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ステークホルダーと連携し、持続可能な地域社会の実現に貢献

PR SDGs

 SDGs(持続可能な開発目標)達成には、取引先や地域社会、自治体などのステークホルダーと連携しながら、社会課題の解決に挑戦する企業の動きがカギを握るとされる。2024年に創業100周年を迎えるベアリング・リテーナーのトップメーカー、中西金属工業(大阪市北区)が運営する「NKCなかにわ」(こども食堂・福祉カフェ)は、持続可能な地域社会の実現に向け、まさに官民一体となって推し進める共創プロジェクトの一つだ。

サステナビリティ戦略部 部長 村井俊文さん(右)、サステナビリティ戦略部 未来共創室 岡田満菜美さん(左)

こども食堂と福祉カフェ 日本一長い商店街にオープン

 日本で一番長い商店街と言われている「天神橋筋商店街」(大阪市北区)。多くの人でにぎわうグルメ激戦区に22年11月、中西金属工業が運営する「NKCなかにわ」がオープンした。

なかにわカフェ

 内装には自然素材だけを使用するなど、徹底的にこだわったデザインが目を引く。腸活などがテーマのメニューを取りそろえた「なかにわカフェ(福祉カフェ)」は話題を呼び、ランチタイムには待ち時間ができるほどの盛況ぶりだ。ベビーカーのまま利用できるトイレや授乳室、キッズスペースも設けられ、子ども連れからも好評を博している。

 最大の特徴は、カフェとして営業する傍ら、夕方からは「なかにわ こども食堂」を開き、区内のひとり親やコロナ禍で困窮する家庭の子どもたちに食事を無料提供していることだ。現在はコロナウイルスの状況を踏まえ、毎週金曜にテイクアウト形式で行っている。さらに、カフェの調理や接客を障がいを持つスタッフが担当し、障がい者の就労支援の場としても機能させている。

 「オープンにあたっては、行政やNPO法人など社外との連携を最大限に生かし、コロナ禍でこども食堂の開催が減っていることを踏まえ、とにかくスピード感をもって進めていきました」と、サステナビリティ戦略部長の村井俊文さんは話す。子ども一人でも安心して通える立地、本当に困っている家庭に活用してもらえる仕組みづくりなど、連携協定を結んでいる大阪府や大阪市北区、大阪市北区社会福祉協議会、様々なNPO法人の協力を得て、利用者ファーストのかたちをつくりあげていったという。

2階はキッズスペースが充実

一人ひとりが社会課題に向き合う企業風土の構築を目指して

 中西金属工業は1971年に奨学金を給付する財団を設立するなど、次世代の人材育成に特に力を注いできた。支援があればもっと輝くことができる子どもや障がい者に手を差し伸べたいというのが、創業当初からの方針だ。

 こども食堂の運営は、中西竜雄社長の発案で2018年にスタートさせた。当初は大阪市都島区の倉庫を改修し、本社や工場の年配の社員たちが、初めてのカレー作りや子どもたちの世話に奮闘するなど、試行錯誤の連続だった。最初は戸惑っていた社員たちも、「新鮮な体験で、気持ちが軽くなった」などと話し、回を重ねるごとに率先して参加するようになったという。

 「困っている家庭を助けたいという思いはもちろんですが、社員にボランティア体験を通して、社会の実情や課題を肌で実感してほしい。社長の思いはそこにありました」。当時から携わっている未来共創室の岡田満菜美さんは、中西社長の真意を後に知ったという。

 「SDGsを進めるにしても、社員一人ひとりが必要性を感じないと上辺だけのものになってしまう。ボランティアから始まって、最終的には社員が仕事で培ったスキルや専門知識を生かし、社会的な活動を行う『プロボノ』という形で、もっと外に出ていってほしいというのが根底にあります」。岡田さんは活動を通して実感している。

 「『NKCなかにわ』は、あくまで仕掛けの一つ」。社員が視野を広げ、仕事や人生が豊かになることが、会社の成長にもつながっていく。企業が取り組むSDGsは、ビジネスチャンスとしての側面だけでなく、企業そのものの持続可能性を向上させる、といえる。

点から線、面へと活動を広げ、息の長い取り組みに

 中西金属工業は23年4月には、こども食堂をテイクアウトから店内で食事ができるようにし、子どもたちの自宅以外の居場所づくりに役立ててもらう。社員らが、子どもたちに宿題を教える「寺子屋」のような試みも考えている。「息の長い取り組みにしていくためには、これからが正念場。巣立っていった子どもたちが成人後、ボランティアで戻ってきてくれるような未来があったら、その時初めて成功したと言えるのかもしれません」。岡田さんはその日を思い描く。

 今後について、1社だけの取り組みで終わらせず、あらゆるステークホルダーと連携して点から線、面へと活動を広げていくことを目指す。利便性の高い立地を生かし、土日・祝日には、行政や企業間での協働イベントも開いていく予定だ。

 村井さんは「企業や行政、NPO法人との連携をさらに進め、いろいろなことに活用してもらう。ここを、社会課題解決の実証実験場のような場所にできたら最高です」と力を込める。

NKCなかにわ

 地域活性化を目的とし、22年11月にオープン。仕事や子育ての合間、ホッと一息つける“みんなのなかにわ”がコンセプトだ。福祉カフェ「なかにわカフェ」を平日午前11時から午後3時まで営業。月・火曜は打ち立て生パスタと自家製ローストビーフ、水・木・金曜は腸活をテーマにした健康メニューを提供。閉店後の週に1回、こども食堂(事前申し込み制)を開催している。



大阪市北区天神橋4丁目6番25号(Osaka Metro堺筋線 扇町駅 徒歩1分、JR大阪環状線 天満駅 徒歩2分)