• 海外プロジェクト探検隊~世界の仕事現場を見に行こう!~  「海外プロジェクト探検隊」は、三菱商事が海外で展開しているさまざまなプロジェクトの現場を高校生たちが訪問し、現地の模様や肌で感じたことをリポートするシリーズ企画です。 海外プロジェクト探検隊~世界の仕事現場を見に行こう!~

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vol.7 夏休み香港・華南 インフラプロジェクト体験ツアー

そのほか生活文化体験

岡村 潤(16歳) 私立聖学院高等学校1年
岡村 潤

初めての深圳訪問とビクトリアピーク

中国民族文化村の入り口。日本とは全く違った光景でした中国民族文化村の入り口。日本とは全く違った光景でした
 ツアー3日目の8月7日(木)、僕達は中国本土にある深圳(しんせん)の住宅開発の現場を見学した後、中国民族文化村を訪れた。ここは深圳で人気のある観光スポットで、中国の伝統的工芸品などを売るお店もあるテーマパークだ。僕が歩きながら見ていると、突然、お店のスタッフから日本語で話しかけられて、驚いてしまった。また、商品の説明も日本語でしてくれた。とても上手な日本語だった。彼らは中国人なのに、日本語もできるなんて凄いと感じた。僕が友達にキーホルダーを買うことにしたら、少しだけ値引きをしてくれた。

 そして「竜と鳳凰(ほうおう)の踊り」というショーを見学した。このショーは、中国各地に住む56民族それぞれの衣装を身につけて、踊りを見せてくれるものだ。衣装も音楽もすべてが中国独自のものであり、観光客にも中国人にもとても人気のあるショーだそうだ。うれしいことに一番前で見ることができた。一方、残念なことに写真撮影は禁止された。ショーの内容は、ステージ脇の大きなスクリーンで、中国語と韓国語と英語、さらに日本語で説明してくれたので理解することができた。

世界三大夜景のひとつ、ビクトリアピーク世界三大夜景のひとつ、ビクトリアピーク
 民族衣装は色鮮やかで、特に演出に関してはとても迫力があり、スケールが大きく、思わず大声を出したくなるほどの素晴らしさだった。
 このショーを通して、中国は本当に大きな国で、たくさんの民族が住んでいるということを知ることができた。

 ツアー4日目の8月8日(金)、僕たちは三菱商事社長宅を訪問後、バスで、香港で一番の観光スポットであるビクトリアピークを訪れた。

 ここは世界三大夜景のひとつであり、100万ドルの夜景と呼ばれている。昼、夜、問わず多くの観光客が訪れるそうで、この日もたくさんの人が訪れていた。頂上からの眺めはとても素晴らしく、目下には香港島の高層ビル群、対岸には九龍半島の美しい夜景が見えた。ビクトリアピークの頂上から見える夜景は、ラマ島にある電燈発電所のおかげだ。発電所を見学したばかりだったので「あの発電所で供給された電力がここで生かされているんだなあ」と実感した。

 帰国前夜に7人の仲間たちと一緒にこんな素晴らしい夜景を見ることができて、とても感動した。また、いつか、ここを訪れたいと思う。

中国茶の文化と同世代の高校生との出会い

中国の伝統的なお茶の道具一式中国の伝統的なお茶の道具一式
 ツアー2日目の8月6日(水)、中国のお茶について学んだ。その歴史は今から約4000年前、中国の雲南省とビルマの境付近でお茶が最初に飲まれたことから始まると言われている。昔はお茶の葉を食べて、病気を治していたそうだ。「吃茶(へっちゃ)」は北京語で「食べるお茶」という意味である。現在、飲まれているお茶は6種類あり、青茶、緑茶、黒茶、白茶、黄茶、紅茶と呼ばれている。

 香港在住の茶芸講師・中田さんが、お茶の入れ方について説明してくれた。明の時代、福建省の南部(現在の潮州)で誕生した“工夫茶”と呼ばれる伝統的なお茶の飲み方である。

 中国のお茶は特に決まりがないので、自由に楽しめる。僕も自分で岩茶とプーアル茶を入れて味わった。丁寧に入れると、味がとても良く、スーパーで売っているお茶と全く異なると感じた。とても気に入って何度も飲んだ。

お茶の歴史と淹(い)れ方を教えていただいた中田さんお茶の歴史と淹(い)れ方を教えていただいた中田さん
 実際にお茶を自分で淹れて、味わい、お茶の歴史や種類、伝統的なお茶の入れ方について学ぶことができ、とても有意義だった。お茶の文化はそれぞれの国や地域によって違うということがわかった。

 ツアー4日目、僕達は香港北部の新界にある順徳連誼総会翁祐中学を訪れた。この学校は中高一貫7年制の公立学校で、7年前に完成した。現在、この学校には12歳から18歳までの1200人の生徒が在学しており、中等部は日本語を必修科目で学んでいる。驚いたことに、ここの学校にはスーパーコンピューターがあった。

