伝統ある中央大学の新しい歴史をつくったのは、経済学部4年生の大橋里衣さん。
「ペデ下を歩いていたら、マスコットキャラクター募集のポスターが目に止まって。チュー、チューと口ずさんでいるとチュー王子となって、あっこれいいかも、と。ノートの端っこに思いついたイラストを描き、自宅のパソコンで仕上げました」
舞台裏をさらりと話してくれた。締切を気にして、髪をかきむしって、ひねり出したわけではない。パッとひらめいたものだった。
「子供のころから、絵を描くのが好きでした」
自宅リビングのテーブルに画用紙、クレヨンを広げていた。お気に入りのキャラクターはテレビアニメ『ポケットモンスター』に登場するピカチュウ。画面で見たピカチュウは、そのまま大橋さんの画用紙上で再現された。
高校、大学時代とイラスト関係の部活動の経験はなし。
「好きで描いているだけです。作品を応募したのも就職活動で内定を頂いて、時間があるのでやってみようかな、という気持ちからでした。ダメだったときを考えて誰にも言わずに応募しました」
それが応募総数172点の中から「中央大学受験生応援マスコットキャラクター」として選ばれた。
「決定の知らせはメールでした。うれしかったです。就職内定の次にうれしいことでした。大学に何か貢献したいと思っていましたから、良い置き土産になりました。みなさんにチュー王子が親しまれるのはうれしいことです」
マスコットキャラクターの制作は、中央大学入学センター主導のもと、学生有志団体「C選組」にも協力を得て進められた。選考にあたっては、中大生やオープンキャンパス来場者を対象にした人気投票も行われ、その結果を参考に入学センター所長を委員長とする選考委員会で最終的に決定された。
現在は順次、チュー王子グッズの作成が進んでいる。チュー王子が話題になるころ、原案者の大橋さんは地方公務員として、新たなスタートを切る。
チュー王子グッズ展開中!
チュー王子をどうぞよろしくお願いします。
ひと足先に出来上がったタンブラーとステッカー