トップ>Hakumonちゅうおう【2009年秋季特別号】>【ニュースPlus】中大の取組み・将来ビジョンを説明 報道関係者を招き、懇談会開く
永井総長・学長の説明を聞く報道関係者
中央大学の近況、取組み・将来ビジョンについて報道関係者に広報するとともに、広く情報交換し、親睦を深めよう―と、「2009年度報道関係者との懇談会」(広報室主催)が6月25日、中央大学駿河台記念館で開かれた。
この日は招待状を送付した報道関係各社のなかから約60人が出席。大学側からは、久野修慈理事長、永井和之総長・学長はじめ常任理事、副学長、各学部長ら約20人が出席し、懇談会と交流会の二部構成で行われた。
第一部の懇談会では、久野理事長が挨拶に立ち、日本が抱える食糧問題や資源問題に触れたうえで、「新たな時代を乗り切るためにも、日本の未来を背負う若者を育てることが大学の使命である」と強調、その使命達成のために「大学の舵取りを行っていきたい」と抱負を語った。
続いて永井総長・学長が「中央大学のビジョン」について、スクリーンを使ってパワーポイントやビデオで説明。まず、「大学は一人の人間に基礎を教える最後の場です」と大学教育の重要性を指摘し、「大学で伸びる人は自分の将来の『生きざま』を考える人。企業で伸びる人は人間力、コミュニケーション力、語学力など基礎的な力を持っている人」と述べ、「全学的基礎教育の向上」と「国際化の推進」で中大ブランド力の向上を図っていく考えを示した。
具体的には「全学共通基礎科目」や「全学融合教育の拡充」について触れ、「高校生のときに選択した学部や学科が本当に合っているのかどうかを、学生に考えさせる」として学部を超えた教育の場であるFLPについて説明。また、社会で学ぶ機会となるインターンシップ制度などで充実した「実学」教育に取り組んでいることを紹介した。
また永井総長・学長は、中央大学の建学の精神である『実地応用の素を養うこと』に触れて、資格取得だけではなく、問題処理のための考え方などを身につけさせることを強調した。
「国際化の推進」については、「地球規模の問題にこたえられるような人材を輩出していく」と述べて、「既存の学部・大学院の国際化」と「新しい教育組織の国際化」の2つのビジョンを挙げた。
そのうえで海外の大学との相互交換授業や、英語、ITによる授業など教育方法の国際化などについて説明。新しい教育組織としては、「既存学部に刺激を与えるようなモデル的な学部」の新設や、国際化を担う学生を育てる附属中高一貫校の新設、「中大精神」を教育するための新しい施設の建設なども紹介された。
永井総長・学長は、最後に「建学の精神を再構築し、世界的規模のネットワークをつくって世界に人材を派遣する大学にしていきたい」と述べ、説明を締めくくった。
続く質疑応答では、報道関係者から活発な質問が相次いだ。「モデル的な学部」に関する質問に対し、永井総長・学長は「地球的課題に応えられる人材をつくる学部で、グローバル時代の中で異文化を理解する学生を育てる。新学部と既存学部を連携させ、既存学部の改革を外から刺激させていきたい」などと答えた。
乾杯し、和やかな歓談へ
また、中大卒の報道関係者からは、「外から見て中大は地味だと思う。何でもいいから一番を取るなど魅力ある大学にしないと、いい人材は集まってくれない」という厳しい意見もあった。これに対し、永井総長・学長は「何かで一番を取ることは考えている。中大の魅力をアピールできるように努力したい」と語った。
第一部終了後は、会場を移して第二部の交流会が行われ、和やかな雰囲気の中で、報道関係者と大学関係者が歓談、親睦を深めた。最後に中川洋一郎副学長が挨拶し、交流会を締めくくった。
学生記者 新部真子(文学部4年)/廣瀬功一(文学部2年)/野崎みゆき(法学部2年)