 30人ほどの学生達が迎えてくれた。僕は皆の前で英語の代表挨拶をした。だが、ここの学生たちの方が僕よりもずっと流暢(りゅうちょう)な英語で、圧倒されてしまった。日本語スピーチを披露する学生もいて、とても上手だった。

 歓迎式の後、一緒に昼食を食べた。日本の文化やアニメについて聞かれたので、一生懸命英語で教えてあげた。中にはX JAPANが好きな学生もいて、ライブやメンバーについて聞かれた。僕達の質問にも丁寧に説明してくれた。僕が仲良くなったアレックスとウィリスは片言の日本語ができ、僕がほめたら喜んでくれた。彼らとはほとんど英語で会話し、一緒に写真も撮った。最後にメールアドレスを交換し、「離れていても、お互いに頑張ろう」と約束した。

現地学生たちと一緒の記念写真現地学生たちと一緒の記念写真
ありがとう
 違う文化の中で育ってきた同世代の高校生達と出会えたことは、貴重な体験だった。国や言葉が違っても、興味が一緒でそのことについて話ができたのがとても面白かった。僕は、彼らが日本についてとても熱心に勉強している姿に圧倒された。自分もアジアのことについて頑張って勉強していこうと思う。

 また、今回、英語の大切さが改めて分かった。彼らは広東語で、僕は日本語だが、英語を話すことで語り合えた。英語は世界を知るために欠かせないと実感した。

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金澤 推(16歳) 国立群馬工業高等専門学校2年
金澤 推

日本が誇る技術! 挑むは香港の馬糞?!

これが堆肥に生まれ変わりますこれが堆肥に生まれ変わります
 なぜ、馬糞堆肥(たいひ)化施設を見学するのだろう? この施設に対し、私が初めて抱いた疑問である。三菱商事との関係は何なのか? 私は見学するまでずっと考えていた。

 その答えはある一つの企業が鍵を握っていた。日本企業のトムテックである。トムテックは家畜の糞や汚泥を良質な堆肥にする施設を製造している会社である。コンセプトは「真のリサイクル社会を目指して」、まさに現代の社会において必要とされている会社である。そして、三菱商事は馬糞堆肥化施設とトムテックをつなぐ総合商社としての役割を果たしたのであった。

ハッコーエース、ただいま活躍中ハッコーエース、ただいま活躍中
 馬糞堆肥化施設に運ばれてきた馬糞は、まず一つに集められる。そこで最初の処理として、馬糞の中に入っている不純物を取り除く。馬糞はその間にも発酵して湯気が出ていた。その後に登場するのがトムテックの技術である“密閉横型発酵装置:ハッコーエース”だ。この施設には三つの特徴がある。悪臭の飛散を最小限に抑えた技術、メンテナンスのしやすさ、施設運営の必要経費の安さである。馬糞は7日間このハッコーエースに入れられ、発酵されていく。馬糞堆肥化施設内では馬糞などの悪臭はほとんどなく、トムテックの技術の高さに驚かされた。ハッコーエースから出てきた馬糞は、バンカーという場所で35日間、保存乾燥されていく。こうして、毎年約7000トンが堆肥化されていく。

 現在はオリンピックの競技関連で出てくる馬糞の処理を主に行っているが、将来は生ゴミ処理をすることも視野に入れている。また、処理によってできる堆肥は東南アジアなどに輸出することも考えている。

 「三菱商事はすばらしいから、三菱商事に頼んだのです」。馬糞堆肥化施設の職員は質問をしている間中、笑顔で答えてくれた。世界をリードする技術で社会に貢献する総合商社としての三菱商事の取り組みが、この馬糞堆肥化施設で実感できた。

香港の人と同じ気持ちになった瞬間

急須だけでもこんなに種類が……急須だけでもこんなに種類が……
 文化体験では、香港に来て9年の茶芸講師の中田さんが中国茶について教えてくれた。実際に茶芸を体験してわかったこと、それは中国茶の奥の深さであった。

 私が一番興味をそそられたのは、茶器についてである。中国茶で使われる急須(きゅうす)にはセミが載っていたり、全体の形が六角形であったりと様々な美しい装飾が施されていて、茶器を見ているだけでも十分楽しめた。中国の急須は、先に部位を粘土で作り、張り合わせて造形するそうだ。だからこんなに凝ったものができるのか、と感心して見入ってしまった。

 お茶のレクチャーをしてもらい、自分でお茶を入れる番になった。やはり先生のようにはうまくいかず、少し渋みのあるお茶になってしまった。今度、家で入れるときは、リベンジをしたい。

