トップ>HAKUMON Chuo【2012年夏号】>【ロンドン五輪ワイド特集 出場記念&メダル獲得祈念】死にもの狂いでやります
ロンドン五輪マラソン代表
山本亮選手/法学部卒
ロンドン五輪マラソン代表の山本亮選手(2007年法学部卒業=佐川急便)を迎えた「出場激励会」(主催・中央大学陸上競技部OB有志の会)が5月21日夕、東京・上野の上野精養軒で行われた。
超満員の会場で学生記者・山下緑が突撃インタビューした。テーマは現役学生に参考となる“五輪への思い、多忙時の時間の使い方”。
頼まれてサインをしている場面
記念撮影のラッシュ
お歴々の挨拶が終わり懇親会になると、山本選手は人の輪に包まれた。写真撮影のリクエストが相次ぎ、サイン攻めにもあった。「30人くらいかと思っていたら」(関係者)約140人が詰めかけた。中央大学から五輪マラソン代表を輩出するのは2000年シドニー五輪、佐藤信之選手(ミズノ)以来。喜びに沸く大盛況の会場で、学生記者の突撃インタビューは不可能かと思われたが、大先輩が初対面ながら橋渡しをしてくれた。記者は五輪代表選手の前に出た。
——五輪出場おめでとうございます。
「ありがとうございます。たくさんの皆さまにこうしてお祝いして頂き本当に光栄です」
——ぜひ聞きたいことがあります。
「どうぞ。なんでも」
——中大時代は授業、練習、試合などで忙しく、大変な毎日だったと察します。教職課程も取っていたと聞いています。
「3年生が一番厳しかったですね。水曜日でした。教職課程を取っていたので。朝6時に練習を始めて、寮から9時のバスで大学へ。1限、2限と授業を受け、このあと練習再開。4限、5限、6限とまた授業。固めるところは固めました。木曜はゆっくりしました」
——大切なのは集中力ですね。中大生にもうひと言、お願いします。
「好きなものを何か一つ決めて、それをとことん突き詰めてください。私がここまで来られたように、必ず自分の行きたい場所に行くことができるはずです。応援しています!」
大きく瑞々しい目。時折私を見ながら話す五輪代表選手には、箱根の山のように凛とした強い心が感じられた。物腰に一歩引く謙虚さを併せ持った魅力的な人だ。
中央大学の前身は英吉利(イギリス)法律学校。ロンドンには中大がモデルとした法曹院「ミドルテムプル」があり、五輪マラソンコースの近くに位置するという。
永井和之前総長・学長はあいさつで、「英国の彼らはイギリス選手を応援するでしょうが、日本選手では山本君をぜひ応援していただきたいとお願いしましょう」と話した。
五輪選手は新しい援軍を得た。あいさつでは、高らかに言い放った。
「僕は死にものぐるいでやります。スタートラインに立った時、“こいつ、やるな”と思わせます」
山本選手が出場する男子マラソンは大会最終日の8月12日。スタートに注目だ。
(学生記者 山下緑=総合政策学部3年)
碓井哲雄・陸上競技部OB会副会長の話「山本君は大学を卒業してから成長した。やればできる。やらなきゃできない。学生に言いたいね」
(中大スポーツ=中央大学学員会体育会)
中大生へアドバイス
好きなものを何か一つ決めて、それをとことん突き詰めてください