「中央大学を志望したときに、経理研究所があるのを知って、それで公認会計士を目指してみようと思いました」。もともと資格に興味があった佐竹さんは、入学時から公認会計士試験にむけて勉強を始めた。
公認会計士は、弁護士などと並ぶ国家資格であり、短答式試験と論文式試験の2つの試験がある。佐竹さんは、2年生のときに短答式試験に、3年生で論文式試験に見事合格した。
「1年生の頃は自宅で、2年生からは開門時間の朝8時から閉門時間の夜の11時まで、毎日学校に来て勉強しました」という。炎の塔の中にある経理研究所は、簿記検定試験・公認会計士試験のサポートをしており、その研究室でもっぱら勉強した。
毎日、長時間の勉強にも、「ルーティン化した生活をしていたので、あまりストレスは感じませんでした」とさほど苦にならなかったそうだ。勉強をはじめた当初は、「公認会計士の仕事をよく知らなかった」と話す。「それが勉強していくうちに会計のこととかビジネスのことがわかってきて、勉強が楽しかった」という。明確な目標を定め、それに立ち向かっていたからだろう。
「経理研では、ほぼ毎週答案練習があって、自分の順位が出るので、その試験結果に後押しされました。それと周りに強い志を持った仲間もいたので、他の関心事をシャットアウトして勉強に専念できました。本当にありがたい環境にありました」 佐竹さんは、資格試験の勉強には「勉強時間の確保、情報の収集、モチベーションの維持の3つが大切」と教えてくれた。「予備校も利用しました。通信で勉強するので、DVDを見て、早送りしたり、何度も見返したりできるので便利だった」という。 結果、3年生で試験に合格し、早々に監査法人から内定を得た。
「2年半勉強して、大学生活の残りの1年半は自由に過ごせました。読書をしたり、趣味の時間も持てたりしました」。大学生活を振り返って、「充実していた」と話す。
4月からは、あずさ監査法人で、主に外資系金融機関を対象にした部署で働く。海外で活躍したいという希望があり、「英語ができないと、やりたい仕事ができない場合もでて くる」ので、今は英語の勉強にも励んでいる。
最後に、公認会計士試験を目指す後輩達に「勉強に時間をかけたら、かけただけの結果がついてくるので、コツコツ勉強できる人であれば大丈夫です」とアドバイスをくれた。
(武田)