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トップ>Hakumonちゅうおう【2011年早春号】>【群像 それぞれの春】公務員の父に次いで総務省へ ゼミ、インターンで実務体験を積む

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群像 それぞれの春

公務員の父に次いで総務省へ ゼミ、インターンで実務体験を積む

石神 瑞己さん/経済学部(私立静岡学園高校出身)

石神 瑞己

 経済学部で学んだ石神さんの親族は、中央大学と縁が深い。祖父は法学部政治学科卒で、かつて静岡県島田市会議員を勤め、叔父が文学部卒だ。また、父親が静岡県庁に勤めており、「祖父、父の影響で、公務員という職業が身近に感じられた」という。

 「勉強するために大学に入った」と強調する石神さんは、2年生の後期から地方自治が専門の佐々木信夫教授の演習(ゼミ)に所属し、経済学部の各ゼミの中で、優秀な論文を集めた優秀論文集に選考された。「4年生の卒業論文を書き上げるまで、指導教授の佐々木先生に一対一で指導を受けることができ、本当に経済学部で学んでよかった」と振り返る。

 ゼミでの勉強を通して、公務員という進路がより明確になった石神さんは、資格試験予備校にも通うようになった。予備校では、「どうして、公務員になりたいのか。どんな公務員になりたいのか」という思いを日々持ち、勉強に取り組んだ。

 3年生ではインターンシップコースにも参加し、国分寺市役所で実務を体験した。インターンシップを通して「大都市圏とそうではない地域の市役所では、住む場所によって可能なサービスが異なってしまう」ということを学んだという。

 公務員試験までの勉強で、模試などでなかなか成果が出せず、周りの友達がどんどん就職先が決まっていくなかで、焦りも感じたそうだ。しかし、「どうしても公務員になりたいという強い信念」で全力を尽くし、晴れて国家公務員の資格を得た。

 石神さんは、今春から総務省に務める。旧自治省系で採用されたこともあり、「地域間格差を解消し、全国で柔軟な行政サービスを提供できるようにしたい。また市町村合併の総括や地方税制改革に取り組んでいきたい」と先を見据えている。

 また国家公務員は、地方公務員と比べると直接、住民と接する機会が少ないため、「住民の意見を大事にし、それを国家行政に反映して奉仕できる国家公務員を目指す」と自らの“あるべき国家公務員像”を描く。

 石神さんは、自らの“就活体験”を振り返り、「まず大学の授業をしっかり受講し、1、2年次では、将来の職業選択の幅を広げるためにも自分の可能性を発見できることに努め、何より経験を大事にして欲しい」と強調。「就活では、大学で“何をしてきたか”“何を得てきたか”ということが重要で、経験で得たことが必ず、採用面接で役に立つはずです」と後輩達にエールを送った。

(梶原)