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青少年のメンタルヘルスを考える

TikTokの自殺予防・メンタルヘルスに関する取り組み

エンターテインメントプラットフォームのTikTokでは、その高い発信力を生かし、様々な啓発活動に取り組んでいます。なかでも、「青少年の安心安全」を最重要課題として位置づけ、さる9月12日から10月10日には青少年の自殺予防・メンタルヘルスをテーマに「#大切なひとを守ろう強調月間」を実施。10月7日には、TikTokクリエイター向けに精神保健・メンタルヘルスの専門家による講習会も開催しました。

メンタルヘルス講習会

メンタルヘルスを自分ごとにできる社会へ

講師:小塩 靖崇さん
国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所

誰にでも起こり得るメンタルヘルスの不調

自分や身近な人が精神的な不調に悩まされたことがなければ、「メンタルヘルス」(精神面における健康のこと)と聞いても他人ごとのように感じるかもしれません。ですが、精神疾患は健康か病気か、0か1かではなく、健康な状態から専門的なケアが必要な状態までひと続きになっていて、様々な状態を含んでいます。統計では、4~5人に1人が生涯になんらかの精神疾患に罹患し※1、その多くは思春期に発症するといわれています※2。実は誰でもかかりうる(罹患しうる)身近な疾患であり、また対処の遅れにより重症化することもあるため、近年、メンタルヘルスは高校の学習指導要領に盛り込まれるなど、学校教育で学ぶこととして取り組みが進んでいます。それほど、誰にとっても自分ごとの問題なのです。
メンタルヘルスケアで重要なのは、不調の予防、不調の早期発見、そして回復を支える環境づくりでしょう。まず、予防はストレス対策。規則正しい生活を送り、十分な睡眠をとる、日頃から自分なりのリフレッシュ方法を用意しておき、ストレスが許容量を超えそうになったらすぐに実行に移す、誰かに不安や悩みを聞いてもらうなどです。いずれも基本的すぎると思われるかもしれませんが、不調の兆しは、その人の心と体と行動に現れます。ですので、異変に早く気づくためにも普段の自分を知る、普段の自分を周囲の人に知っておいてもらうことがとても大切なのです。不調に陥った時、何をすべきか理解しておけば、速やかに専門家や相談窓口を利用するなどの対処につながりやすくなります。また、適切な対処をとることができた経験は、回復するだけでなくその後の成長にもつながる可能性があります。

  • ※1 出典:世界精神保健日本調査セカンド http://wmhj2.jp/report/
  • ※2 出典: Solmi M, et al. Mol Psychiatry. 2022 Jan;27(1):281-295.

理解を深めて誰もが生きやすい社会に

一人ひとりがメンタルヘルスリテラシーを高め、相談しやすい、そして相談されやすい環境を整えること。それが回復を支える環境づくりです。もし相談を受けたら、無理に解決しようとしたり否定したりせず、まずはその人の話にまっすぐ耳を傾けるようにしてほしい。それだけでも十分支えになるはずです。
精神疾患の有無や程度ばかりが語られがちですが、メンタルヘルスという言葉には、メンタルウェルビーイングといって「自分にとって心地いい状態」という概念もあります。クリエイターの皆さんの発信力によって、多くの人がメンタルヘルスを自分ごととして捉え、みんなで「悩みや不安を伝えやすい社会」「その人がその人らしく生きられる社会」を目指していけたらと考えています。

重要な課題だからこそ、きちんと伝わる啓発施策に

石谷 祐真
TikTok Japan
Content Ecosystem Operation Manager

青少年に関する様々な啓発に取り組んできて、多くのユーザーさんが家族や友人に言えない悩みや相談事をTikTok上で語り、そこに多くの共感や励ましの声が寄せられているのを目にしてきました。まさに現代の若者社会の縮図ともいえるTikTokの特性は、メンタルヘルスのリテラシー向上においても重要な役割を果たせるのではないかと考え、今回、厚生労働省の自殺予防週間と10月10日の国際メンタルヘルスデーに合わせ、「#大切なひとを守ろう強調月間」を実施した次第です。
悩みを持つ方やその周囲の方たちに適切な情報やメッセージが届くよう、影響力のあるクリエイターさんたちに8本の啓発動画を制作してもらったところ、うち3本は100万回以上再生され、大きな手ごたえを感じました。一方で、クリエイターさんご自身も正しい知識がなければ、発信するにも限界があります。そこで本日は、関心を寄せてくださるクリエイターさんをお招きし、講習会を開催いたしました。クリエイターの皆さんが個々に感じ、学んだことを発信することで、メンタルヘルスに対する理解がより広く正しく認知されることを願っています。

講習会に参加して

メンタルヘルスの正しい知識をTikTokで発信

メンタルヘルスについて当たり前に語れる社会に

TikTok クリエイター
ロイさん

「今うつ病で…」「元気がなくて」とDMやコメントが届くと、励ますつもりで「大丈夫、上げていこー!」といった感じで返していました。事務所のマネジャーさんに「もう少し慎重になったほうがいいよ」と言われ、きちんと正しい知識を得ようと講習会に参加しました。メンタルの不調は誰にでも起こり得る、だから、不調に早く気づけるよう知識を持っておく。そして、不調を感じたら周囲の人に話を聞いてもらう、早めに心療内科などを受診する。今日は、そうした専門のクリニックも保険診療で受診できると知って安心しました。以前は「忍耐が足りないからだよ」などと言われていたうつ病も、今は治療すべき病気だとみんなが理解しています。だから、今日、自分が学んだこともどんどん発信していくことで、みんなの当たり前にしていけるといいなと思っています。

TikTokの良さを生かして多くの人に届けられたら

TikTok クリエイター
モフモフモー ととさん(右)・みみさん(左)

精神疾患は、ある日急に病名がつくものではなく、日々少しずつなりゆくものだと知り、悩んでる人のことを身近に感じることができました。今日学んだことを私たちなりにかみ砕いて発信できたらと考えています。TikTokは、発信者の顔や話している様子が見えるのもいいところ。その良さを生かして専門家の方たちも自ら発信してくださったら、親近感が出てもっと伝わるのではと思いました。私たちのようなクリエイターとコラボすることで、きっと面白い見せ方もできると思います。また、私たちがTikTokを通じて専門家と悩んでいる人とをつなぐ役割ができたらいいなとも思いました。今日は講習会でしたが、メンタルヘルスについてみんなが自由に議論できるイベントを開催して、それをライブ配信するなど、多くの人に興味を持ってもらえるような届け方ができるといいなと思います。