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トップ>Hakumonちゅうおう【2012年春季号】>【ニュース Plus】「世界を相手に大きく羽ばたいて」 赤阪国連事務次長が中大生と懇談

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ニュース Plus

「世界を相手に大きく羽ばたいて」
赤阪国連事務次長が中大生と懇談

 赤阪清隆・国連事務次長と中央大学学生との懇談会が昨年12月19日、国連大学本部ビルで行われた。国際連合広報センターとGlobal Model United Nations Japan(日本模擬国連)共催で開かれた「激動の世界と日本 若者よ、元気を出せ」と題した講演会に先立って、約20分行われた。

 出席したのは、赤阪国連事務次長と国際連合広報センター(UNIC)の山下真理氏、中央大学からは加藤俊一副学長、若林茂則副学長、それに参加希望した14名の学生で、テーブルを囲んで和やかな雰囲気で懇談した。

 冒頭、赤阪国連事務次長は、2011年は日本にとっては東日本大震災の年であり、世界に目を転じればアラブ世界で起きた「アラブの春」に象徴されるソーシャル・メデイア革命の年だったと指摘。とくに「アラブの春」について、「インターネット上のブログ、ツイッター、フェイスブック、ユーチューブなどがその力を十分に発揮して、数多くの人々の間の迅速な連絡を可能にしました。これは独裁者にとっては大きな脅威となりました」と解説した。

 続けて、赤阪事務次長は「今、フェイスブックを活発に使っている人が世界に8億人以上、ツイッターは1億人いるといわれています」と紹介したうえで、「フェイスブックができてから、10年も経っていない中、世の中がめまぐるしく変わっています。私達は、常に情報アンテナをはる必要性があります」と強調した。

 つぎに、質疑に移り、大学院生が「海賊に対し国連はどのように対応していくのか。また海賊を生みだしている国、例えばソマリアなどに国連は今後どのような介入をしていくのか」と質問。これに対し、赤阪事務次長は「海賊はすごく難しい問題です。現在、捕まえた海賊を裁判にかける国際的な機関がありません。またソマリアは政情不安な状態が続いているので、どのように支援をしていくのかは非常に難しい問題です。国際社会の中での更なる連携が必要であると考えます」と述べた。

 短い時間ではあったが、最後に赤阪事務次長は「日本が世界の国々から尊敬され、国の勢いを取り戻すようになるためには、皆さんのような若い人たちの世界を舞台にする活躍が不可欠です。内にこもることなく、自信を持って、世界を相手に、大きく羽ばたいてください」と学生にエールを送った。

赤阪国連事務次長(中央)と懇談する学生たち

(学生記者 梶原麗奈=大学院公共政策研究科修士2年)