• 海外プロジェクト探検隊~世界の仕事現場を見に行こう!~  「海外プロジェクト探検隊」は、三菱商事が海外で展開しているさまざまなプロジェクトの現場を高校生たちが訪問し、現地の模様や肌で感じたことをリポートするシリーズ企画です。 海外プロジェクト探検隊~世界の仕事現場を見に行こう!~

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vol.3夏休み 中国 繊維・物流プロジェクト体験ツアー

三菱商事(上海)と製鉄プラント事業

大西 雄介早稲田大学高等学院3年・川崎 雄次郎早稲田大学高等学院3年
大西 雄介 大西 雄介
川崎 雄次郎 川崎 雄次郎

上海の経済発展の中で活躍する三菱商事と、世界最新鋭の宝山製鉄所

市の中心部を流れる黄浦河の東側、浦東地区の上海科学技術館と世紀公園に挟まれた緑豊かな場所に、真新しく近代的な三菱商事(上海)の社屋は位置する。ここで私たちは、社長を務めている小西総経理から直接、上海が位置する中国華東地域の経済発展と、そこでの三菱商事の取り組みについて聞くことができた。

上海三菱商事の小西総経理、竹本さんとともに社屋前で探検隊メンバー全員が記念撮影した 上海三菱商事の小西総経理、竹本さんとともに社屋前で探検隊メンバー全員が記念撮影した

現在、中国は世界の工場であり世界の市場である。日本の人口よりも多い、1億4000万人もの購買力のある人々を擁する華東地域の経済発展が、それを示している。2008年には、上海と約100km離れた寧波とを海上で結ぶ東海大橋が完成し、2010年には来場者1億人と予想される上海万博が催される。

爆発的な発展に伴うエネルギーに満ちあふれた都市、上海。この都市には世界中の企業が集まっており、中国で最も競争の激しい場所である。それを象徴するかのように、上海では他の中国の都市より物価が安い。上海では常に「産業のオリンピック」が行われていて、中国経済を先導する地位にある都市なのである。

三菱商事は、この上海で食品、繊維、機械、ITなどといったさまざまな分野にわたって、日本と中国の間のみならず、世界と中国とを結びつけるトレーディング、そして中国国内の内販ビジネス(例えば、日系企業などの工場に出資して、メーカーと共同で売れ筋商品をつくり、三菱商事の物流機能を生かして、スーパーやコンビニなどの小売業に販売すること)を手がけている。

私たちは上海を訪れて、想像以上の発展ぶりに大変驚かされた。東京の高層ビルよりはるかに高い数々の建築物。外灘や新天地といった、古さと新しさが融合したおしゃれな街並み。人々から発せられる、あふれるようなエネルギー。どれをとっても、新鮮で魅力的である。

アジアの中心を目指して経済発展を成し遂げているこの上海で、競争を勝ち抜いて生き残るのは本当に大変なのだろうなと実感した。

三菱商事を訪問し、小西総経理(社長)のお話を聞き、最も印象に残ったことは「中国の人々をパートナーとして仕事をしていくことが大切なのだ」ということである。

それは、お互いが「日本人である、中国人である」という意識を越え、お互いが「パートナーである」と認識して仕事をしていくことが、宝山製鉄所の圧延プラントの受注から工事までのように大きなプロジェクトを達成させるのに必要なことなのである。

これは揚子江(長江)上に停泊する船舶から、宝山製鉄所のプラントに鉄鉱石やコークスといった製鉄に必要な原料を供給する施設である これは揚子江(長江)上に停泊する船舶から、宝山製鉄所のプラントに鉄鉱石やコークスといった製鉄に必要な原料を供給する施設である

僕ら探検隊が行った宝山製鉄所は、中国最大の製鉄所である。この製鉄所は、近・現代の中国の経済発展を如実に物語っていた。場所は上海市宝山区で、その生産量は世界粗鋼生産量ランキングNo.6(2380万トン)である。ちなみに、No.3に日本の新日鉄(3200万トン)、No.5に日本のJFE(2990万トン)が位置していて、日本もうかうかしていられない(※生産量ランキングは2005年ベース)。

近くには、長江(揚子江)が流れている。川が広いため向こう岸が見えない。中国は環境問題にも取り組んでいて、工場排水には気を使っていると聞いた。

また製鉄所は、約19平方kmという広大な面積を占めている。マカオに匹敵し、工場だけで1つの町となっている。工場の敷地内には、二酸化炭素の吸収、煤塵、騒音対策として植林がされている。そんな工場では、労働者として1万2000人、技術者として3000人、そのほか1000人が働いている。

