学校法人・中央大学と地方独立行政法人・北海道立総合研究機構は、両機関の包括的な連携・協力関係を推進するための協定を締結することになり、3月1日、後楽園キャンパスで、調印式が行われた。同機構が北海道以外の大学と協力協定を結んだのは、これが初めて。
調印を終え、握手する永井学長(左)と丹保理事長
調印式には、本学から永井和之学長はじめ加藤俊一副学長(理工学部教授)、石井洋一理工学部長、齋藤邦夫理工学研究所長ら、北海道立総合研究機構からは丹保憲仁理事長、下小路英男理事らが出席。永井学長と丹保理事長が、それぞれ協定書に署名した。
北海道立総合研究機構は2010年4月に、農業、水産、森林、産業技術、環境・地質、建築など22の道立試験研究機関を統合して発足した機関で、未来に向けて夢のある北海道づくりに取り組んでいる。
本学では2010年に、国連が提唱する「国連アカデミック・インパクト」への参加を表明し、国連とともに世界規模の問題に取り組むことを宣言しており、同機構との連携・協力を推進することで、「実学」の建学の精神に立って、社会・人類の発展に貢献する人材の育成を目指す。
具体的には今回の協定締結により、本学は国際的な視野を持った高度な水環境・水処理技術者を育成するために、同研究機構の協力を得る。他方、同研究機構は本学の人文社会系分野と連携することで、北海道の地域活性化に貢献する。例えば市場分析や経済効果の検証などへの本学の知見の活用が期待されている。
協定書に署名後、永井学長は「今後、互いに手を携えて研究・教育していくことで、非常に大きな成果が生まれる。中央大学はその期待に応えられるよう、邁進していきます」と挨拶。また、丹保理事長は「私どもの研究機構には文系がありません。蝦夷が江戸と連携することになり、大いに発展できればいいと思っています」と述べ、本学との連携・協力に大きな期待を寄せた。
(編集室)