茶芸の師匠、中田さん茶芸の師匠、中田さん
 中国茶の深さを知ることで、中国の文化に触れ、少しでも現地の人と同じ気持ちになれた気がしてうれしかった。

 “自分は今、一番何を伝えたいのか?”。 現地学生との交流会が終わってから、私が考えるようになったことだ。片言の英語・電子辞書・ボディーランゲージを交えてのコミュニケーションは思っていたより大変だった。しかし、同世代の外国人と話すことが久しぶりだった私には、新鮮で有意義な時間であった。

 最初はとても緊張していた。海外の学校を訪問することは初めてのことで、どう接してよいのかわからなかったからだ。しかし、現地学生の積極的な歓迎のおかげで、どんどん打ち解けていった。お互いの学校や体験ツアーなどの話の中で、一番盛り上がったのはアイドルの話だった。木村拓哉やペ・ヨンジュンなど私の知っている名前が数多く出てきてうれしくなった。会話集にあった日本のアイドルのページを見せてみると、「全部知っている」と言われ、日本人アイドルの知名度の高さに驚いた。

プレゼント交換でもらった香港ディズニーランドのスティッチのランプは、私の机の上で輝いている。それを見るたび、英語を含めもっと楽しく話せるようにならなくてはと思い、勉強の励みになっている。

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鳥居 哲弥(18歳) 東京都立国際高等学校3年
鳥居 哲弥

香港における「もったいない精神」

 ツアー3日目は深圳(しんせん)市の住宅開発の現場を見るほかにも、香港の馬糞堆肥(たいひ)化施設と深圳市にある中国最大といわれるテーマパークを訪ねた。

巨大なドラムの中で馬糞が処理されている巨大なドラムの中で馬糞が処理されている
 この馬糞堆肥化処理施設は今回の北京オリンピックの馬術競技が香港で行われるのに合わせて、香港三菱商事が香港に紹介した日本の技術で建設された。馬糞を堆肥化する「ハッコーエース」と名付けられたこの施設の核となる装置は、日本企業が長年の経験と技術力で開発したものだ。

 主な特徴として、密閉した構造であるために臭気対策が容易であること。24時間稼動し、効率よく発酵処理すること。しかも、駆動装置はモーター1台しかないために、ランニングコストが非常に低いことが挙げられる。まさに科学技術の粋を集めた装置だ。

処理が済むと、臭いがほとんどしなくなる処理が済むと、臭いがほとんどしなくなる
 このような装置が日本で初めて作られたのは、自然に対して常日頃から畏敬(いけい)の念を持ち、その念から壊れて使えなくなったものや、さらには排泄物に対してさえ「もったいない」と価値を見出し、有効活用してきた日本人ならではの精神があったからではないかと僕は考える。

 今後、この施設は馬糞の処理に加えて、一般家庭からの生ゴミの処理も検討しているそうだ。もしかしたら、この施設を震源地に日本人の「もったいない精神」が香港でも広がっていくかもしれない。

 同日訪問した「中国民族文化村」では、中国に住む56の民族の風情を集中して展示し、中国の多大な文化を一日で体験できる。
 中国にあるテーマパークなどの娯楽施設の収入の9割は深圳市にあるテーマパークが占めていて、ここも開園以来入場者数は国内外を問わず5000万人を超えている。

 今回、僕らが見た「龍と鳳凰(ほうおう)の踊り」というショーは、この中国民族文化村の顔ともいうべきメーンイベントだ。中国各地で生活する各民族の文化や、偉大な中国の歴史を表現する大人数による踊り、実際に馬を登場させて走る馬上でのスタント、大規模な設備などとても迫力溢れるものだった。

国境を越えた新しい出会い

 ツアー4日目。僕にとっては楽しみの一つだった香港北部の新界にある現地学校との交流会があった。新界は香港の人口増加に伴い住宅街や高層マンションの建造が進められ、住宅都市としての役割を担っている。

 こういった生まれてきた文化が違う同世代との交流は、自分にとって新たな大きく異なる価値観を加えてくれる数少ないチャンスなので、たくさん話をするように心がけた。最初は畏(かしこ)まって互いの文化について話したりしたが、最終的には同世代の友人同士がするような冗談も交えた話で盛り上がることができた。中には、日本人の美徳である「公を重んじる精神」を素晴らしいと言ってくれる生徒もいて、改めて日本人に生まれてきたことを誇りに思えた。

 香港の学生の勉強はとても大変だそうだ。訪ねた順徳聯誼総会翁祐中学では7年制の中高一貫体制をとっており、コンピューター室にはスーパーコンピューターを導入するなど、設備には相当お金をかけている。ちなみに、香港にはスーパーコンピューターはこの学校にあるものを含めて2台しかない。さらに、校内見学で案内された図書館は僕の想像とは違い、民主政治を題材にした本が置かれているなど取り扱う分野は多岐にわたり、知の宝庫としての役割をしっかりと果たしていた。

