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ジョージタウン大学のジョン・J・デジョイア学長を迎え、名誉校友推戴式および同大大学院への特別進学制度施行に向けた基本合意書への調印式が行われました

デジョイア学長(中央)を囲んで

デジョイア学長(中央)を囲んで

 11月19日、ジョージタウン大学(米、ワシントンDC)のジョン・J・デジョイア学長を迎え、名誉校友推戴式が行われました。また、本学から同大大学院への特別進学制度開設に向けた基本合意書の調印もあわせて実施され、同制度の実現に向け本格的な協議が開始されました。

 ジョージタウン大学と本学は、1935年に本学が初めて留学生を派遣したことから交流がスタートしました。昨年は本学教職員と学生による派遣団が同大を訪問。創立100周年記念事業として、シンポジウムを共催したほか、両校の包括的な協力を可能とする協定合意書を締結するなど、長年にわたって交流を重ねてきました。

記念講演では両校の絆とイエズス会の教育機関としての使命を強調

記念講演では両校の絆とイエズス会の教育機関としての使命を強調

 式典では、早下隆士学長が「今回の名誉校友の推戴によって、両校の絆が更に強まることを期待したい」と抱負を述べ、デジョイア学長に校友記を授与。名誉校友とは、「世界平和および社会と経済の発展に大きな貢献をした者」、「本学に対して功績のあった者」の両方を兼ね備えた人に対して授与する称号で、デジョイア学長は7人目の授与者となります。

 記念講演でデジョイア学長は、「450年のイエズス会の伝統と『他者のために、他者とともに』の教育精神を共有し、長い交流の歴史を持つ両校だからこそ、ともにグローバル社会の中でリーダーシップを発揮していくことができるでしょう。大学は個の知を集合知に変える基盤であると同時に、それを次世代につなぎ、育成していく場所です。知を創造する共有の場としての高等教育機関として、両校の関係がより強固なものとなることを期待しています」と抱負を述べました。

ジョージタウン大学

ジョージタウン大学

 講演後には、ジョージタウン大学大学院への特別進学制度施行に向けた基本合意書への調印式が執り行われました。この制度では、同大大学院への進学を希望し、かつ入学基準を満たす学生であれば、本学の推薦に基づき出願可能となります。出願手続きや入学時期についても優遇措置が検討される見込みです。本学を早期卒業する学生は、5年間で学部と修士課程の学位取得も可能。今後、2016年度の実施を目指し、両校で協議を重ねていきます。

ジョージタウン大学とは:1789年創立の私立総合大学。学生数約1万7,000人。カトリックおよびイエズス会の大学としては全米最古。ビル・クリントン元米大統領、グロリア・アロヨ前フィリピン大統領、緒方貞子本学名誉教授など、多くの政治家や外交官などを輩出した全米屈指の名門大学。特に政治や国際関係の分野で国内外から高い評価を得ています。

ASEANの動向を教育面と経済面から俯瞰する2つの国際シンポジウムが開催されました

高等教育の国際化について議論(13日)

高等教育の国際化について議論(13日)

 2015年の経済統合を控え注目が高まるASEAN(東南アジア諸国連合)の動向を、教育面と経済面から俯瞰する二つの国際シンポジウムが、12月13日と15日に開催されました。

 13日には“Higher Education Harmonization and Networking in East and Southeast Asia”と題し、高等教育の国際化に焦点を当てたシンポジウムを開催。トロント大学のジェーン・ナイト特任教授が、「知識外交」をテーマに東アジア・東南アジアにおける高等教育の調和化とネットワーキングについて基調講演を行いました。パネルディスカッションでは、国内外の専門家が登壇し、日本とアジアの大学との双方向の交流を推進する上での課題などについて意見交換が行われました。

開会挨拶する浦元義照氏(15日)

開会挨拶する浦元義照氏(15日)

 15日のシンポジウムは「2015年ASEAN経済共同体創設に向けて~より良い仕事と繁栄の分かち合い~」と題し、ILO(国際労働機関)太平洋総局と共催で行われました。本学卒業生でILO太平洋総局長の浦元義照氏らの開会挨拶に続いて行われたセッションでは、ILOがアジア開発銀行と共同で発表した報告書『2015年に誕生するASEAN共同体:より良い仕事と繁栄の共有に向けた統合のマネジメント』を踏まえ、労働力移動の管理や適切な投資の有り方、同地域への関与を深める日本への提言などについての議論が行われました。

 本学は昨年度の文部科学省「大学の世界展開力強化事業(AIMS)」の採択を契機に、ASEAN域内の6大学との交流を目的としたSophia AIMS(SAIMS)プログラムなど、同地域との教育・研究交流を活発に展開しています。

モハウ・ペコ駐日南アフリカ大使が講演会「市民にとっての政府の役割—『市民』を形づくるものとは—」を行いました

講演するペコ大使

講演するペコ大使

 12月4日、モハウ・ペコ駐日南アフリカ共和国大使が来校し、ネルソン・マンデラ民主化20年記念講演「市民にとっての政の役割—『市民』を形づくるものとは—」を行いました。

 この講演会は、同国のアパルトヘイト(人種隔離政策)撤廃に尽力し、初の全人種参加選挙で大統領に就任したネルソン・マンデラ氏が逝去して12月5日で1年になることから、開催された記念講演会です。

 講演の中でペコ大使は、「マンデラ氏は、他者に歩み寄り対話することができる偉大なコミュニケート能力を持っていた。大統領任期在任中には、民族に関係なくすべての国民が平等に生き、富を享受できる権利をもつ国のあり方を示した」と述べ、責任ある市民として、世界を変えていかねばならないと訴えました。

 さらに、マンデラ氏の『素晴らしい山に登るとまだ多くの登らなくてはならない山があることに気づくだろう』という言葉を引用して、上智大学が今後ますます、高等教育機関として世界を変えていく重要な役割を担っていると述べ、自身の権利、他者の権利を尊重し、責任をもって世界を変えてほしいと会場に呼びかけました。

 講演終了後に、本学学生から花束が贈呈されると、会場からは盛大な拍手が送られました。

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