大阪・関西万博開催1年前特集
万博の華 世界の国から
読売新聞全国版朝刊
2025年大阪・関西万博の開幕が近づいてきた。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする会場では、どんな体験が出来るのか。少しずつ見えてきたパビリオンの姿を紹介する。
「万博の華」とされるのが海外パビリオンだ。中でも参加国が独自に設計・建設を手がける「タイプA」と呼ばれるパビリオンが見どころで、これまで20か国がデザインを発表した。
「循環経済」をテーマとするドイツは、森のような空間に七つの円形の木造建築を配する。半導体産業をリードする韓国は、外壁に設置される縦約8・5メートル、横約27メートルの巨大LEDディスプレーが特徴だ。
各国が誇る文化をアピールするものもある。
漢字文化の発祥の地・中国は、古代の書物「竹簡」をモチーフとした外観で、著名な音楽家を輩出するオーストリアは、楽譜のオブジェが目を引く。医療ツーリズムに力を入れるタイは「免疫力」をテーマに医学や健康の知恵を紹介する。
今回は国内の万博で過去最多の約160の国・地域が参加。建設の遅れで「タイプA」は当初見込みより減ったが、36か国が施工業者の選定を終えた。装飾・展示のみを各国が行う「タイプB」、複数の国・地域が共同利用する「タイプC」などを含め最大約70棟が並ぶ見通しだ。
入場日の予約は今年10月に始まる。パビリオンのさらなる詳細は今後明らかになる予定だ。