「性的同意」を侵害し続ける性的画像
私たち「NPO法人ぱっぷす」は、性的搾取やデジタル性暴力に関する相談に対応する団体です。相談者の望む解決を支援するほか、この問題を社会に広く伝え、社会課題の解決を求めて活動しています。今日はその一環として、高い発信力を持つ皆さんに、デジタル技術を用いた性暴力とグルーミングについてお話したいと思います。
まず、大前提として知ってほしいのは、自分の体をどうするかを決めても良いのは「自分」だけということです。これを「体の自己決定」といい、人によって「バウンダリー(自分と他者との境界線)」は違います。そして、自分の体は自分のものなのだから「性的同意」が必要であり、たとえ恋人同士であっても「今はイヤだ」と思ったなら、それは尊重されるべき権利だということです。
では、性的な画像の場合はどうでしょうか。仮に撮影に同意したとしても、一度相手にわたった写真や動画は、自分の同意なくいつでも相手に見られる状態になってしまいます。拡散すれば、性的同意は侵害され続け、もうコントロールはできません。これをデジタル性暴力と呼びます。今、こうした被害がSNSなどを通じて未成年の間で急増しています。