注目グッズ 何千と用意
大阪・関西万博マスターライセンスオフィス 代表業務執行者 西村宣浩氏

読売新聞大阪本社版朝刊

西村宣浩氏

 来年4月の開幕に向けて、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」やロゴをデザインしたグッズが次々に登場している。これらのグッズを含め、日本国際博覧会協会(万博協会)が持つ知的財産(IP)を管理するのが、「2025大阪・関西万博マスターライセンスオフィス」だ。代表業務執行者の西村宣浩氏は「グッズを通して、多くの人に万博に興味を持ってもらいたい」と意気込む。
 
 様々な企業に万博に関連するグッズを作ってもらえれば、万博の盛り上げにつながり、万博協会はロイヤルティー収入が得られる。企業側も万博の知名度が活用できる。一方で、好き勝手にIPを使われると、万博の理念やキャラクターのイメージが 損なわれる恐れもある。
 
 マスターライセンスオフィスは、IPが正しく利用されているか管理運営する役割を担う。現在、ライセンス契約を結ぶ企業は150社以上。今も申請は増えており、2005年の愛知万博(約250社)を上回る勢いという。
 
 現在、グッズは約1400種類。ラインアップは多岐にわたり、定番のぬいぐるみやキーホルダーから、ミャクミャクをあしらった浮世絵の絵はがきや友禅染のバッグなど、日本の伝統的な技法を生かした商品も登場している。
 
 マスターライセンスオフィスが仕掛けたものも多い。その代表がコラボレーショングッズだ。ゆるキャラの「ひこにゃん」や「ハローキティ」で知られるサンリオの人気キャラ、阪神タイガースなどとコラボしてきた。西村氏は「新しいファンを獲得するのが狙い。何でもかんでもコラボするわけではない」と明かす。
 
 グッズを扱うオフィシャルストアの展開にも力を入れる。現在はオンラインストアに加え、全国に15店舗を構える。立地によって品ぞろえを工夫しており、例えば、新幹線の新大阪駅構内のストアでは、旅行客らに手に取ってもらいやすいよう土産用の菓子類を充実させている。
 
 万博には、国内外から2800万人を超える来場が見込まれている。西村氏は「会場では、ここでしか買えないという万博ならではのグッズを何千と用意していきたい」と力を込める。

(都築建)




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