 この学校では、特に理系の育成に力を入れているそうだ。生徒の中には世界規模で行われる理系向けのコンテストで優勝する生徒もいて、優秀な人材が確実に育成されている。また、国際学習到達度調査(PISA)で日本が低迷しつつある中、香港は順調にその順位を伸ばしている。理系離れや理系人材の流出など技術立国にとって深刻な問題を抱える日本は、香港を見習うべきかもしれない。

 楽しい充実した時間は早く過ぎてしまうもので、交流会はあっという間に終わってしまった。最後に、この日出会った新しい友人たちとメールアドレスを交換して、お互いに連絡を取り合う約束をした。日本へ帰ってからもこの友情は続きそうだ。

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堀 綾香(16歳) 私立桜蔭学園高等学校2年
堀 綾香

人々の生活と発展を支えるラマ発電所

天然ガス焚き火力発電所は埋立地にある天然ガス焚き火力発電所は埋立地にある
 ラマ島は香港島の南西にあり、香港電力会社(HEC)の発電所がある。海底ケーブルを使ってここから香港島全域に電気が供給されてきた。まさに、香港の人々の暮らしと発展を支えてきた発電所なのだ。石炭、石油焚きの火力発電所が主だが、2006年に風力発電施設と天然ガス焚き火力発電所ができて、より環境に優しい発電を目指している。この天然ガス焚き火力発電所は、発電で生じた排熱を発電に上手く再利用したコンバインドサイクル方式を使用していて効率が良く、熱効率が55%で世界最高レベルだそうだ。香港三菱商事は三菱電機と共に設備を輸出してきて、香港の発電と関係が深い。

 私たちは石炭焚きの発電所を中心に見学した。ラマ発電所の全体の模型があったが、広すぎて想像できないくらいだ。

タービンは三つの部分に分かれているタービンは三つの部分に分かれている
 石炭焚き火力発電所は石炭をコンベヤーで設備まで運び、石炭を細かく砕いてボイラーで燃やし、管の中の水によって生じた水蒸気がタービンを回して発電する。それに発電する過程で有害物質が発生するので、それらを取り除く設備もいくつかある。

 石炭を燃やすと窒素化合物、硫黄化合物、煤塵(ばいじん)、二酸化炭素など環境に悪影響を与える物質が生じる。これらは酸性雨や光化学スモッグの原因になり、人体への影響もある。

 窒素化合物は排煙脱硝装置で、硫黄化合物は排煙脱硫装置で、煤塵は電気式集塵装置でその大部分を除去できるが、地球温暖化の原因となるオゾン層破壊を引き起こす二酸化炭素削減は難しい。発電のさらなる効率化と個人レベルでの削減努力が必要だ。

手前に石炭、奥にボイラーが見えて壮観だ手前に石炭、奥にボイラーが見えて壮観だ
 石炭焚きの火力発電所のボイラーが8台並んでいる様子は壮観だ。目の前には燃料である石炭の山がありベルトコンベヤーが止まることなく石炭を運んでいく。「今まさに人々にここで発電した電力が届いているのだ!!」と思うとドキドキしてくる。また、とても整理された造りで、よく考えられているなぁと感心した。発電設備を拡張し、現在の大規模な発電所を造り上げた人々の努力は並大抵のものではなかっただろう。私も多くの人々に関わる大規模なプロジェクトに参加したいと強く思った。

香港の学生たちとの交流と中国茶の魅力

 新界にある順徳聯誼総会翁祐中学を訪問し、現地の学生さんと交流した。英語による自己紹介をした後、一緒に昼食を食べた。

香港ではピースをしないようだ香港ではピースをしないようだ
 私は香港の学校の女の子の髪がストレートで長くとてもきれいなことに驚いた。長い髪が流行なのか聞いたが、別にそういうわけではないらしい。このようにさまざまな話をすることができ、楽しい交流会だった。
 反省したことは中国のアーティスト、俳優を知らなかったことだ。香港の学生さん達は日本のアーティストやコミックを知っている子もいて、話が弾んだからだ。これを機会に中国のアーティストや映画について知りたいと思う。

 言語の異なる同世代の子と、英語で「あっ伝わった!」という瞬間はとても嬉しかった。今まで英語で相手に何かを伝えるために話すことを考えていなかったので、英語を使って伝わる喜びは格別だった。

 現在、世界中で飲まれているお茶のルーツは中国だ。そのため中国には様々なお茶があり、私たちは中国の茶芸を体験した。

 中国茶は主に次の6種類に分けられる。緑茶、白茶、黄茶、青茶、紅茶、黒茶だ。これらは発酵の度合いで区別される。中国茶の製造工程はお茶の種類によって異なる。

茶葉が違えば、お茶の色はこんなに違う茶葉が違えば、お茶の色はこんなに違う
 中国では、初め茶葉をそのまま食べていたが、やがて薬として飲まれるようになった。当時、茶葉は春から秋にしか摘めないので保存されるようになり、固形茶の文化が始まった。固めた茶葉を粉状にして飲んでいたのだ。その後、茶葉の文化が始まる。初めてできたのが緑茶だ。緑茶といっても日本のものとは異なる。日本の緑茶は蒸して「殺青」(シャーチン=酸化発酵を止めること)するのに対して、中国の緑茶は炒(い)って殺青するので香り高いそうだ。

