- 上智大学ダイジェスト
- 上智大学ダイジェスト(2016年1月)
ポトリッキオ ジョージタウン大学教授をゲストに「世界を話そう」を開催しました
藤崎一郎特別招聘教授コーディネートによる「世界を話そう」。全米で最も優れた教授とこれからのリーダーシップを話し合いました
サミュエル・ポトリッキオ教授と藤崎一郎教授
12月14日、上智大学国際戦略顧問、前駐米大使藤崎一郎特別招聘教授コーディネートによる「世界を話そう」が開催されました。ゲストスピーカーは、サミュエル・ポトリッキオ、ジョージタウン大学教授。ジョージタウン大学で学士号(心理学)を、ハーバード大学で修士号(神学)、加えてジョージタウン大学で政治学の修士、博士号を授与され、29歳という若さで「全米でもっとも優れた教授300人」のうちの一人に選出され、これまで世界50カ国以上で講義を行ってきました。
今回のテーマ「不確かな世界における効果的なリーダーシップ論」について、ポトリッキオ教授は、過去の大統領選の候補者の演説、ディベートのビデオクリップや、エクササイズを用いて講演しました。ユーモアを交えながらわかりやすくエネルギッシュに語る様子に、会場を訪れた学生や教職員一同、熱心に聞き入りました。
変動するいまの社会において求めらるリーダー像を語るポトリッキオ教授
非常に速いスピードで変動するいまの世の中においても、誠実さや一貫した信条を持ち続けることなど、リーダーが信頼を得る上で必要とされる絶対的資質は不動であるが、学歴や経歴などの外的要素のみが頼みでは、多くのフォロワーを得ることはできない。リーダーとフォロワーの距離が縮まりつつある昨今、例えば、「共にビールを飲んで楽しいと思える相手かどうか」といった醸し出される人柄や、人々と心でつながる能力があるかどうかといったことも、リーダーとしての資質に大きく影響するのだと語りました。内面の洞察力を磨き、先入観を捨て、子供のような純真さで物事と向かい合うこと、そして創造力を培うことの重要性を強調、自分の専門外の領域にも興味を持ち学ぶことや、他人の話に率先して耳を傾けるといったことが大変に役立つと話しました。
レクチャーの後、学生らからの多くの質問のひとつひとつに大きくうなずきながら丁寧かつ的確な回答をする教授の姿に、親身であり共感と尊敬を得るといった、自らが伝授するリーダー像が重なり合いました。来場者の皆さんは、世界中を講義のために飛び回るポトリッキオ教授と直接に対話ができるという貴重な機会を満喫し会場を後にしました。