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- 上智大学ダイジェスト(2014年4月)
上智大学の最新の話題をお知らせします
グレゴリアン大学共催の国際シンポジウムをローマで開催しました
ローマのグレゴリアン大学を会場に開催
3月14日、15日に、創立100周年記念事業としてグレゴリアン大学と共催した国際シンポジウム「過去から未来へ アジアにおけるカトリック教会の使命:上智大学の貢献」がローマのグレゴリアン大学で開催しました。
来賓としてカール・ベッカー枢機卿、ウンベルト・ヴァッターニ伊日財団会長、長崎輝章大使をはじめ四カ国の駐バチカン大使などが来場したほか、日本からは研修の一環で参加した在学生・教職員、そしてツアーとして参加した卒業生と本学後援会の会員の約50人を含む延べ240人が来場しました。
グレゴリアン大学は1551年にイエズス会によって創設。シンポジウムには両校の教員のほか、本学神学部で長らく教鞭を執ったアドルフォ・ニコラスイエズス会総長、河野雅治駐イタリア大使らも登壇しました。
初日の14日は、はじめに髙祖敏明理事長とグレゴリアン大学のフランソワ=ザビエル・デュモルティエ学長が挨拶。次いで行われた基調講演では、ニコラス総長がカトリック高等教育機関に求められる役割を論じるとともに、本学への謝意を示しました。その後、本学卒業生で、グレゴリアン大学でアジア人初の教会法学部長を務める菅原裕二教授の司会のもと、アジアと深い関わりを持つフランシスコ・ザビエルとアレッサンドロ・ヴァリニャーノの軌跡を辿る二つのセッションが行われました。
ジェズ教会主聖堂で行われた記念ミサ
15日には、アジアにおける宗教間・異文化間の対話についてのセッションでスタート。その後、1990年代初頭にカンボジア和平外交に尽力した河野大使と、アジア人材養成研究センター所長の石澤良昭特別招聘教授が、アンコール・ワットの保存修復活動による本学の国際貢献の取組みを紹介するセッションが行われました。また、同日夜には、ニコラス総長が主司式を務めたミサがイエズス会の主教会であるジェズ教会主聖堂にて執り行われ、シンポジウムを締めくくりました。
本学と日本赤十字社が若者のボランティア育成のためのボランティア・パートナーシップ共同宣言に調印しました
協定書を取り交わす滝澤正学長(当時)と
日赤の近衞忠煇社長(左)
3月19日、本学と日本赤十字社は、学生など若者のボランティアの育成のためのボランティア・パートナーシップ共同宣言に調印しました。
創立100周年を迎えた本学は"Men and Women for Others,with Others(他者のために、他者とともに)"を教育精神に掲げ、自分自身の利益のためだけでなく、地球的な視野に立って、貧困や飢餓、環境、差別などの社会問題に積極的に貢献する人材の育成を目指しています。また、日本赤十字社は、国際赤十字の一員として国内外でさまざまな人道活動を行っています。スイス人のアンリー・デュナンの提唱により1863年に世界初の人道機関として創設された同社にとって、本年は人道活動の根幹である赤十字規約(現在のジュネーブ条約)が採択されてから150年にあたります。両機関に共通するのは、今日国内外の様々な人道的課題に取り組むためには、ボランティアの力が不可欠であり、特に若者の力が求められているという認識です。
日本赤十字社本社で執り行われた調印式では、両機関がそれぞれの持てる知識や経験を共有し、広く国民、特に学生など若者にボランティア活動への参加を呼び掛け、ボランティアの育成に向けて協力していく意思を表明するとともに、他者への奉仕という共通のミッションを未来につなぎ拡げていくことを確認しました。
佐藤文也さん(経済学部経済学科3年)が、アクチュアリー第1次試験の全科目に合格しました
佐藤文也さん
本学経済学部経済学科3年の佐藤文也さんが、平成25年度のアクチュアリー第1次試験の全科目(5科目)に合格しました。
この試験は、公益社団法人日本アクチュアリー会が毎年1回12月に資格試験として実施するもので、第1次試験(基礎科目)の科目は、数学、生保数理、損保数理、年金数理、会計・経済・投資理論の5科目。2月14日に合格発表があり、佐藤さんは見事、5科目全科目に合格しました。学部3年生がアクチュアリーの第1次試験全科目を合格することは極めて稀で、快挙といえます。今回の合格により日本アクチュアリー会の準会員となり、第2次試験(専門科目)の受験資格を得ました。正会員となるためには、さらに第2次試験に合格することと、研修の受講が必要となります。
佐藤さんは、1年次の終わり頃からこの資格取得のための準備を開始したそうで、次回12月の第2次試験を受験し、在学中での合格を目指します。
アクチュアリーとは、将来のリスクや不確実性の分析、評価等に専門職として従事する人のことで、具体的には、確率論や数理統計学を用いて、保険のリスクを分析し適切な保険料率を算定する、保険会社の責任準備金を算出する等の仕事にあたります。その発祥はイギリスの生命保険ですが、通常日本で「アクチュアリー」とは、日本アクチュアリー会の正会員であることを意味します。生命保険事業、損害保険事業、年金事業、共済事業、さらには企業の資産運用など多彩なフィールドで活躍することができます。