主催/読売新聞社 共催/一般財団法人あんしん財団
後援/文部科学省

広告企画・制作 読売新聞イノベーション本部

一般財団法人あんしん財団 理事長 山岡徹朗さん

「働く人への感謝」
「働く意義」
見つめ続けた10年間

一般財団法人あんしん財団
理事長山岡徹朗さん

働く人を応援する「『ありがとう』感謝の心を、未来へつなぐ。こども作文コンクール」は今年、10周年の節目を迎えました。小学生のみずみずしい感性を通して「働く」ということを見つめ続けた10年間。共催する「あんしん財団」の山岡徹朗理事長に、コンクールを続けてきた思いや、子どもたちが自らの考えや気持ちを文章に表すことの意義について、語っていただきました。

財団創立50周年を記念しスタート。
子どもたちの素直な心、言葉に背中押され

コンクールを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

当財団が創立されて50周年を迎えた年に、その記念事業として開催しました。私たちは会員向けに事業を行っているのですが、50周年を機に社会全体に貢献できる事業をということで検討した結果、小学生向けの作文コンクールをやってみようということになったのです。日本の少子化ということが盛んに言われていましたので、子どもたちのために役立つ事業ができればと考えたのがきっかけでした。

10周年を迎えましたが、最初から長く続けようと思われていたのですか。

当初は1年で終わりかなと思っていました。数千通規模で応募があると期待していたのですが、ふたを開けてみたら500通に満たない数でした。これでは終われない。社会貢献の意味が問われると考え、2年目からは当財団の職員でプロジェクトチームを発足させ、積極的に自らの事業として学校、PTA、学童保育などに直接作文コンクールを案内しました。

その結果、2年目からは数千通単位で応募が増え続け、6年目で1万通、8年目で2万通を超えました。応募数を競っているわけではないのですが、社会貢献という意味では、相当数の応募があってしかるべきだろうと考えておりますので、こうした努力を続けているうちに10年が経っていたということですね。

10年間続けてこられたもう一つの大きな理由は子どもたちの作品そのものにあると思います。素直な視点、言葉で「感謝の心」「かなえたい夢」「あこがれの職業」が生き生きと描かれた作品がたくさん寄せられてきます。毎回、子どもたちの作品を読むたびに、「これはやめるにやめられないな」と思います。

山岡徹朗さん

日本の伝統文化やモノづくりに触れる
ワークショップも開催

テーマ設定に込めた思いを教えてください。

中小企業の「経営を守る、支える」ということが当財団の基本理念です。そのことから、子どもたちに働くことの大切さを気づいてもらいたいという思いで、「身近なはたらく人へ、ありがとう」「あこがれの仕事、かなえたい夢」というテーマを設定しました。

また、「働く」ということを子どもたちに身近に感じてもらい、日本の伝統文化やモノづくりに直接触れてもらう機会として、表彰式の終了後、様々な分野の職人さんを講師にお迎えして、ワークショップを開催しています。これまで、子どもたちには日本の伝統的な水引・竹細工・組子・手書き友禅や金属加工に関するモノづくりを体験してもらいました。ワークショップでは、職人さんの技術や思いに直に触れ、実際に自分で作品を完成させ、「働く」ということや日本のモノづくりの良さについて少しでも考えてもらえればと思っています。

子どもたちが作文を書くことの意義については、どう考えますか。

思いや考えを書くことによって整理できると思います。思いを字にすることで、確実に残すことができます。「感謝する心」を、確実に感謝したい人に伝えることができます。「かなえたい夢」について書けば、将来の自分にその時の思いを残すことができます。子どもの頃、こんなことを考えて、一生懸命になっていたんだと、大人になって読み返した時、勇気や活力を与えてくれるのではないかと思います。

山岡徹朗さん

変わらぬ子どもたちの視点、観察力、洞察力。
「働くこと」尊ぶ文化大切に

この10年間で子どもたちの作文に変化はありますか。

変化というより、変わらない部分を強く感じています。それは、子どもたちの素直な視点であり、鋭い観察力、深い洞察力です。そして、お父さん、お母さんや家族に対する感謝の気持ちです。

私自身、高度成長期の後半に社会人としてスタートし、いわゆる昭和のサラリーマンとして朝早くから夜遅くまで仕事、仕事。子育てにはあまり関われず、良いお父さんではなく悪いお父さんだったと思います。子どもたちの作文を読んでいると、朝早くから夜遅くまで働いているお父さん、お母さんや家族に対し、ほとんど遊んでくれないのだけれど、自分たちのために働いてくれて、ありがとう、頑張って、といったことが書かれているものがあります。こういう作品を読むと自分のことと重なりあって、ついつい涙が出そうになります。

今後、どういうコンクールにしていきたいですか。

中小企業の「経営を守る・支える」という当財団の基本理念は、ひいては日本経済に貢献することになると考えています。ですからテーマは今のまま変えないで続けたいと思っています。働くことに意義を見いだし、生きがいを感じる。そういう日本の文化を大切にしたいと思います。

そして子どもたちには本コンクールに限らず、どんどん作文を書いてほしいですね。

あんしん財団