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トップ>Hakumonちゅうおう【2010年冬季号】>【創立125周年を迎えて】盛大に創立125周年記念式典を挙行 CG映像を駆使、VR&寸劇を上演 建学の精神に立ち返り、未来を見据える

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【創立125周年を迎えて】

盛大に創立125周年記念式典を挙行

CG映像を駆使、VR&寸劇を上演 建学の精神に立ち返り、未来を見据える

1600人が列席して挙行された創立125周年記念式典

 創立125周年を迎えた本学は11月13日(土)、盛大に記念式典を挙行した。会場の多摩キャンパス・クレセントホール(9号館)には、来賓はじめ卒業生や海外協定校、他大学代表者、それに本学関係者など約1600人が列席。『中央大学 源流、記憶 そして未来へ』と題するVR(バーチャルリアリティ)&寸劇で建学の精神を振り返るなど、厳粛のうちに創立125周年を祝った。式典の模様は、8号館の大教室での同時中継のほか、インターネットでも配信された。

 式典は午後2時から、中央大学学友会文化連盟音楽研究会による戴冠式行進曲「王冠」の荘厳な奏楽で幕を開け、曽根純恵さん(経済学部卒)と山口真孝さん(文学部4年)の司会で進められた。

創立者、先人に敬意と感謝

式辞を述べる久野修慈理事長

 創立125周年記念式典実行委員長の大久保信行常任理事による開式の辞のあと、久野修慈理事長と永井和之総長・学長が式辞に立った。

 久野理事長は、「創立125周年記念式典を開会できたことは光栄であり喜びでもあります」と述べたうえで、中央大学の輝かしい伝統と確固たる地位を築いた創立者や先人に敬意と感謝の意を表した。また、「中央大学は世界に存在感のある大学になることを目指して、社会に貢献し、社会を豊かにし、思いやりをもって未来を描いていく」と式辞を述べた。

永井和之総長・学長

 アカデミックガウンを身にまとって登壇した永井総長・学長は、先人に尊敬と感謝の意を表したうえで、「複雑な社会状況に対応していくためには、社会のおかしいことをおかしいと感じ、その社会の課題に応えられる英知を養うことが必要である」と指摘。さらに、「大学は宇宙的視野を持ち、総合的・複合的教育を行うことが要求されている」などと強調し、「本学をより一層発展させていくことを、ここに誓います」と式辞を述べた。

鈴木寛文部科学副大臣

 来賓挨拶では、まず鈴木寛文部科学副大臣が、中央大学総合政策学部の客員教授をしたことが教育者の道に進んだきっかけになった、と自身のキャリアを紹介したうえで、都合により欠席の高木義明文部科学大臣に代わって、「貴校はこれまでわが国の様々な分野に多くのすぐれた実務家を輩出し、国の発展に寄与されてきました。そのたゆみない努力に敬意を表したいと思います」と祝辞を述べた。

白井克彦日本私立大学連盟会長

 続いて白井克彦日本私立大学連盟会長が、「中央大学は1951年の日本私立大学連盟発足以来、常に先導的立場から私学の発展に寄与されてきました」と述べたうえで、「21世紀に新しい形を残そうと奮闘している貴校が今後もわが国の教育に多大なる貢献をされることを期待しております」と祝辞を述べた。

 最後に、エイドリアン・ウイットフィールド、英国ミドルテンプル代表が、「増島六一郎博士はじめ貴校の創立に参画された4人の法律家がミドルテンプルで学んだことは私の大きな誇りです」と祝辞を述べるとともに、「あの時代に単身で地球を半周し、外国の法律を学ぼうとするのは、多くの困難や孤独感と戦わなければならない。増島博士は、私の“ヒーロー”の一人でもあります」と述べ、創立者に賛辞をおくった。

ミドルテンプルの貴重資料も

ミドルテンプルのエイドリアン・ウイットフィールド代表

 来賓祝辞のあと、休憩をはさみ、音楽研究会による行進曲「威風堂々」の奏楽と混声合唱部、男声合唱部の合唱で、2幕に移った。

 舞台上では、黒田絵美子総合政策学部教授の台本・演出によるVR&寸劇「中央大学 源流、記憶 そして未来へ」が上演された。バイオリンとピアノの演奏をバックに落語家の柳家さん喬師匠(中大附属高等学校卒)、ミュージカル女優の宮ヶ原千絵さん(総合政策学部4期生)、吉岡拓麻さん(商学部3年)の3名が寸劇を演じる約30分の創作劇で、舞台背後の大型スクリーン(12m×5m)には、高度なCG技術によって再現された駿河台時代から今日に至るまでのVR映像が映し出された。

 コントローラーを使って時空間を飛び越える設定で物語がスタート。1881年に増島六一郎氏が単身留学したミドルテンプルも再現され、1883年に優秀な成績でローマ法の試験に合格し、卒業した当時の貴重な資料も投影された。

 関東大震災で神田にあった校舎が焼け落ち、駿河台へ移転。戦時中の昭和19年に戦地へ赴く学友を『惜別の歌』で送り出した場面が再現されると、会場には涙をぬぐう人の姿もみられた。

 「行動する知性。」、それは他人(ひと)を思い、明日を思う心。他人への優しさが経済・社会・環境などの道を照らす―。このようなメッセージを残してVR&寸劇は幕を下ろし、会場は大きな拍手と歓喜に包まれた。

学部生ら34人が「誓いの言葉」

 このあと、現役の中央大学学部生と大学院生、専門職大学院生、附属の高等学校・中学校生徒の計34人が、「誓いの言葉」を述べ、最後に、参加者全員が起立して校歌を斉唱し、記念式典は閉幕した。

34人が「誓いの言葉」

(学生記者 中野由優季=法学部1年)