 お茶は、飲む前から飲んだ後まで香りを味わって、飲んだ後は感想をお互いに言い合うのが楽しい。「3人で飲むのがベスト」であることには納得した。1人だとつまらない、2人だと喧嘩になる、3人より多いと感想をじっくり言い合えないからだ。

 私はこの体験で、お茶は香りを楽しむものだということを初めて知った。茶葉の種類によって香りは様々で、その香りを表現するのがこれもまた楽しい。中国茶は消化を助けるなどの効用も多く、もっと多くの人が中国茶を飲んで欲しいと思う。

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松原 舞(16歳) 私立慶應義塾湘南藤沢高等部1年
松原 舞

香港を支える下水処理施設

香港三菱商事で。下水処理使節の説明を受けた香港三菱商事で。下水処理使節の説明を受けた
 2日目は台風の影響で外出禁止命令が出されてしまったため、残念ながら下水処理施設を見学することができなかった。けれども香港三菱商事の本社でお話をうかがうことができたので、ここにまとめておきたいと思う。

 香港では昔、毎日200万トンもの汚水が排出されていたにもかかわらず、1次処理しかされていなかった。そのために海は汚れ、トイレの水が黒くなったりした。そんな中、1991年にはついに政府が汚水を意識し始め、下水処理についての計画が始められた。

 政府が打ち出した計画は(1)汚水を流すルートを作る、(2)下水処理に関してのルールを作る、(3)汚水処理センターを作る、ということだった。
 実際に計画が実行に移され、下水処理の設備は整えられていった。

 プロジェクトは、一つの会社にすべてを任せてしまうと責任が重かったり、リスクが高かったりするので、15のプロジェクトに分けられ、さまざまな会社が分担して行った。

 まず、長さ23.8キロメートル、深さ150メートルのトンネルを掘り、汚水を流すことから始められた。次に、途中で詰まるのを防止するために、汚水を集める場所を造り、その後下水処理場が造られた。そして、きれいな水が作られるようになった。毎日600トンの下水処理が可能になった。
 下水処理場がストーンカッターズ島に造られたのは、周りに人が住んでおらず臭いが出ても大丈夫であるからということと、川よりも海の方が、下水処理のレベルが低くても大丈夫だからである。

 私はこの話をうかがい、香港三菱商事のプロジェクトは、香港の人の生活水準を上げ、香港の経済発展や衛生状態の改善に大いに貢献していると思った。人口の増加や経済発展により、自然の自浄作用が間に合わないから下水処理は必要なわけだが、これからの人口増加や経済発展を見越し、600万人のための下水処理施設を造ったのはさすがだなと思った。

香港を堪能! 茶芸と現地学生との交流

さすがプロの技。圧倒されましたさすがプロの技。圧倒されました
 生活文化体験では、茶芸を体験させていただいた。

 中国でのお茶の歴史は古く、お茶の起源は人間が植物を食べることから始まったといわれている。そこからしばらくして、植物を煎(せん)じて飲むようになった。また、お茶は酸化してしまうので、酸化を防ぐためにさまざまな方法で加工されるようになった。それがたくさんの種類のお茶を産み出し、お茶の文化をよりいっそう面白いものにさせているといえるだろう。

 さらに、お茶では温度・時間・分量・急須(きゅうす)のバランスが大事だと教わった。そして、お茶は3人で楽しむのが一番良いそうだ。また、中国の茶芸には日本の茶道のような決まった流派は無く、個々での流儀があり、さまざまな入れ方がある。けれども、お茶をいただいたら、最後にどんな味だったか、どんな匂いであるかを言うということは習わしとなっている。

 私も実際にお茶をいただいたが、中国のお茶は日本でよく売られているような喉を潤すための道具ではなく、香りや味を楽しむものであると実感した。そして、私が入れたお茶はバナナの香りがした。うまく入れられたお茶は、キンモクセイの香りがするというのだが、私のはどうなのだろう?

