同センターは昨年4月1日にスタート。東日本大震災で被災した岩手県宮古市や宮城県気仙沼市など各地の復興支援活動に継続的に取り組んでいる。
震災から4年目となり、世間では震災の記憶が風化する一方だが、中大生は1年生も続々と活動に加わり、5月末の被災地スタディツアーには22人が参加した。
学生の活動先は、岩手県宮古市、大槌町、宮城県気仙沼市、南三陸町、女川町、石巻市、仙台市、福島県相馬市の8市町村に広がる。この1年で31回、延べ225人が参加した。
学生たちは現地で復旧の遅れや人々の悲しみを目の当たりにし、自分の目で見て考えることの大事さに気付き、現地の人と共に新たな街づくりを願い、現地に通い続けている。
ボランティアセンターでは、「クリーン作戦」として、ごみ拾い運動を9回実施、述べ59人が街をきれいにした。展示発表などのイベントも15回開き、述べ187人が運営に携わった。
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シンポジウムは「学生だって地域の力」をスローガンに、「災害から日常の支え合いへ、学生ボランティアの力とわがまちの防災力UP」と意義づけた。明星大ボランティアセンターとの共催。八王子市と日野市の社会福祉協議会の協力を得た。
福原紀彦学長の開会あいさつの後に、関西学院大災害復興制度研究所の山中茂樹氏が「これまでの災害から考える、事前復興という街づくり」をテーマに基調講演。その後、中大法学部の中澤秀雄教授をコーディネーターに、学生ボランティアの力について討議した。
会場座席には、非常用飲料水と備食カンパンが用意され、災害に備える、被災と向き合う姿がクローズアップされていた。