トップ>人―かお>大学から「霞ヶ関」に転じて――事故調査機関での日々
石川 敏行さん【略歴】
石川 敏行さん/運輸安全委員会委員(元中央大学法科大学院教授)
運輸安全委員会前にて
航 空 | 鉄 道 | 船 舶 | |
法的根拠 | 航空法+施行規則(省令) | 鉄道事業法、鉄道営業法+省令(注3) | 海上交通3法(注4)+多数の海事法令 |
免許等 | 航空従事者技能証明(13種類)(法24条) | 運転免許(12種類)(動力車操縦者運転免許に関する省令4条) | 海技免状(4区分19種類)+小型船舶操縦免許(3種類)(船舶職員及び小型船舶操縦者法5条+同法23条の2) |
事業者数 | 航空会社:23(注5) 参考:日本に乗り入れている外国航空会社105 |
鉄軌道事業者:216(鉄道:206、軌道:40。鉄軌の重複を含む)(注6) | 内航海運実事業者数:3,040(注7) |
個人利用 | ○(自家用機等) | ×(お猿の電車?) | ○(漁船、プレジャーボート等) |
登録件数 | 2,796機(飛行機1,335、回転翼航空機812、滑空機648、飛行船1) | 64,212両(機関車1,034[JR828+民鉄206]、 旅客車52,693[JR25.192+民鉄27.501]、 貨物車10,350[JR9.881+民鉄469]、 特殊車135[JR83+民鉄52]) |
内航登録船:約2,900隻、 漁船:25万7千隻、小型船舶:約35万隻 |
輸送量(年) | 旅客:9,520万人(国内)+6,849万人(国際) | 旅客:279億8千万人(JR6社:172億4千万+民鉄:107億4千万人) | 内航海運の輸送量:39億3千万トン(貨物船24億3千7百万トン+油送船14億9千210万トン) 参考:国内貨物輸送中に占める内航海運の比率:43.4%(自動車51.3%、鉄道5.0%、航空0.2%) |
貨物:92万9千トン(国内)+326万3千トン(国際) | 貨物(JR貨物):1,961万トン(コンテナ)+1,022万トン(車扱)(注8) | ||
従事者数 | 34,280人(JAL10,854人、ANA11,826人) | 200,385人(JR各社116.924+民鉄83.461) | 船員数64,351人(海運業29,827[外航2,188、内航27,639])+漁業19,055+その他15,469 |
上表は各種統計を参照して作成したが、紙数の関係で、個別に出典は示すことができない。なお、基準の取り方が異なるため、上表中にうまく組み込めなかったが、参考までに「ニアリーイコール」の数値を示しておく。2014(平成26)年の日本の実質GDP(国内総生産)の値は、513兆8760億円であった。これに対して「運輸業」、すなわち航空運輸業、鉄道業、道路運送業、水運業等のGDPは、24兆3190億円であった(全体の4.7%)。また、同じ年の「水産業」のGDPは、7,072億円となっている。
(注3)ここにいう「省令」とは、鉄道営業法に基づき定められた「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」(平成13年国土交通省令第151号)をいう。
(注4)「海上交通3法」とは、①海上衝突予防法、②海上交通安全法及び③港則法の総称。
(注5)現在、定期路線を運航している日本の航空会社(エアライン)の数。
(注6)「軌道」とは、平たくいうと、路面電車がその上を走る線路のこと。
(注7)外航海運は、便宜置籍船をはじめ形態が複雑なので、比較の数値が挙げられない。
(注8)車扱(しゃあつかい)輸送とは、タンク車などの貨車を1両単位で貸し切って輸送する形態のこと。
短い紙数で当委員会を紹介することは、不可能です。何か知りたい点があれば是非、委員会のサイト(運輸安全委員会ホームページ)を訪れてみてください。
事故調査機関に勤務する者として、今後も事故のない平穏な日々が続いていくことを心から祈りつつ、また本稿執筆の機会を与えてくださった関係者の方々に感謝しつつ、本稿の結びの言葉といたします。