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「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」第1期派遣留学生に本学から8名が選出されました

派遣留学生として選ばれた本学学生たち

派遣留学生として選ばれた本学学生たち

 文部科学省による新たな海外留学支援制度「官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム~」に第1期生として上智大学から8名の学生が選出されました。

 このプログラムは、将来世界で活躍できるグローバル人材を育成するため、支援企業・団体からの支援・寄附により、官民が協働して学生の留学を支援するもので、学生は奨学金を受給できるほか、事前・事後の研修に参加してグローバルリーダーとしての資質を磨くことができます。

7月27日に行われた第1期生壮行会

7月27日に行われた第1期生壮行会

 7月27日には、下村博文文部科学大臣をはじめ、多くの支援企業の方々が見守る中、応募総数1,700名から選ばれた323名の第1期生壮行会が開催されました。本学の8名はそれぞれ、アメリカ、デンマーク、香港、中国、英国、フランス、韓国に向けて飛び立つ予定です。

グローバル人材育成モデル・カリキュラム「グローバルビジネスのフロンティア」の最終プレゼンテーションを行いました

グローバル人材育成モデル・カリキュラム「グローバルビジネスのフロンティア」の最終プレゼンテーションを行いました

 上智大学と一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)が共催している「グローバル人材育成モデル・カリキュラム」の一環として春学期に開講された「グローバル・ビジネスのフロンティア」(経済学部経営学科開講科目−コーディネーター網倉久永教授)の成果発表会が、7月に経団連会館(千代田区大手町)にて行われました。

 この授業は2012年度から開講されている導入講座「グローバルビジネスの現状と課題」の発展・応用科目として位置づけられるもので、今回は経団連加盟の丸紅株式会社、株式会社三井住友銀行、三菱重工業株式会社の3社が協力企業となりました。企業からは、実務家講師の派遣、合宿による討議への参加、企業訪問でのインタビューや見学をお願いし、6チームに分かれた25人の受講学生たちは、さまざまなビジネスの最前線でどんなことが起こっているのかを授業やグループ活動、グループディスカッションなどを通じて知ることができました。

グローバル人材育成モデル・カリキュラム「グローバルビジネスのフロンティア」の最終プレゼンテーションを行いました

 そして授業最終日、各企業から与えられた課題に対する提言をグループごとにまとめ、協力企業をはじめとする経団連加盟企業からの出席者の前でプレゼンテーションを行いました。

 質疑応答では、プレゼンテーションでの詰めが甘い部分の指摘をされながらも、「このまま経営会議に提案できる」「プレゼンの方法も素晴らしく、プロっぽい」と企業の方々から過分な賛辞を受ける場面もあり、学生たちも自信を得ることができたようです。企業側にとっても、単なる出前講義に終わらず、学生ならではの斬新なアイデア・発想に触れる機会となり、双方にとって実りのある講座となりました。

本学とASEANをつなぐ留学事業が開始しました

本学学生と東南アジア学生の交流会

本学学生と東南アジア学生の交流会

 本学は2014年度から、ASEAN(東南アジア諸国連合)主導の大学生の交流事業に参加し、留学生の受け入れと送り出しを開始しました。3人の東南アジアの留学生を春学期に受け入れ、秋学期から15人の本学学生をフィリピン、タイ、インドネシアに派遣しています。

 AIMS(ASEAN International Mobility for Students)は、アセアン加盟国域内の若者交流を目的に創設されたもので、同地域・日本間の留学の拡大を目指して日本政府が参加。文部科学省は昨年、このAIMSに関する25件の応募のうち本学、筑波大学、早稲田大学などの7事業を2013年度からの「大学の世界展開力強化事業」(5ヵ年)として採択しました。本学ではSAIMS(Sophia のAIMS)と名づけ、タイ、インドネシア、フィリピンの6大学と提携して開始しました。

 本学で春学期を終えた3人の留学生は、プログラムについては10点満点で7−8点、日本での体験を9−10点と評価しました。3人のうち2人はまず日本への留学が希望で、英語で充実したプログラムを持つ本学を選択。皆、日本での文化体験を最大の収穫と評しました。

 「最初はアメリカかイギリスへの留学を考えていましたが、日本文化に触れられて最高でした。将来、また日本に戻ります」とタイ出身のウィルモア・ヒンガートさんは話し、フィリピン人のアトリオ・ハピタンさんは、日本の「頑張って」の精神に感銘し、「君のことを大切に思うけど、やるのは君、君ならできるよ、と励ます姿勢はとても学べる」と語ります。

釧路湿原での研修

釧路湿原での研修

 本学の事業は、「多様性の調和をめざす学融合型の人間開発教育プログラム」として採択されており、文科省は昨年これを、「これまでの欧米地域への派遣留学実績に加え、ASEAN地域に視野を広げようとする意欲的な取組」と評価し採択しました。本学はタイ人教員や経験豊富な担当スタッフをそろえて準備。来日した留学生は、必須科目である人間開発についての学融合型科目を取り、北海道釧路をフィールドとした環境についての研修・ゼミや、言語教育研究センターが開催する日本語、国際教養学部などの授業から選択しました。ハピタンさんは「世界規模の課題に対してより広い視野を持つことができました」と述べています。

 人間開発についての授業は環境をテーマとしたもので専門性も高く、人文系専門の学生は苦戦した部分もあるようです。フィリピン出身で文学専攻のシャン・アベロさんは「環境と人文科学との関わりを知りたかったし、ゼミの回数を増やした方が理解が進むと思う」と語りました。また留学生たちは、上智大生が日本の生活慣習や日本語の支援をするような仕組みも提案しました。

 SAIMSは本学学生に大きな刺激を与えたようです。杉浦准教授が英語で教えた環境科学は非常に人気が高く、幅広い学部学科から80人以上が受講。発言やプレゼン重視の欧米式の授業は決して簡単ではなかっのですが、努力した学生には非常に好評でした。「次は国際教養学部での授業や、留学を考えてくれたら良いと思います」と、杉浦准教授は話します。今後はさらにプログラムの内容を充実させ、参加学生を増やす計画です。

 本学の東南アジアからの留学生は今年63名(5月1日時点)と過去最高を記録しました。日本は2008年ASEAN諸国と包括的経済連携を発効。近年は日本から同地域への直接投資が急増して2013年には前年比2.2倍となる(ジェトロ資料)など、経済の結びつきは強まっています。本学卒業生がアジアでも活躍するためにも、このプログラムの更なる発展が期待されます。

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