伝統的な染め技法から受け継いだ新しい技術

万博公式グッズ

読売新聞は、日本の伝統文化を守り、次世代に伝えるため、伝統的な技術やデザイン、美術品等を用いた2025大阪・関西万博公式ライセンス商品を制作、販売している。フェリシモに製作を依頼し、江戸時代から受け継がれる友禅技法で染色した織生地・染生地を用いた、日常使いができる小物シリーズが現在販売中だ。生地の染色工程に携わった前田染工の前田昭治さんに、職人により手作業で型を使って染め上げる型友禅の作業について、話を聞いた。

株式会社前田染工 専務取締役 前田昭治さん

 私は友禅染の仕事に携わって30年ほどになりますが、この間でも工場や設備が非常に変わってきました。インクジェットが採用されたり、昇華転写が登場したりしていますが、昔からの染工で培われてきた、手捺染のような技法がベースにあるからこそだと思います。
 今回の商品で用いた手捺染は、一見簡単なように見えますが、染めムラができないよう、絶妙な加減が必要です。また、染め上がって蒸し加工を施して、ようやく色合いが分かります。もし染めムラが出たり、仕上がりの色が違ったりすれば不良品になるため、職人でも毎回プレッシャーのかかる作業です。
 友禅染の生地は、特に私たち日本人が見ると、美しいと感じます。これは、昔から日本人が好きな色や柄を使っているからで、やはり海外で作った物とは違った魅力があります。日本で作った物だからこそ生まれる華やかさがあり、あたたかみも兼ね備えています。
 これからも新しい技術が生まれると思いますが、基本となる伝統的な技法を大切に受け継いでいきます。

友禅染について

 友禅染は元々、江戸時代(1700年頃)に宮崎友禅斎が広めた染めの技法で、扇子に筆を使って描く「手描き友禅」から始まったとされる。明治時代に入ると、型紙と、海外から導入された化学染料を用いた「型友禅」が発展した。さらに量産向きにした技法がシルクスクリーン型を用いた型友禅で、同社でもこの技法を採用している。
 型は1色につき1枚を作成し、手作業で1色ずつ染めていく。色は、職人が粉末状の染料をお湯で溶かし、粘度の異なる糊を混ぜて調合する。

 染めの作業では、長さ約25メートルの捺染台が4台並んでおり、長さ100メートルを1ロットとして生地を染める。
 ピンと張った白い生地に木枠の染め型を載せ、「スキージ」という大きなヘラで染料をなでつけるように動かし、型をずらしながら手際よく染めていく。柄がずれたり、色に濃淡の差が出たりしないよう、美しく仕上げるには高い技術が必要だ。

 染め上がった生地には、高温の蒸気の中に通す蒸し加工を施す。蒸すことによって、染料を生地に定着させ、発色も良くなる。その後、水洗で余分な染料を落とす。
 最後に、人の目で入念に染めやプリントに不良箇所がないかを検反し、出荷される。

                                                                                                                      

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