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トップ>Hakumonちゅうおう【2009年冬季号】>【表紙の人】留学生の日常生活をサポートイベント等で国際交流広げる

Hakumonちゅうおう一覧

表紙の人

留学生の日常生活をサポートイベント等で国際交流広げる

『SPUTNIK』会長 総合政策学部2年 工藤晴輝さん

 『SPUTNIK(スプートニク)』というサークルをご存じだろうか―。
 中央大学に在学している留学生の日常生活をサポートしているサークルで、留学生が日本での生活や大学生活をスムーズに送れるようにサポートし、さまざまなイベントを企画して国際交流の場を広げている。
 学生の有志によって結成され、7年前から中央大学の国際交流センターから依頼を受けるかたちで、さまざまな活動を行っている。

サークル名は「旅の道連れ」

『SPUTNIK』会長 総合政策学部2年 工藤晴輝さん

『SPUTNIK』会長 総合政策学部2年 工藤晴輝さん

 『SPUTNIK』とはロシア語で「同行者、旅の道連れ」という意味で、人類初の人工衛星の名前としても知られている。サークル名には、留学生と日本の学生が、宇宙のように終わりのない国際交流という“旅”をともにしていけるようにという願いが込められている。そして国際交流センターを「母星」として、中大における国際交流のフロンティアとしての役割を担うという期待も込められている。

 その『SPUTNIK』の会長に6月に就いたのが、総合政策学部2年の工藤晴輝さん。新入生向けのサークル紹介で『SPUTNIK』を知り、友人の紹介で入会し、活動している。「SPUTNIKは国際交流センターを通じて主に交換留学生のサポートをしていて、常時50名くらいを把握しています。他の私費留学生のサポートはまだ個人間のものにとどまっていますが、今後は私費留学生も交換留学生と同様にサポートしていきたい」と工藤さんは『SPUTNIK』の活動について説明してくれた。

空港からアパートまで案内

 まず『SPUTNIK』の活動は、留学生が来日し、空港に着いたときから始まる。国際交流センターから受け取った留学生の情報をもとに、留学生一人に対し会員一人がついて、空港からアパートまで案内する。「留学生は交通手段がわからなかったり、携帯も通じなかったりすることが多いので、会員は国際交流センターと常に連絡が取れるようにしています」。

 次に、大学構内と周辺の地図などが入った冊子を作成し、留学生向けのオリエンテーションで配布する。そして『SPUTNIK』主催の歓迎会を開く。ここで他の留学生や日本の学生と友達になり、連絡先を交換したりする。

 ここまでが日本到着からの一連の流れとなる。

夕食会にポットラックパーティー

 また、定期的に行っている活動がある。そのひとつが「夕食会」だ。月に3、4回学食に集まって、夕食を一緒に食べる。「一人で食事することが多い留学生のために行っている」という。最近、開かないでいたら、留学生から「今度はいつやるの?」と聞かれたそうで、留学生も楽しみにしている催しだ。

白門祭では出店でチヂミを販売

白門祭では出店でチヂミを販売

 このほか食事関係のイベントとして「ポットラックパーティー」がある。留学生の出身国の料理を持ち寄るパーティーで、会員と留学生混合のグループをつくり、パーティーの日までに準備をして、当日、大学の教室に集まってみんなで楽しく食べる。白門祭にも毎年出店。今年は、「世界のレストランから」として韓国のチヂミなどを販売した。

 また、年2回ほど中大近くの中学校に出向いて、授業の一環として中学生と交流している。「最初はみんな緊張しているけど、最後には仲良しになります」と工藤さん。そのほかにも日帰りの観光旅行や歌舞伎鑑賞など、日本の文化を紹介する活動も行っている。

日本語で会話。英語は補助

 留学生をサポートするということで、言葉の問題が気になる。会員の中には海外留学を考えている人も多いそうで、英語力は必要なのだろうか、と問うと、「基本的には日本語です。伝わらないときに英語を使いますが、あくまでも補助として使うだけです」と工藤さん。

前会長の三輪真奈美さん

前会長の三輪真奈美さん

 前会長で商学部3年の三輪真奈美さんは、「最初は英語を使いたいと思っていたけど、留学生には日本語を勉強するために日本に来ている人が多い。そういう人に対して英語で話しかけるのは失礼かなと活動を通して思うようになりました」と話してくれた。

 国際交流と聞くと英語でのコミュニケーションをイメージしがちだが、日本で学ぶ留学生に対しては日本語で話すことのほうが大切なのだ。逆に留学生から日本語の意味を聞かれて、うまく答えられないこともあるそうだ。

 「(総合政策学部棟内にある留学生や会員が集う)ミーティングルームはいろんな言語でいっぱいで、こんなに言葉はあるんだと教えてもらいました」と三輪さん。「最初は不安だったけど、話しかければ伝わる。日本語で伝わったときがうれしい」と工藤さんも言うように、言葉に関してあまり心配はいらないようだ。

価値観の違いに触れる

 最近、『SPUTNIK』は中大に在学する留学生の団体の「総留学生会」と連絡を取り合うようになり、以前よりも活動が増えた。帰国した留学生と連絡を取り、その国へ旅行に行く会員も多い。

 工藤さんは、「海外のニュースを見たときに、そのことについて留学生に聞くと、ニュースではわからないリアルな状況を知ることができる。価値観の違いにも触れられる」と留学生との交流で視野が広がってきていることを強調。最後に「留学生はみなさんが思っているよりも身近にいます。交流しようと思えば意外とすぐにできますよ」と留学生との積極的な交流を呼びかけた。

学生記者 野崎みゆき(法学部2年)