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優勝した齋藤さん(右)と準優勝の鈴木会長。写真はいずれも中大英語学会提供
中央大学英語学会OB杯スピーチコンテスト優勝
齋藤まどかさん
中大英語学会(ESS)第11回OB杯スピーチコンテストが10月19日、中大多摩キャンパスCスクエア小ホールで行われ、文学部1年の齋藤まどかさんが優勝した。齋藤さんは6月の1年生を対象とした「CHESSスピーチコンテスト」の優勝を合わせた2冠を達成。2冠は一昨年に続く快挙だった。
決勝に相当するスピコンに出場できるのは予選を勝ち上がった10人だ。会場ホールは場内のライトを絞り、演説者にスポットライトを当てている。ピーンと張り詰めたなか、齋藤さんは5番目に登壇した。
演台に立つと会場を見渡して、テーマである「The new door I opened」をゆっくり話し始めた。丁寧な英語で、間(ま)をとってわかりやすく、時に抑揚をつけて持論を展開し、規定の5分間をスッと終えた。
前半5人が終わって休憩のアナウンスが流れるなか、会場最前列の演説者席に戻ると、隣席の鈴木奥登会長(経済学部2年)からねぎらいの言葉がかけられた。
「おめでとう、やりきったね」
小声で「はい」と返事した後、1年生のスピーカーは「足がガクガク震えていました」と打ち明けた。壇上では演台に隠れて見えなかったが、パンツスーツの中では地に足がついていなかった。
それでも緊張を表情に出さず、滑らかにスピーチできるのは練習の成果である。「彼女はスピーチ内容を完ぺきにものにしています」と鈴木会長は頼もしそうに話した。
齋藤さんは、もともと英語が好きだったという。
「中学1年の英語の先生が好きで、授業の英語が楽しかった。先生から『音読が大事だよ』と言われて、家でも声を出して英語の教科書を読んでいました」
スピーチに興味を持ち、そうした動画を幾つも何度も見るようになって、間の取り方、ジェスチャーなどを覚え、スピーチ原稿の段落を変える際には声の調子を変えるといったことまでできるようになった。
6月の新入生スピーチコンテストで勝ち、自信をつけて、上級生たちにまじってOB杯にエントリーした。難関の原稿審査を通り、ESSのトップレベルのステージでも、力をいかんなく発揮して、優勝トロフィーを掌中にした。
スピーチの言葉は、ESSの別の人気セクション「ガイド」にも役立っている。東京の皇居、明治神宮、浅草などの観光地に出向き、居合わせた外国人観光客に日本の歴史や文化を英語で紹介するボランティアだ。浅草で米国在住のフランス人を案内したとき、英語力の高さを褒められた。
外国人が好きな「すし」屋でアルバイトをしている。店で“すしネタ”を仕入れ、英語にして提供する。「ネタにはどんなものがあるのか、とよく聞かれます。わさびにも関心があるようで、どれくらいの量をつけるのか、と」
外国人はそんな発想をするのか、彼ら彼女らとの触れ合いは、日本の文化・伝統の再発見でもある。勉強のフィールドはどんどん広がっていく。
夢がある。「まだ留学したことがありません」。ESSにはOB諸氏らによる海外留学生の支援がある。さらには…。中学1年次、習い始めに出会い、英語に興味を持たせてくれた教師の姿を追いかける。母親も中学校の英語教師である。
「私も英語教師になりたい」
近い将来、齋藤まどか先生の教室から、英語好きの子供が育っていくことだろう。
新規加入者も随時歓迎しています。
今年度110周年を迎える学友会所属の英語学会ESSは英語に“触れ”“学び”、そして、“使う ”場を日々様々な観点から提供している。
▽レッスン
各会員授業の空きコマに会室に集まってTOEICの強化listeningやspeakingなど様々な観点から英語に触れる。長期休暇にはネイティブスピーカー講師を招いた英語強化合宿も実施。
▽ディスカッション
6人程のテーブルに分かれ、多くのtopicを用いて行う英語でのディスカッション。一橋大、首都大、東京外語大、東大、早稲田大など10以上の大学と合同で活動も行う。
▽ガイド
明治神宮、皇居、浅草などの観光地を拠点にアポなしでその場で外国人を案内する。この部門でも多くの大学と共に活動する。京都や鎌倉への遠征もあり。
▽スピーチ
OB主催弁論大会の他にも多くの学生弁論大会を参加・主催する。そのための練習台として月に2回、内部発表会も実施。
▽留学生交流
留学生との遠足やBBQなどが企画され、日本での生活もサポートもする。
▽ドラマ
今春に45年ぶりに英語劇が復活。11月23日に新期スタッフによる公演を実施。
▽その他イベント
英語に触れることのないスキー合宿・クリスマスやハロウィンパーティーなどもあり、会員同士の仲を深め、その他の活動においての連帯感を作る役割を果たしている。
Is it easy for you to speak English? For me it had NOT been EASY until I joined ESS.
