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大阪マラソンで考える"SDGsとチャリティ"
ー関西大学 社会学部 ゼミ学生の取材・発信企画ー
読売新聞大阪本社版朝刊
関西大学は「KANDAI for SDGs推進プロジェクト」を設置し、全学を挙げてSDGs達成に向けた取り組みを展開している。社会学部メディア専攻の劉雪雁(りゅう・しゅえいえん)教授のゼミでは、「大阪マラソンで考える"SDGsとチャリティ"」をテーマに掲げ、大阪マラソン2023のさまざまな関係者へのインタビューを実施した。
プロジェクト概要
今年度取材を行ったのは、一緒に大会を盛り上げる大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro)、コースに近い大阪市西区の商店会、チャリティの寄附先団体など。取材先の選定から質問作成・インタビュー・原稿執筆まで、全て学生たちが担う。劉教授は「学生自身の興味・関心が、活動の原動力です。さまざまな気付きを得て、モチベーションを高めながら取り組んでくれています」と話す。
また今年大阪マラソンに初めて出場し、視覚障がいT11の世界記録を更新した関西大学卒業生でブラインドランナーの和田伸也選手にも取材。伴走者の長谷部匠選手との絆に学生から「これが社会のあるべき姿だと感じた」「挑戦し続ける姿勢に勇気をもらった」などの声が聞かれた。劉教授は「学生にとって、これまでマラソンやパラスポーツはあまりなじみのないものでしたが、今回の取材を通して身近に感じられたと思います。SDGsやチャリティについても自分のこととして認識し、誰一人取り残さない社会の実現に向けて自分に何ができるのか、自ら考え行動できるようになってほしい」と期待を述べた。
Special Interview ▶ブラインドランナー 和田 伸也選手
伴走者との絆を大切に、これからも挑戦し続ける
高校2年生の頃からだんだんと視力が低下し、打ち込んでいたラグビーも引退することに。落ち込みましたが、目が見えなくてもできることはあると気付き、大学に進学して点字や白杖歩行の訓練をしながら勉強しました。就職後は、10年以上スポーツから遠ざかっていましたが、知人の勧めでランニングクラブの練習会に参加。当時はあまり外出もせず、ふさぎ込みがちだったのですが、走ることに出会い、友人もたくさんできて、心身ともに元気になりました。振り返ってみると、人生の大きな転機だったと思います。
走り始めるまで、パラスポーツについてよく知りませんでしたが、ガイドランナー(伴走者)を紹介してもらい、練習を重ね、初のフルマラソンにチャレンジ。マラソン完走を機に、パラ陸上にのめりこんでいきました。年々、ガイドランナーのネットワークも広がり、多くの人にパラスポーツに関心をもってもらえるようになったと感じています。
私が属するパラ陸上のT11(視力0.0025未満)は、ガイドランナーに誘導してもらいながら走るクラスです。2021年の国際大会では、ガイドランナーとして長谷部匠選手と一緒に走り、伴走の交代がなかった1500mでは2人ともメダルを獲得できました。
長谷部選手と出会ったのは4年前、20歳近く年下にもかかわらず、すぐに意気投合。伴走をお願いしたところ、躊躇なく受け入れてくれたことに感銘を受けました。競技中はもちろん、日常生活でも常に的確な情報をくれるので、ありがたいですね。今では、伴走ロープを通じて、互いの走るフォームや心の動きもわかるようになりました。障がいの有無にかかわらず、人として尊重し合うことは、これからの共生社会でますます重要になると思います。
今後、パラスポーツがさらに普及するには、たくさんの方に知ってもらう機会が必要です。また、私たちパラアスリートも、競技性を高め、パラスポーツをより魅力的なものにしていかなければなりません。世界の舞台で、トラック競技やマラソンでもメダルを取れるよう、これからも努力し続けたいと考えています。