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ICTで変わる水族館の楽しみ方
読売新聞大阪本社版朝刊
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香川県に今春オープンする四国水族館。その魅力発信に、NTT西日本のICT(情報通信技術)が一役買いそうだ。VRパノラマ映像を使い、水族館と遠く離れた場所をつないだ「遠隔授業」を企画。実施に向けたプログラムの開発に取り組んでいる。
NTT西日本のICTで 四国水族館の魅力をもっと多くの人に
本州と四国を結ぶ瀬戸大橋。その近くに位置する四国水族館は、四国観光の基点としての期待も高い。NTT西日本は「ソーシャルICTパイオニア」を掲げ、ICTによる社会課題の解決に取り組むが、「地域活性化」は重要テーマのひとつ。地元だけでなく、広いエリアからの集客をめざす四国水族館の取り組みを後押ししようと、今回のプロジェクトはスタートした。
「病気の子どもとか、離島に住む人とか、水族館に来るのが難しい人たちにも、水族館を楽しむ機会を提供したい」。ある水族館スタッフが発した一言が決め手となり、数あるアイデアから「遠隔授業」が選ばれる。しかし、遠隔地をただつなぐだけでは面白くない。そこで活躍したのが「360度カメラ」だ。
水中でイルカが泳ぐ様子を至近距離でとらえた映像や、水槽の水質を保つ「濾過(ろか)室」、生き物の餌をつくる「調餌(ちょうじ)室」などのバックヤードを紹介する映像を8Kで撮影。見る人は、飼育員の説明にあわせて、実際に水族館にいるような感覚で、映像が流れるタブレットを上下左右に自由に動かしながらVRパノラマ映像を楽しめる。
今回のプロジェクトについて、四国水族館の松沢慶将館長は「映像は水族館スタッフが見ても面白く、新しい気づきがあった。NTT西日本の持つ技術のすごさと可能性を感じた」と話す。ともに地域に根づく存在をめざす、四国水族館とNTT西日本。今後の取り組みに注目したい。