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トップ>HAKUMON Chuo【2013年冬号】>【ニュース&中大ニュース】国連デー記念イベント ドキュメンタリー映画 『闘うセレブ~U2 ボノの叫び~』

Hakumonちゅうおう一覧

【ニュース&中大ニュース】

ドキュメンタリー映画

『闘うセレブ~U2 ボノの叫び~』

特別上映会~ドキュメンタリーから開発アジェンダを考える~

左より田村氏、塚越氏、根本氏、本田さん、北見さん、環境パートナーシップ会議(EPC)理事・後藤敏彦氏、上村氏

10月24日は『国連デー』。
この日を記念して、11月2日に後楽園キャンパスで、ミレニアム開発目標・ポスト2015開発アジェンダの啓発を目的とした上映会&有識者パネルディスカッションを開催した。。

 このイベントは、国連アカデミック・インパクト(国連と高等教育機関を結びつける事業)参加大学である中大が、国連広報センターと共催したものだ。

 上映したのは『闘うセレブ~U2ボノの叫び~』。アイルランドのロックバンド『U2』のボノが主役のドキュメンタリー映画である。アフリカ救済のために始めた大規模な募金活動を通して、貧困の原因が巨額な債務請求問題や不公正取引にあると気付いたボノが、政治家、企業家を巻き込みながらロビー活動を行う姿が描かれている。

 パネルディスカッションでは国連広報センター所長・根本かおる氏が司会進行を務め、セレブの貧困撲滅運動についてパネリスト諸氏に意見を聞いた。

 世界銀行駐日特別代表・塚越保祐氏は、「貧しい人々を支えるには、資金投資だけでなく途上国内での質の良い雇用を確保することが必要」と訴えた。

 外務省国際協力局地球規模課題総括課長・田村政美氏は、「現在、日本のODA(政府開発援助)は世界第5位。日本の得意分野である防災面での支援が世界に広がっています」と紹介。

 横浜市立大学学術院国際総合科学群教授・上村雄彦氏は、「格差が広がる現代社会で巨額資金を生むために、グローバル・タックス(国際連帯税)という税制などが始まっています」と公共政策の必要性に触れた。

 このほか、学生代表として法学部の北見瑛子さん、本田逸人さんがパネリストとして参加し、各人が取り組んできたボランティア活動を紹介した。

 今回のイベントでは、貧困問題の背景にはアフリカにおける欧米の代理戦争や不平等な取引があり、アフリカのような途上国だけの問題ではないことが確認された。また、「一人ひとりが貧困撲滅に向けて声を上げることが、世論として政府を動かすことに繋がる」といった意見で締めくくられた。