「昨日、福さ屋の明太子食べました!大好きなんです!!」―。大学3年次に取材で参加した南甲倶楽部新年賀詞交歓会で思わず興奮した。偶然にも、私の好きな博多明太子の名店(株)福さ屋の社長・佐々木吉夫さんは中央大学のOBだったのだ。
博多の美味しい食べ物から就職活動の相談までさせていただき、最後には「決まらなかったら、うちの会社に来なさい」とまでおっしゃってくれた。それだけではない。数日後、自宅にたくさんの明太子と共に社長が取り上げられた新聞記事、「博多に来る際にはお声を下さい」というお言葉が送られてきた。
内定先の報告をしたときも、お祝いの言葉と共に明太子は送られてきた。正直、同じ大学に通っているというだけでここまでしてくれる社長に驚きを隠せない。
佐々木社長とは、今でも手紙での交流を続けさせていただいている。波乱な人生経験を経て会社を大きく築き上げた佐々木社長との出会いを通じ、私もやる気がおきた。〝文章を書くのが好きだから〟という理由で参加した『Hakumonちゅうおう』だったが、多くの取材経験を経て出会いの面白さを知った。様々なフィールドを持っている人から、話を聞くことで自分の活力になるのだ。
加えて、伊藤編集長から〝良き出会いは良き出会いに繋がる〟ということを教えてもらった。私も、伊藤編集長のように「紹介しますよ!」と言い合えるような出会いを大切にする人間になりたいと思っている。
大学4年間を振り返ってみるとHakumonちゅうおう学生記者、キャンパスツアーコンダクター、FLP、白門祭実行委員会、南甲プログラムインターンシップ…。大学入学時、密かに誓った“知識を身につけるに貪欲になる”という目標を達成するため専攻の授業はもちろん、机上を飛び出し五感で得ることが出来たと自負している。この場を借りて今までお世話になった教授、大学職員さんをはじめ日々支えてくれた友人に感謝の言葉を伝えたい。
春からは日本郵政グループで働く。大学生活で学んだことと大きく異なる分野で働こうと決めたのは、興味のあることばかりをやっていても視野は広がらないと感じたからだ。東ドイツや監視社会に興味津々な自分なんて、4年前は想像もしなかった。全く知識のないことを知ることで新たな興味が生まれる、こんなに楽しいことはない。また新たに知識をつけていく、そんな社会人もいい。