Ka Ki と共に。楽しかったです!Ka Ki と共に。楽しかったです!
 4日目に私たちは順徳聯誼総会中学(Shun Tak Fraternal Association Yung Yau College)を訪問した。そこでの現地学生との交流会で、私はたくさんのことを学んだ。

 まず、言葉の壁を乗り越えて、わかり合えるものがあるということ。ぜんぜん違う国で、違う環境で育ってきた人たちと笑い合えた時間は、とても楽しく、私にとってかけがえのないものとなった。「またいつか来てよ。案内してあげるから」と言ってくれた彼らのことはずっと忘れない。

 そして、香港の学生は、他の国から来た人にとても親切だと思った。普通に廊下を歩いていても、交流会に参加していない生徒が声をかけてくれたりする。日本と違ってさまざまな国の人たちと触れ合う機会が多いからなのだろうか。私も見習おうと思った。

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山田 佳子(17歳) 私立慶應義塾湘南藤沢高等部2年
山田 佳子

馬術競技を裏で支える馬糞堆肥化施設

このパイプを通って馬糞は肥料にこのパイプを通って馬糞は肥料に
 木と木の間をくぐり抜け、静かな緑地の一角に馬糞堆肥(たいひ)化施設はあった。
 この施設は、北京オリンピックの馬術競技が香港で開催されるにあたり、来港する競技場の馬糞を処理するために建設された。1日20トンの処理能力を持つ。事業主は香港政庁環境保護署で、三菱商事は日本企業のトムテックの技術を導入したそうだ。導入前、馬糞はミミズを使い有機物質に変えられていたが、現在はここ馬糞堆肥化処理施設で42日間かけて肥料に変えられている。そんな、日本の最先端の技術が三菱商事を介して香港で生かされている。すばらしいことだと思った。

 馬糞を純粋な糞にする、すなわち不純物を除く(鉄分を吸い取り、プラスティックを取り除く)という処理作業の後、発酵させる。この時の騒音はない。バンカーに35日間置いて匂いを消す。この流れで馬糞を堆肥化させる。これらの設備はすべて機械で管理されている。

排水の処理施設、環境への配慮を忘れない排水の処理施設、環境への配慮を忘れない
 驚くことに、この巨大なプロジェクトの中で、幾多の環境への配慮を見ることができた。
 馬糞から水分を抜き取る時はモーターを使うため、小さなエネルギーで済む。また、馬糞の臭いは脱臭機に入れられ、きれいな空気を通すことで無臭化される。そして、山積みにされた馬糞の中は木の樹皮を入れ、臭いを分解する微生物がたまりやすいようにする工夫もある。馬糞を処理施設に運ぶ時にも防臭の工夫がなされている。

 馬糞からできた肥料は、香港を始めとして中国本土へ出荷されるほか、マレーシア、フィリピンなどにも輸出されて、植物の栽培や作物の生産などに再生利用されている。

 ツアーの4日目である8月8日、北京でオリンピックがスタートしたが、馬術競技が香港で開催されるのはなぜだかご存知だろうか。実は、馬が中国に入国また出国するには、厳しい検疫検査があり、出入国で数か月を要するためだ。その点、競馬の歴史がある香港は検査システムが整っており、競技馬の出し入れがし易い。実際、私たちが泊まったホテルにもアメリカの馬術チームの人々が滞在していた。

 北京オリンピックの馬術競技を裏で支える馬糞堆肥化施設。数年後には、生ゴミを堆肥化する処理施設として使用する案もあるという。環境に配慮し、効率的に馬糞を堆肥化している。そんな技術が日本から渡っていることを知り、うれしく思った。

かけがえのない経験――現地学生との交流会

大迫力! 中国獅子舞のショー大迫力! 中国獅子舞のショー
 私たちがホールに入ると、順徳聯誼総会翁祐中学の皆は笑顔で迎えてくれた。緊張していた私はほっと胸をなで下ろし、元気な女の子たちに連れられ、テーブルのいすに腰を下ろした。

 日本人スピーチ2人の後、現地の子のスピーチ1人。それを4回繰り返した。香港の皆は英語がとても上手でびっくりした。そして最後の1人は、日本語でスピーチしてくれた。彼女は、私たちへの歓迎の言葉から、日本人は礼儀正しくて親切、といった日本人に対する印象、また、「将来流暢(りゅうちょう)な日本語を話したい」といった抱負まで、幅広いことを話してくれた。その一言一言には気持ちがこもっていて、私の心にとても響いた。うれしく思うと同時に、外国語で人々を感動させることができる彼女をすごいと思った。

プレゼント交換をしたGegeと私プレゼント交換をしたGegeと私
 みんなで昼食を食べ、その後、校内を案内してもらった。
 校内見学の後は緑のライオンダンスのショー(中国獅子舞)をホールで間近に見ることができた。生徒2人で大きなライオン1匹を操っていた。またダイナミックな舞いだけでなく、獅子舞の後ろで5人が打つ打楽器の音色とリズムによって、華やかさも加わる。私の目の前30センチ位の所まで獅子舞がやって来て、ほえるポーズをしてくれた時はその迫力に驚き圧倒された。最後に、机の上にライオンが乗り、その大きな体をうねらせた。そして、ライオンの口からたれ幕が出てきた。隣に座っていたGegeにどういう意味なの? と聞くと、「がんばって」や「あきらめないで」といった意味だよと教えてくれた。他にも時期、場所、目的によって違うメッセージの垂れ幕を使うという。普段は正月、記念行事のときなどに舞いが行われるそうだ。

