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トップ>Hakumonちゅうおう【2010年夏季号】>【特集】期待のルーキー 陸上競技部 嵐川 愛斗さん(商学部1年)

Hakumonちゅうおう一覧

【特集】期待のルーキー

陸上競技部

嵐川 愛斗さん(商学部1年)

ライバルがみんな一緒に

 「期待のルーキー」がそろいも揃った陸上競技部の短距離。その1人である嵐川さんは、「まさかライバルが一緒になるとは思わなかった」と驚きを隠せない。短距離の1年生はみんな高校時代からのライバルで、しのぎを削ってきた仲だ。もちろん名前と顔は知っていた。それが同じ寮(「東豊田寮」)に入り、毎日、顔をつきあわすようになったのだから、無理もない。

 「周りが速いので常に本気で走ってしまう。知らない間に疲れている」。毎日の練習に真剣に取り組んでいる嵐川さんは、充実した笑顔を見せた。目標が目の前にいることで、自然に練習に力が入るのだ。

 陸上競技を始めたのは中学生の時。偶然にも小学校の担任の先生と中学の陸上部顧問の先生が兄弟で、その中学の先生が小学生のころから走るのが速かった嵐川さんを引き抜いた。「自分は本当はバドミントンがやりたかったんですけど…」と振り返る。

高校で先輩の言葉に発奮

 中高一貫校で6年間陸上部に所属した嵐川さんだが、「中学ではさぼってばかりで、本格的に陸上に取り組んだのは高校から」と言う。高校では上下関係が厳しくなりさぼれなかったらしいが、何よりも先輩からの「お前はインターハイに行けない」という言葉が悔しく、それから真剣に練習するようになったという。

 授業終了後の午後4時から6時まで平常練習の後、学内のトレーニング室で夜9時まで筋力トレーニングに励んだ。その成果はあらわれ、高校1年生時にインターハイに出場することができた。3年の夏のインターハイでは、200mで5位の好成績を残した。

 高校時代と大学との違いを尋ねると、「練習が変わった」と即答。高校までは決められた練習をこなし、内容も走りこみなど体力づくりがメインだった。しかし大学では、スピードを重視し、大会前は練習メニューを自分で決める。

自分をみつめ、着実に前進

 「自分次第で良くも悪くもなる」と自覚し、「自分に甘くしないように。やり過ぎにならないように」と自分のペースを見ながら練習を決めている。

 目標の選手を聞くと、しばらく考え込み、「いない」と断言。「人を気にするより、自分を気にしている」と話す。目標は「夏までに200mで21秒00、100mで10秒43を切る」と明確だ。自分をしっかり見つめる嵐川さんは、一歩一歩着実に前進していくに違いない。

学生記者 佐武祥子(法学部1年)