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2013/03/04

卒業生が世代を越えてつながる 明治20年発足の「校友会」

 現在までに約27万人の卒業生を輩出してきた専修大学。その卒業生たちからなる「専修大学校友会」は、父母・保護者からなる育友会とともに、車の両輪として大学と学生を支え続けている。第12代会長の甘竹秀雄氏に、ネットワークの広がりや活動内容について語っていただいた。

在学生にとっては卒業後の大きな魅力 地域や職域ごとに多彩な支部が活動

 専修大学の校友会は、会員相互の親睦を図ることと大学の発展に貢献することを目的としています。校友会という名称になったのは昭和25年ですが、その歴史は非常に長く、明治20年発足の「専修学校同窓会」にまでさかのぼります。現在、全国に206の地域支部と2つの同窓会があるほか、中国や台湾、アメリカなど5か国に海外支部があり、さらに職域支部や同期会も含めると全部で319もの組織が活動しています。

 支部の活動は、同じ地域や職業の卒業生が、総会・懇親会やスポーツの応援などを通じて、先輩・後輩として忌憚なく意見交換ができる交流の場となっています。

 とりわけ盛んに活動しているのは、同じ職業の卒業生で結成されている職域支部で、不動産業や不動産関連業の職種による「不動産建設黒門会」を始め、流通関連職や会計職などの支部があり、その数は現在66支部にまで増加しています。こうした支部の交流会では卒業生同士の情報交換も活発で、商取引や人材獲得などに結びつくことも少なくありません。その意味で、専修大学校友会は日本の経済活性化にも貢献しうる力を秘めていると言えるでしょう。

 もう一つ、この校友会ならではの大きな特徴として、育友会や大学との連携が密であることが挙げられます。育友会会員に賛助会員として校友会にご参加いただいたり、育友会主催の就職懇談会で校友会会員がOBとして講演したりと、さまざまな交流・協力を相互に行っています。

 また大学との連携という点では、校友会の役員には大学の理事を務めている者もいるため、大学が今どんな支援を求めているのか、学生に必要なものは何かなどの情報をしっかり把握することができています。大学、育友会、校友会の三者の連携は、大学や学生を支援する上で欠かせないものだと考えています。

在学生を支援し、大学発展に寄与したいという思いを胸に

 こうした連携の上に立って、校友会では多彩な活動を行っています。卒業生に対しては、交流・情報交換の場としての各支部への支援金助成や、卒業生が母校を訪れる機会になるホームカミングデーの開催を、在学生に対しては独自の奨学金制度や大学祭への費用援助などを実施。また、校友会オリジナルワインなどを楽しむ「ワイン大学」を開催しているほか、育友会とともに在学生のスポーツ選手や団体に対しての支援も行っています。

 そのほか校友会誌「アドニス」の発行や定時総会、「留学生を囲む会」など多くの年間行事があり、今後も活発に活動していく予定です。こうした活動の原動力となっているのは、私たち卒業生の心に深く根を下ろしている母校愛、すなわち在学生を支援し、大学の発展に寄与したいという思いです。

 私は、平成20年に育友会が刊行した小説「蒼翼の獅子たち」(志茂田景樹著・河出書房新社)を読んで専修大学の歴史や創立者4人の精神に触れ、非常に感動しました。明治13年という激動の時代に大学を創建するには大変な苦労があったはずで、その信念と報恩奉仕の精神には、時代を超えてなお心うたれるものがあります。

 恥ずかしながら、私は学生時代はスポーツに熱中していて大学の歴史についてはあまり知ろうとしていませんでした。しかし、この小説を通して歴史を知ってからは、あらためて母校に大きな魅力を感じています。この歴史を後世に守り伝えたい、この魅力あふれる大学を発展させていきたい──。そうした思いを胸に、校友会の活動に取り組んでいます。

校友のきずなを深め、さらなる支援を

 大学の発展を実現するための取り組みとしては、現在構想が進んでいる神田キャンパスの施設拡張を、資金面で支援していきたいと考えています。2012年には法学部の1年次生が生田キャンパスから神田キャンパスに移転し、法学部の学生は4年間を通して神田キャンパスで学べるようになりました。

 今後大学では、さらに多くの学生が創立後に間もなく移転した神田の地で学べるようにと、新たなキャンパス構想に取り組んでいます。校友会としても、これを支援するためには全国27万人の卒業生の協力が不可欠であり、会長として校友会への参加を広く呼びかけていく所存です。

 歴史を振り返れば、関東大震災によって校舎や校宅、書籍などが全焼した際には、校友会の前身である同窓会が資金を出し合って大学の復興を支えました。また東日本大震災の際には、全国の校友から支援金を募り、被災した専修大学、石巻専修大学、専修大学北海道短期大学の在学生や校舎改修などの支援を行いました。母校愛から来るこうした団結力・一体感は、今後も大切に受け継いでいかなければなりません。

 専修大学はサッカーや野球、レスリング、体操など躍進している運動部も多く、また卒業生でもスポーツ界にとどまらず財界、政界、芸能界などで活躍している方々がたくさんいます。こうした方々の活躍は母校にとって大変名誉なことで、ともに応援することが校友のきずなを深めるきっかけにもなっています。

 今後も、全国に広がる幅広い世代の卒業生へ向けて校友会への参加を呼びかけるとともに、在学生や卒業生、地方支部への支援を実施し、「オール専修」の力を結集して大学の発展を支えていきたいと思います。

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