 その後、バドミントンを行い、最後にプレゼント交換。私はGegeと交換した。何と彼女は手作りのウサギのぬいぐるみをくれたのだ。人参までモールで作ってあるというこだわりの力作。とてもうれしかった。
 日本に帰るとGegeからメールが届いていた。どうやら私からのプレゼントも気に入ってくれたらしい。

 香港で経験した同年代との交流、そしてそこで得た友達。言葉の壁を乗り越えた経験。私にとって、とても有意義なものとなった。かけがえのない経験を糧とし、今後も精進していきたいと思う。

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山本 直人(16歳) 私立聖光学院高等学校2年
山本 直人

火力発電の未来を見据えて

まるでSFの世界のような発電所の内部まるでSFの世界のような発電所の内部
 ツアー4日目、フェリーで発電所のあるラマ島に向かった。自然が覆っていた視界に突然現れた発電所。総工費は約5000億円で、島の5分の1を占める巨大なものである。この発電所では石炭と天然ガスを利用した発電を主に行っている。現在、石炭の発電設備が8基、天然ガスのものが1基あり、天然ガスのものはあと1基増やす予定だという。海底ケーブルを通して香港島にも電気を供給している。

 石炭を利用した発電所では、パウダー状の石炭をボイラーで燃やし、水を蒸気に変化させ、その蒸気によって「蒸気タービン」という羽根車を回し、発電している。その発電効率は35%ほど。パウダー状の石炭は、風で飛散して人に害を及ぼすのを防ぐため、保管の際には外で湿らせた状態している。また発電の際に出る窒素酸化物や硫黄酸化物は、ボイラーにつながれた装置で回収する。このように、石炭による発電は色々な手間がかかる。

これが石炭の火力発電所の全容だこれが石炭の火力発電所の全容だ
 天然ガスを利用した発電所は、「蒸気タービン」と「ガスタービン」というものが連結したものである。「ガスタービン」では空気を圧縮し、そこに気体の天然ガス入れて燃焼させることで発電できる。つまり、燃料を燃やす段階を経て電気を作ることが出来るのだ。この発電方法は窒素酸化物や二酸化炭素が出にくく、発電効率も良いのが特徴で、ラマ島は約55%と効率的で、世界でもトップレベルである。

高く空に向かってそそり立つ3本の煙突高く空に向かってそそり立つ3本の煙突
 そして、それらの発電所はすべて中央制御室で自動制御し、24時間必ず人がいて管理している。さらに、この発電所で特に重要な機械が防火システムであり、中央制御室のコンピューターが火災で被害を受けるのを防いでいる。

 「100万ドルの夜景」で有名なビクトリアピークのまばゆい光も、この発電所が作っていると考えると、不思議な親近感がわいてきた。
 環境問題の矢面に立たされている火力発電だが、その対策には多くの資金をかけている。将来、火力発電がクリーンな発電方法になる可能性を感じた。

異文化との出会い

 「於好(ネイホウ)!」と言って部屋に入っていくと、「こんにちは!」と生徒達が返してくれる。ツアーの4日目に催された香港の学生との交流会では、我々8人の探検隊に対し、30人もの生徒が迎えてくれた。

明るく接してくれる香港の生徒達明るく接してくれる香港の生徒達
 一緒に昼食を食べ、お茶を飲みながら話してみると、香港の生徒が日本のことをよく知っていることに驚く。京都のお寺、茶道、日本の漫画、そしてV6やSMAPなど芸能情報まで知っている。日本に来たことのある人も数人いたが、春の日本は知らないため、「桜の散るのを見てみたい」という。
 1人の生徒と話し終えると、また他の生徒がすぐに話しかけてくる。香港の生徒の好奇心や明るさを感じた。食後、「ごちそうさま」と日本語で言ってくれたことも、また嬉しかった。

 その後、中国獅子舞を現地の生徒達と一緒に見た。衣装は日本の獅子舞とほとんど変わらないが、芸がすごい。細い机の上に軽々とジャンプしたり、巻物を開いたりと、その度に歓声が上がった。

異国の同年代の学生と話す数少ない機会で、気持ちよく接してくれた香港の学生の皆に本当にありがとう!と言いたい。

中国茶のセット一式。とてもシンプルなのにおいしい中国茶のセット一式。とてもシンプルなのにおいしい
 健康に良いと日本でも人気であり、中国の文化の代表とも言える中国茶を飲む機会があった。

 中国茶は、4000年前に薬として現れたもので、緑茶、青茶、白茶、黒茶、黄茶など、発酵の段階に応じて分類される。茶葉を生産できる地域も限られるため、狭い地域でしか生産されない「白茶」「黄茶」などは高級茶となっているという。

