新入生の皆さん、入学おめでとうございます。そして皆さんがこの日を迎えるまで、皆さんを支え、共に歩んで来られたすべての方々に心からお祝いを申し上げます。
1885年、若き18人の法律家によって英吉利法律学校が創設されて今年で130年。「グローバル人材」の魁であった創設者たちは、自分たちがイギリスやアメリカで学んできたことをふまえ、原理や原則に拘泥するのではなく、置かれている状況で最善の解決策を模索していく態度を重んじました。これが、中央大学の建学の精神「實地應用ノ素ヲ養フ」であり、「行動する知性。」というユニバーシティ・メッセージとして受け継がれています。
では、今を生きる私たちが置かれている状況とはどのようなものでしょうか。「グローバル化」が進展し、多様な価値や利益を追求する人びとの交流を促進したり、そこに生じる紛争や対立を未然に防止したり解決することが一層大切になっています。また、「3.11」は、今、そこで、問題に直面している人々に寄り添い、そこを自らの「持ち場」と定め、問題解決に真摯に取り組む人たちの価値を高めています。このような取り組みのリソースの在り処を学び、その用い方を共に考え、知性を磨くことが法学部での学びです。
皆さん一人ひとりが、中央大学法学部を自分自身の「居場所」と定め、未来の「持ち場」で輝くその日まで、私たちは、皆さんの志と夢を応援します。