3日目の28日、私たちはRJC(Raffles Junior College)を訪れた。大学進学率15パーセントのシンガポールの中で、多くの進学者を出す名門校だ。到着後まず広い講堂に案内された。階段状に椅子が並んでおり、ステージの上には大きなスクリーンに「歓迎 welcome to Raffles Junior College 海外プロジェクト探検隊の皆様」という文字が映し出されていた。生徒の一人のセリーヌの流暢な日本語で、式が始まった。簡単な自己紹介の後、作文の発表になった。2人の生徒が、自分が日本語に興味を持った理由、今後の抱負などを日本語で語ってくれた。一人は、ドラえもんで日本語に興味を持ったことを話してくれた。様々な夢の道具を出してくれるドラえもんは、日本への関心や夢もそのポケットの中から出して、シンガポールの人々に与えてくれたようである。もう一人は自分の夢について話してくれた。どんなにつらくても夢を諦めないと言っていた。たった5年間の日本語の学習で、ここまで日本語で自分の思いを伝えることができるようになったという事実にとても驚いた。また日本に興味を持ち、日本語を勉強してくれている事実に触れ、日本人として、もっと勉強しなくては申し訳ないという気持ちになった。その後、学校を案内された。学校には食堂があって、多くの生徒がそこで食べたりしていた。お弁当は持ってこないそうだ。食堂には福建麺のシャーフーフェンというライスヌードルを揚げた麺や、譲豆腐などマレーシア、シンガポール独特のものもたくさん取り扱っているそうだ。
また、その像の対岸にはシンガポールの昔の街並みが残っている。URA(Urban Redevelopment Authority)は都市開発をする一方で、民族や宗教をテーマに建造物や街並みの保存に取り組んでいる。チャイナタウンやリトルインディア、アラブストリートなどもその一部で、英植民地時代の民族分割統治の名残でもある。現在は民族や宗教に関わらず、国民の8.5割以上が政府のつくったHDB(Housing Development Board。高層の公共住宅)に住んでいるところがシンガポールの特徴だ。残りの人はもう少し高級な民間のコンドミニアムに住んでいる。