 中国茶は、大きな茶葉で小さい茶葉を包むように急須(きゅうす)に入れ、お湯を注いで少し待ち、茶碗につぐことで完成だ。日本の茶道の作法と比べれば簡単だが、やはりおいしいお茶を淹(い)れるには、茶葉の分量、蒸らす時間、温度の三つの微妙な調節が必要となる。
 また、お茶は消化器官の調子を整え、血糖値やコレステロールを低くするなどの効能がある。そして、最高級の茶葉はお金の代わりになることさえあるという。

 日本と中国、両方のお茶の文化を知り、その味と併せて文化の違いを感じた。

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横田 友貴(15歳) 私立奈良学園高等学校1年
横田 友貴

経済新興都市・深圳の住宅開発

万科の住宅開発プロジェクトの全体模型万科の住宅開発プロジェクトの全体模型
 深圳(しんせん)という街を知っているだろうか。中国初の経済特区であり、北京、上海に並ぶ経済都市に成長している街なのだ。

 深圳では高級住宅の需要が急速に拡大しており、今回は中国の大手不動産企業である万科(ばんか)企業の開発現場にお邪魔した。万科は中国最大級の企業である。あの巨大な国内市場でのシェアは2.1パーセントを誇り、社会貢献に関係する賞も数多く受賞している、いわば、今の中国の最先端を行く不動産企業なのである。万科がこれほどまでに不動産業で成功したのは、中国改革開放後、デベロッパーになったからであろう。

 今、万科が力を入れているのが高級住宅団地"第五園"である。深圳北部で開発は進んでおり、44万平方メートルの敷地内に約5000戸の住宅を建築する大規模な計画だ。三菱商事は万科の住宅にダイキン工業製空調機を納入している。

立ち並ぶ高級住宅団地立ち並ぶ高級住宅団地
 実際、開発現場を訪れて驚いたことは、何といっても高級感である。部屋はモダンな雰囲気で溢れており、バリアフリーなども充実していた。万科は空間や光の効果において新しい発想を展開している。例としてはキッチンに窓を取り付けることで明るくなり生活空間が広がることや、リビングの照明を夕飯やテレビを観賞、パーティーといった様々なシチュエーションに合わせて切り替えることで、使いやすく設計されていたりするのだ。そのため、非常に高級感溢れる部屋となっていた。

 しかし、1軒およそ4500万円と非常に高額であることに加えて、第五園は近くに駅がなく、自家用車が必要な場所にある。そんな高級団地が飛ぶように売れる今の深圳。ごく一部の人だけがお金を持っていると思っていた僕は驚いた。中流階級の人々が急増している今の中国を目の当たりにしたのだ。1960年代の日本もこうだったのではないか。僕は実際当時の日本を見たわけではないが、そんな気がした……。

香港文化体験~茶芸と学生交流会

お茶の試飲。皆さんも是非、鉄観音をお茶の試飲。皆さんも是非、鉄観音を
 中国のお茶の歴史は古い。……そんなことは誰もが知っているとは思うが、今回少しお茶の世界をかじってみて非常に面白かった。歴史や茶葉の製造工程のお話を聞いた後、実際お茶を飲んでみると、感動した。レストランでは“銀針白豪”というお茶を飲んだのだが、名前の通り茶葉は白く尖っており、産毛が生えたような茶葉であった。色はまろやかに濁った白色をしており、少し薬草のような香りがした。実際飲んでみると刺激が少なく、非常に飲みやすい。喉にすっとした香りが長く残った。

 これもおいしかったのだが、僕は中国茶芸講師の中田先生が淹れてくれた“鉄観音”の味が忘れられない。お茶自体の見た目は特に変哲はないが、甘さが半端ではなかった。マスカットやライチのようなフルーティーさを持ちながら、お茶としての味もしっかり残る。爽やかな甘みが長く鼻と喉に残るのだ。文章では伝えきれない感動であった。

こんな素晴らしい香港、いつかまた来よう!こんな素晴らしい香港、いつかまた来よう!
 4日目には現地の生徒との交流会があった。僕は他のツアー参加者に比べて英語が話せなかったが、交流会に関しては大きな不安はなかった。以前のホームステイの経験で、英語が伝わらないのには慣れていたからだ。自己紹介を終えて、僕たちの班ではマンガ談義に花が咲いた。思っていたよりも日本のマンガが香港では有名で、ジェスチャーを交えながら楽しく話すことができた。日本の文化について現地の人と話すことはとても楽しいことで、自分が英語を使っていることを忘れるくらいであった。

 学校を案内してもらい、中国の獅子舞を見せてもらった。本来の意味は良いニュースを人々に知らせる時の踊りらしいが、今回は僕たちを祝福してくれていたそうだ。

 交流会を終えて思ったことは、もっと英語を話したいという思いだった。もっと英語が話せたなら、もっと日本の文化について話ができただろう。そう考えると少し悔しい。僕は英語力向上をひそかに決意した。

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