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6月11日より開講!2016年度春期公開講座「子どもの“こころ”とメンタルヘルス」

 上智大学公開学習センターでは一般の方々の「学びの場」として公開講座を開講しています。ひと昔前に比べると、学びたいという知的欲求を満たす機会は数多くの選択肢があります。様々な学びが提供されている中で、上智大学では本学の教員を中心とした教養・実務講座を展開しています。

講座番号 0130「子どもの“こころ”とメンタルヘルス」全6回

6月11日より開講!2016年度春期公開講座「子どもの“こころ”とメンタルヘルス」

講 師:上智大学総合人間科学部准教授 小高 恵実

日 時:指定土曜日 6月11日~7月23日 14:45:16:15

受講料:16,200円

6/11 子どもの精神発達とライフサイクル

6/18 乳幼児期:児童期のメンタルヘルス

6/25 思春期のメンタルヘルス

7/ 9 子どもに起こりやすい精神疾患

7/16 青年期のメンタルヘルス

7/23 子どもの支援者になるということ

 上記の講座も、教員の専門分野について、その分野に関わっていらっしゃる方以外にも広く興味関心を持っておられる方を含み開講するものです。子どものメンタルヘルスというテーマについては、昨今家庭や就学環境において問題がより深刻化かつ複雑化していっていることは、日々ニュース等でも取り上げられ周知のことと思います。“こころ”に関して言えば、本学は以前より総合人間科学部心理学科を設置しておりましたが、2011年より同学部に看護学科を増設し、実践的なケアによる人間の尊厳実現のための教育と研究を開始しました。

 講師の小高先生の研究室を訪ねてお話を伺いました。

Q 看護の道に進んだきっかけは?

 親に勧められて。これからの時代は、女性も手に職をつけて自立する時代と言われました。
元々「人の心」には興味を持っていたので、看護も人と関わる仕事で同じなのではないかと思いました。

Q 医療には様々な診療科があると思いますが、なぜ精神科に進んだのですか?

 大学の授業を受ける中で、「精神医学」・「精神看護学」が一番興味深かった。当時の精神看護教育は「力動精神看護」が主流で、人の言動や精神症状を力動の視点から解釈してゆく内容でした。
公開講座の講義もこの「力動精神看護」を基盤として行います。

Q 今回の講座「子どもの“こころ”とメンタルヘルス」についてメッセージを!

 今、日本の社会問題の一つとして、若年層の自殺の問題がクローズアップされています。日本の10代~30代の死因の1位は自殺です。他の先進国ではありえない現象です。子ども達の「こころ」に何が起きているのか、なぜ大人は子ども達の気持ちをキャッチできないのかなど、子どものこころの成長・発達を踏まえて、子どもの言動から子どもの気持ちを捉えてゆくことを主眼としています。周りの大人達が子どもの変化に素早く気づき、早くに対応できれば、早くから専門的な手がさしのべられ、子どもにとっても大人にとっても有益であると考えています。

Q 何かお薦めの本があったら教えてください。

6月11日より開講!2016年度春期公開講座「子どもの“こころ”とメンタルヘルス」

 以下は、一般の方でも読みやすい内容のものですので、ご興味あればぜひ読んでみてください。
「日常語の精神医学」土居健郎/医学書院
「診療室にきた赤ずきん」大平健/早川書房(新潮文庫でも出版されています)

Q これからの社会に必要なことは、何だと思いますか。

 精神看護の視点から、特に日本の社会にとってこれから必要なことは精神疾患に対するこころの垣根を取り払うことと、早い段階で専門的な支援や援助が受けられるように社会全体が変わることだと思います。
日本は自然災害の多い国でもあり、災害による心的ストレスにも対応しなければならない場面に今後も断続的に直面する覚悟が必要です。そのためにも、気持ちの辛さや痛みを表出できる環境づくりや早くに支援・援助が受けられる体制を整えることが大切だと思います。

講座の詳細は以下からご覧ください。
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