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トップ>Hakumonちゅうおう【2011年早春号】>【群像 それぞれの春】「学業100%、遊び120%」が生活信条 商社で、2度のアメリカ留学体験活かす

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群像 それぞれの春

「学業100%、遊び120%」が生活信条 商社で、2度のアメリカ留学体験活かす

會田 武史さん/総合政策学部(私立成城学園高校出身)

會田 武史

 「総合政策学部は画一的、単一的な学問を学ぶのではなく、政治学、社会学、経済学など幅広い問題を学際的に学ぶことができる」という會田さんは、入学当初から明確な目的意識を持っていた。総合政策学部の「グローバルポリシーが自分の目指す方向性に合致した」という。

 1年生では、経理研究所の日商簿記コースを受講。他方、体育連盟の陸上競技部にも所属した。授業、経理研、部活にと、教室とグラウンドを行き来する日々を送った會田さんの生活信条は「学業100%、遊び120%」だ。

 1年生の夏、グローバルビジネスリーダーになるという明確な目標を定め、米カールトン大学に短期留学した。初の留学体験で「意外といけるな。英語はツールでしかないので、伝えたい気持ちがあればいくら英語が拙くてもコミュニケーションできる」と手ごたえを感じた。

 2年生の9月からは、米アリゾナ大学にビジネスを学びに一年間、交換留学した。「土曜、日曜以外は、毎日約3時間の睡眠で勉強に取り組んだ」。ただ、学業だけでなく次世代のビジネスリーダー育成のための教育機会を提供する国際的NPO『SIFE』に所属するなど課外活動にも積極的に取り組んだ。現在は、日本にある『SIFE Japan』のプログラム・マネージャを務めている。

 留学課程が終了した後、カリフォルニアの広告代理店でインターンをした。そのために事前にビザの延長申請をしていたが、何度も不受理通知を受けた。それでも諦めず「現地企業でインターンをするためにアメリカに来た」と3カ月間粘り強く交渉した結果、アリゾナからカリフォルニアに向けて出発する日の朝になって、やっとビザの延長が許可された。この経験で「絶対に諦めないことを学んだ」という。

 また、アリゾナで冠水、カリフォルニアで停電を体験し、「次世代インフラの事業展開を実現できる商社に入り、日本を世界に発信したい」と考えるようになった。そこで、某大手総合商社のインターンシップに米国から応募し、帰国した翌日から新規事業プランを考える2泊3日の合宿形式のインターンシップに参加した。

 會田さんは、就職活動では、就職情報サイトには一切登録せず、できるだけ多くOB・OG訪問をして現場の人の声を聞くようにした。2月には上海の商社駐在員にアポイントを取り、直接会いにも行った。「そこでエントリーシートについて厳しい指摘を受け、自分を見直し、気持ちを切り替えるスイッチになった」という。

 今春から三菱商事で働く會田さんは、「就活では、これまでの経験と、その経験によって紡ぎ出された“どうしてもその会社で働きたいという熱意”を相手に伝える事が重要です」と強調するとともに、OB・OG訪問などを通して得られた「人と人の繋がりが重要」とも語った。そして後輩に「八王子という辺境の地から、学校外に出て課外活動をして刺激を得て欲しい」とエールを送った。

(梶原)