野球の魅力を伝えるなんて、そんな大役務まるのか」と不安な様子だったそうだ。大勢の学生を前に確かに緊張した様子だったが、会場からの「寮での好きなメニューは?」「オフの日は何をしているの?」などの質問に答えるうち、笑顔になっていった。「高校野球と大学野球の違いは?」との質問に、宮下さんは「一番大きなのは自主性。部員それぞれ受けている授業が違うので、全体練習ができるのは土日など限られた日だけ。残りの時間をいかに有効に使うか、それぞれの自主性が大切」と答えた。勉強と野球と両方頑張るのは大変だなあと感心した。最後は、参加者と選手の記念撮影会。約30分と短いイベントだったが、通りがかりの学生も足を止め、大いに盛り上がった。

 今回のイベントを発案したのはマネジャーでキャリアデザイン学部4年の前田あいさん(21)。「大学の方で、観戦ツアーを企画していただくなど、様々な応援をしていただいている。盛り上げるため、自分たち野球部としても何かしなければならないと思った」と動機を語る。6月の「法政出身記者の眼」で高山千香記者が紹介した、学生が主体となって行う課外教養プログラム「KYOPRO」の制度を活用し、大学当局に企画を持ち込んだ。かつては連日大勢の観客でにぎわった六大学野球も、現在、満員になるのは早慶戦ぐらい。法政の試合を満員にするのが夢で、ユニホーム姿の選手を見てもらえば、これまで興味のなかった学生にもアピールできると考えたのだ。

 今回の取材に当たり、記者も在学中に1試合だけ観戦したことを思い出した。1990年秋、勝ち点、勝率ともに並んだため行われた立大との優勝決定戦。1−4で敗れ優勝を逃したが、同世代のひたむきな姿を見て感動したのを覚えている。在学中、最後の大会だったので、「もっと見に行けばよかった」と後悔したものだ。卒業してから母校の応援にいくのもいいが、在学中にしか味わえない感動もあるだろう。まだいったことの法大生は、ぜひ見に行ってほしい。法政に通う魅力の一つである。今年は法政大野球部100周年でもある。

プロジェクターを使い東京六大学野球の魅力を説明する野球部員

深山真治(91年法学部卒)
1991年法政大学法学部卒業、読売新聞入社。
宇都宮支局、新潟支局、福島支局などを経て、2014年より教育部次長。
趣味は温泉、スキー。


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