見事なスコーピオンで会場を沸かせた田代晶子さん(商1)
第14回全日本チアダンス選手権、第12回全日本学生チアダンス選手権は11月29日、東京・千駄ヶ谷の東京体育館で行われた。
演技順はPOM部門大学編成の最後。中大G・G24選手は満面の笑みをたたえながら足を高くあげる、開脚ジャンプ(トータッチ)も高い位置だ。ピーンと伸ばした右足先をひざの位置まで上げて体を回す「フェッテ」でも安定した技術力と体力を見せた。
魅せる個人技、表現力豊かなポンポン、うならせるチームの協調性。危なげない内容で規定時間(2分30秒以内)を終えた。場内から大きな拍手が沸き起こる。ホッとする彼女たち。昨年大会から、わずか2分半のために、部員それぞれが自己犠牲した多くの時間を練習に費やしてきた。
日野紗和さん(経3)はチームNO.1の柔軟性を持つ
大会運営上、演技終了後すぐに結果は出ない。高校、大学、一般で計11部門の種目が行われる。結果発表は全種目終了まで待たねばならなかった。
約3時間半後の午後5時25分、「優勝はエントリーナンバー38番...」。中央大学の優勝だと分かるとG・Gは体をぶつけ合って喜んだ。のちに分かった得点は90.88点。昨年の87.50点を上回った。2位との点差も昨年の2.0から2.38へ広がった。
「目標が89点でした」と中村磨生子・前部長(商3)は驚いた表情だ。90点と高い評価をした審査員が2人いた。「このまま突っ走れ」とは大会関係者。
チーム内には「発表まで足がガクガクした」と心配の声が上がった。しかし結果発表後は「夢のV3で~す。90点なんて夢のようだよね」と、V3を意味する3本指を示した笑顔が並ぶ。
■大会成績
順位 |
校名 |
得点 |
① |
中大
Garnet Girls |
90.88 |
② |
日本女子体育大
GRINS☆ |
88.50 |
③ |
桜美林大
CREAM' |
86.38 |
「私は端か後ろで踊ることが多かったけど、それで下級生と親しくなれた。V3はみんなで乗り越えた1年の成果だと思います」とは深瀬希さん(法3)。この試合を最後に現役引退となる。チームのどのポジションにいても、チームのためにと思い続ける。思いはほかの部員も同じだ。強い個人が集合体になって、G・Gはスキのない強いチームになっていく。
3連覇は大会タイ記録。チアダンスで桜美林大が2006年からV3を成し遂げた。毎年メンバーが入れ替わる学生競技で連覇は難しい。中大は椎木萌絵新部長(法2)のもと新メンバーで大会新記録の4連覇に挑む。
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■競技ガイドPOM部門
演技の8割はポンポンを使用し、シャープで力強いアームモーション、同調性溢れるダンス、ポンポンの手具としての視覚的効果を取り入れる。チームとしての正確さや均一性、一体感が重視され、視覚的効果(フォーメーションチェンジや連続性、高低差)を取り入れた創造性溢れる振付構成が求められる=大会パンフレット。