After entering university I found many of my new friends have been to foreign countries and they speak good English. I was so depressed. I couldn’t speak it .uently or I couldn’t even introduce myself. I didn’t have an English conversation class when I was in junior high school and high school. I felt ashamed of my poor English and I was afraid of speaking it in front of many people because I wasn’t con.dent. I had never thought of studying abroad.
One day in April, I knocked on the door of ESS. After I took some lessons, I found ESS was interesting, informative and intellectual. There were so many good senior students who speak English very well. Then, one of the seniors encouraged me to apply for a speech contest for freshmen in June. He told me that it would be a good experience and opportunity for my university life. I hadn’t made up my mind to participate in it or not. In the end, I decided to join the contest to change myself. Luckily, I could win the .rst prize and I couldn’t believe it. What surprised me most was the fact that many of my friends came to ask me, “Have you been abroad many times or long time?”I said, “Never”. They were surprised and said, “Really? Your pronunciation was so good.” That made me very happy and gave me a little con.dence.
What made my pronunciation good, then? Was it English conversation school? The answer is “No.” I’ve never been to any English conversation school. My .rst English teacher advised me, “Read your textbook aloud and you would be good at English.”I always kept that in my mind and did so every day. I realized the most important thing to learn foreign languages is to read aloud and try to copy the real pronunciation. Thanks to my experience of the speech contest, I feel a little con.dent to speak English and now I’d like to speak English more than ever.
I’ m happy to .nd a good place to speak English. And in addition, I can know other points of view from discussions and learn di.erent ways of expressions from the speeches of my friends. It is very informative for me to know others’ opinions. They inspire me to make a greater e.ort. I could make my English world wider and deeper by joining ESS. Now there are many things I want to do in ESS. In the sightseeing guide program I want to communicate with foreigners in English and explain for them good points of Japanese culture and history. In discussion meetings I want to exchange opinions with friends and try to learn a broader view of things. I will also make speeches in con.dence in front of many people.
Through these activities I’ m sure I can make my university life rich and full of excitement. By opening the door of ESS, I have changed my life style from passive to active and from negative to positive. I’m getting more and more interested in English and now I’m eager to go abroad to study English. I’m looking forward to opening other new doors by myself.
第1段落日本語訳
あなたにとって英語を話すことは簡単ですか?
私にとって、それはESSに参加するまで簡単なことではなかったのです。
大学に入学してから、たくさんの友達が海外に行ったことを知りました。
彼女たちが上手な英語を話すことも知りました。
私は落胆しました。私は流暢に英語を話すことも自己紹介すらもできなかったのです。
中学生や高校生のときに、英会話の授業をとったことはありませんでした。
自分の拙い英語が恥ずかしく、みんなの前で英語を話すことを恐れていました。自信がなかったからです。留学を考えたことは一度もありませんでした。