製鉄所内には、鉄を薄く延ばし工業製品に利用しやすく加工する熱延工場があり、すでに稼働している第一熱延工場、第二熱延工場に加えて、現在、2007年7月稼働を目指して、第三熱延工場を建設中だ。そこでは、主にハイブリッドカーのモーターや発電機、変圧機などに用いられる「電磁鋼板」といわれる、シリコンを含んだ板や、「自動車用鋼板」といわれる自動車のボディーなどに使われる、薄くて硬い高級な鉄を生産する予定。

三菱商事が建設に携わった第二熱延工場へ行くと、ヘルメットの着用が義務づけられた。そして、とても暑い。サウナのようだった。見ていると、真っ赤に熱せられた鉄が、レールの上を流れてきた。ところどころで鉄に水を噴射している。これは、鉄のスケールと呼ばれる黒いサビを払うためと、鉄がその熱さでレールに焼きつかないようにするためだ。

圧延器によって薄く引き延ばされた鉄は、冷却された後、巻き取られコイルと呼ばれるものとなって出荷される。広大な製鉄所の敷地内で、銀色に輝くコイルは幻想的であった 圧延器によって薄く引き延ばされた鉄は、冷却された後、巻き取られコイルと呼ばれるものとなって出荷される。広大な製鉄所の敷地内で、銀色に輝くコイルは幻想的であった

レールを進んでいくにつれて鉄は圧延され、薄くて長い板のような鉄になる。最終的には、トイレットペーパーのように巻き取られたコイルにするためだ。この一連の作業が、日夜行われる。

製鉄所の新規拡張や新鋭化プロジェクト、設備の故障、トラブル発生などの際に力になるのが、三菱商事宝山事務所である。同事務所には、こういったときに対応する人たちがいる。中国人は5名、日本人は常時1~2名だ。

彼らは、非常時、緊急時は朝から晩まで働かなければいけない。なぜなら、1時間でも工場の動きが止まってしまえば、かなりの損害が出てしまうからだ。そのために、そのクレーム(お客様が抱える問題)を一刻も早く解決の方向へ、相談して導く必要がある。つまり、問題の生じた二者間の仲介役となり、双方が互いに納得できるようにするのが商社マンの仕事なのだ。

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斎藤 沙耶香四天王寺高等学校1年/斎藤 摩耶四天王寺高等学校1年
斎藤 沙耶香 斎藤 沙耶香
斎藤 摩耶 斎藤 摩耶

“鎮守の森”三菱商事(上海)有限公司と宝山製鉄所

きもちい~い! 森林浴です きもちい~い! 森林浴です

1万3000平方mの広大な森の中に、三菱商事(上海)はあります。「地球規模での気候変動問題に取り組むことは企業の社会的責任である」と考え、鎮守の森の理論で、森を大切に、地球環境の保全に努めている、未来を創造し、社会とともに成長する企業です。

世界の鉄鋼市場を揺るがす中国! 私たちは、中国最大の近代鉄鋼所「宝山製鉄所」を訪れました。流れてくる鉄は熱く、黄金の板のようでした。“鉄人たちよ 熱くなれ”。その言葉がピッタリな宝山製鉄所でした。

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守屋 遥平北海道立札幌北高等学校1年・松澤 亮北海道立札幌北高等学校1年
守屋 遥平 守屋 遥平
松澤 亮 松澤 亮

三菱商事と宝山製鉄所

宝山製鉄所で、製鉄行程を詳しく教えていただきました

外の気温もさることながら、宝山製鉄所の中はさらに暑い。普段、北海道という涼しい所に住んでいる僕たちにとっては、耐えられない温度であった。しかし、その温度の中で働く人たちがたくさんいる。そんな一生懸命に働いている姿を見ていると、僕たちも熱気に包まれたような気がした。三菱商事では、物流、アパレル、食品など、幅広いプロジェクトをまとめてこなしていることに感動した。

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百武 美沙慶應義塾湘南藤沢高等部2年・吉田 実花清泉女学院高等学校2年
百武 美沙 百武 美沙
吉田 実花 吉田 実花

鉄が生まれるとき

出来上がって巻き取られた生まれたての鉄は、鏡のようにピカピカ 出来上がって巻き取られた生まれたての鉄は、鏡のようにピカピカ

三菱商事はサービスを売る会社。客それぞれの問題にベストな解決策を見つける「必殺問題解決人」の集団で、このような企業が海外でいろいろな形で活躍をしていると知り、驚いた。そんな三菱商事が取引をしている会社の1つ、宝山製鉄所で鉄が作られる現場を見た。

ゴーッという音とともに、6mほどの真っ赤な鉄の板がどんどん薄く引き延ばされて行くところはとても迫力があり、私たちが普段何気なく使っている鉄も、すべてこのように出来ているのか、と思うと感動的だった。

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