古豪復活へ新たな歴史の一歩を刻め
これが立教男子駅伝チームの強みだ!後編

月800キロ走破 2度の長期合宿で得た自信

それぞれの選手が、一皮むけたと実感することができたのが、8月から9月にかけて行われた2度の長期合宿だ。1次の山形・蔵王坊平高原、13泊14日。2次の長野・菅平高原は18泊19日。昨年の4泊5日とは比較にならないくらいの練習量を積んだ。

主将の増田は、夏合宿を振り返り、こう評価する。
 「8月だけで、ほとんどの選手がトータルで800キロを走りました。昨年までは、月400キロだったので、その倍になります。もちろん、一度にそこまで増やすとけがをしますので、上野監督のメニューに従って、4月に500キロ、5月に600キロというように徐々に距離を伸ばし、最終的に月800キロにまで伸ばしました。
強豪校が行う負荷の高いトレーニングに挑戦したところ、多くの選手がクリアできなかったことがあるので、100点満点とは言えないのですが、今の僕たちの実力では合格点をもらえる内容だったと思っています」

選手写真
3年生 増井大介

9月の記録会で自己新の5000m、14分44秒を出し、予選会でも中心選手として他の選手を引っ張ってくれることが期待される3年の増井大介(ますい・だいすけ)(経営学部経営学科)にとっては、他の強豪校の練習風景を目の当たりにできたことが、大きな刺激になったという。

夏合宿を振り返って、増井はこう話す。
 「トップのAチームでずっと継続して練習して、かなりの距離を走りこみました。結果、自己新を出すことができたので、とても充実した合宿でした。同時に、多くの大学が合宿を行っていた菅平高原では、他の大学の練習を見ることができたのも収穫でした。箱根駅伝の常連校といわれるチームの意識の高さを目の前にし、自分たちはこういう選手たちと戦っていかないといけないのかと、身が引き締まるとともに、より箱根駅伝が身近に感じられるようになりました」

強いチームに欠かせない裏方の存在

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3年生 早田光佑

3人の1年生マネージャーとともに、主務としてチームをサポートする3年の早田光佑(わさだ・こうすけ)(コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科)は、昨年暮れまでは選手として日々の練習に励んでいた。

主務として、裏方に徹することを決意した胸の内を早田はこう話す。
 「駅伝に限らず、スポーツの強豪校には、チームを裏から支える主務とマネージャーは欠かせません。僕は高校時代、駅伝の強豪校にいて3年生の時にマネージャーを務めた経験があり、その役割の大切さに気付き、その役を担うことができるのは、チームを見渡して僕しかいないのではないかと思い、監督に申し出たのです」

主務の仕事は、練習や試合でのタイムとりや集計、選手の給水、遠征の手配、外部との折衝など、非常に幅広く、多忙を極める。その上で、監督と選手のつなぎ役という、大事な役割も担う。

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