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トップ>Hakumonちゅうおう【2011年早春号】>【群像 それぞれの春】アメフトマネージャーに懸けた4年間 自分で考えれば、やれることは無限大

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群像 それぞれの春

アメフトマネージャーに懸けた4年間 自分で考えれば、やれることは無限大

宇野澤 祐菜さん/文学部(神奈川県立鶴嶺高校出身)

宇野澤 祐菜

 大ベストセラーとなった単行本を受け、漫画やアニメ、今度は映画にと「女子マネージャー」が注目されるなか、宇野澤さんは、大学4年間をアメリカンフットボール部のマネージャーの活動に懸けた。

 高校時代はバレー部に所属し、選手として活躍したが、引退後、選手以外で自分が必要とされるポジションを探すうち、「プレーはできなくても私にできることがきっとある」と、マネージャーに興味が湧いたという。

 アメフト部マネージャーの活動に飛び込んだのは、マネージャーの教育がきちんとしているとの評判を聞いたからで、入部のきっかけを「感覚です」と語る。入部当初、「何をするのか全く知らなかった」というマネージャーの仕事は、驚くほどに多岐に渡っていた。試合のビデオ撮影にはじまり、ホームページの作成・運営、応援グッズの製作、チームの紹介冊子づくりなど実に幅広い。

 時には、活動の場はグラウンドを飛び出した。サポーターや選手の保護者へのインタビュー、広告スポンサー探しにまわるなど大学外の社会人と関わる機会も多く、「コミュニケーション能力が身についた」と活動を振り返る。

 なかでも、力を入れたのは、3年生から責任を担ってきた「ホームページの作成・運営」だ。パソコンを使ったこともない状態からはじめたが、製作しながら次第にノウハウを身につけていった。創意工夫を凝らしたページには、「アメフトを多くの人に知ってほしい」という宇野澤さんの思いが形となって表現されている。「ホームページをみて興味を持ち、入部してくれる人もいる。情報を発信するだけではなく、ホームページはひとつの繋がりでもあるんです」と思い入れを語った。

 『愛されるチーム』が中大アメフト部の目指すチーム像だ。「関東制覇~日本一」という目標を掲げ「勝ち」に強くこだわる。

 「選手がVICTORYの“勝ち”なら、マネージャーはVALUEの“価値”。あなたたちにできることは価値を上げること。“勝ち”と“価値”のベクトルが合ってこそ愛されるチームになる」。マネージャーコーチから、こう教えられたことが、強く印象に残っているという。

 「勝ちたい気持ちと周囲の環境、全てが上手くはまってくれたからやってこられた。本気で頑張る仲間と切磋琢磨したこと、そして毎日を支えてくれた周囲の人々へ、本当にありがとうという気持ちです」と笑顔で話す。

 「自分で考えて自分で行動すれば、やれることは無限大にある。なにをするにも限界はないと思う」と後輩達に力強くメッセージを送る宇野澤さん。チームの夢がかなう日を、グラウンドの外から楽しみにしている。

(三島)