トップ>HAKUMON Chuo【2014年秋号】>【Close UP】中央大学杯めでるくんプロジェクト活動報告
7月6日(日)、13日(日)の2日間にわたって行われた中央大学杯スポーツ大会とめでるくんプロジェクトの概要と当日の様子を報告いたします!!
多摩地域の人々に中央大学の施設を利用してもらおうと始まった地域貢献活動のひとつである中央大学杯。
今年で24回目という歴史あるイベントに、昨年(第23回大会)より中央大学の学生有志である私たちが、「めでるくんプロジェクト」と名付けてスポーツに関するイベントを同時開催することとなりました。
私たちは、FLPスポーツ・健康科学プログラムに所属する学生の有志です。
幹部・渉外・広報・食品・オリジナルイベント・ゼミ企画の6つのチームに分かれて約半年間活動をしてきました。
文学部3年 伊藤由美
6つあるチームの中で、私は広報を担当しました。中央大学杯スポーツ大会は24回を数えますが、「めでるくんプロジェクト」は昨年から始まった活動です。
多摩地域の方々との交流をさらに深めるため、先輩たちが次年度学生に託す「報告書」を残してくれました。
課題山積のなか、新たにホームページ(HP)を立ち上げました。集客増に取り組む第一歩です。
栄養士による講演会、スポーツ体験、スタンプラリーなど私たちの企画は豊富にあります。各方面からいただいたご協力の賜物です。
管理栄養士、小西智子さんの講演会『強くなる栄養~頭で食べる食事~』は子供の食事に気を配るお母さんたちが興味を示してくれそうです。「スタンプラリー」の対象は元気な子供たち。「骨密度測定」にはどんな人たちが集まってくれるのでしょうか。
イベントは、その内容によって情報提供の対象が変わります。HPでは、どの層を対象に何をトップ記事にしたらいいのか、詳細な情報を把握したいと考えました。
広報チームとイベントチームは同じ時間帯で作業を進めています。私たちが広報したくても、アピールする中身がまとまっていない場合、広報活動は後手を踏みます。ひいては集客に影響が出ます。
イベントチームは懸命に動いています。それを知っているだけに催促しにくい、しかし、早くに広報したい。随分とやきもきしました。
材料が集まり、記事や写真を配置するレイアウトも大変でした。こちらはうれしい悩みです。くどくど書いてもいけないし、簡潔で読者の心に残るものでなければなりません。それなりの形になるまで、試行錯誤のうえ、4月に始めて3カ月かかりました。
できあがった画面をリンクしてもらう段になって新たな問題に直面しました。ご協力をいただいた企業の色が出過ぎてはいけない。HP作成以前から指摘されていたことで、そこを配慮しながら作成していました。
次はイベント内容を盛り込んだポスターを作り、地元のスーパー、近隣の市役所、小・中学校などへ掲示のお願いに行きます。私は市役所の担当になり、町田、国立、府中各市役所と回りました。庁舎玄関近くにある「ご相談窓口」で趣旨を話すと担当部署を紹介してくれます。庁内掲示板に自由に貼らせてもらえるところもあれば、勝手が分からずにいくつかの部署を回ったこともありました。
後日、市の教育委員会が後援している証明書を持参すればスムーズにいくことを知りました。
多摩センターにある多摩市役所掲示板で、私たちのポスターを見たときはうれしかったです。日ごろ何気なく見ているポスター、見ることもなく通りすぎたポスターにも一つひとつ熱い思いが込められているのです。このプロジェクト作業をしなければ分からないことでした。
開催初日の7月6日は直 前になって、台風接近による悪天候が予報されました。以来、天気予報のページにくぎ付けです。「順延」か「中止」か。順延の場合はイベントスケジュールを変更するか。はらはらドキドキの毎日。台風は幸いにそれて、無 事に開 催できると分かったときは跳び上がるほどうれしかった。
すっかり晴れた当日は、来場者が熱中症にならないよう、子供たちには「お水、飲んでね」と、こまめに声をかけました。有事に備えて、現場で救助するAED(自動体外式除細動器)の使用方法を習い、心臓マッサージの訓練をしました。
人が集まる、人を集めるということは、危険のないように、有事の備えを最大限することだと知りました。開催の2日間が無事に終わったときの感動、感激は今でも忘れません。体から力がいっぺんに抜けていくようでした。
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私たちに欠けていたものは参加者の視線でした。「Cスクエアはどこですか」。多摩キャンパスの中大生なら分かることでも、初めての来場者には丁寧な案内が必要です。東京ドーム約11個分と広い多摩キャンパス。暑い盛りに迷子になったら大変です。せっかく来ていただいた「ファン」を「アンチ」にしてはいけません。こうして一つひとつの事案を多角的に考えると、やるべきことがたくさん出てきました。
おかげさまで、めでるくんプロジェクトは大きな問題もなく、成功に終わりました。「ホームページ、見ました」「チラシで知ったよ」。来場者のひと言に達成感を感じました。
私たちには出会いと成長の場となりました。素晴らしい経験をいっぱい、いただきました。
多摩地域の人たちにもっともっと喜んでもらえるよう、今度は私たちが後輩たちへバトンとなる「報告書」をしっかりと書きます。
「めでるくん」の「めでる」には、「美しいものを見て、一時他の事を忘れて楽しむ」(新明解国語辞典)愛でるの意味に、成長を示す“芽が出る”の意味を重ねました。