【広告】企画・制作/読売新聞社ビジネス局

イノベーションに‟触れ"未来を実感
日本弁理士会 万博体験イベント

読売新聞大阪本社版朝刊 2023.11.30

 開催まで約1年半に迫った大阪・関西万博の機運を高めるプレイベント「バーチャル世界で近未来を感じよう ~日本弁理士会はイノベーションを応援しています~ 」(日本弁理士会主催)が10月29日、読売新聞大阪本社・ギャラリーよみうり(大阪市)で高校生向けに開かれた。
 会場には企業や研究所が計3ブースを出展し、バーチャル(仮想)空間と現実世界を融合させる独自技術を披露した。弁理士はこれらの技術やアイデアといった知的財産を保護する立場で関わっており、特設コーナーで技術と特許との関連性や、知的財産保護の重要性をわかりやすく説明した。
 今回のイベントの目的は、ものづくりの楽しさを知ってもらうのと同時に、開発者の苦労や、苦労の末に生み出された技術を守る人がいるということを知ってもらうことにある。さらに、一 つの技術が世に出るまでに様々な人が関わっていると知ることで視野を広げ、万博を 一 層深く楽しんでもらいたいとの思いが込められている。
 バーチャル世界での旅や、架空の物体に 〝触れる〟 体験を通して近未来を実感した生徒たちの様子を紹介する。

参加する高校生にイベントの趣旨を説明する日本弁理士会 2025大阪・関西万博対応委員会 委員長 京村順二弁理士

技術と特許のつながり、知的財産保護の重要性を体験

国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)

バーチャルとリアルを共有できる空間
 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が紹介したのは、バーチャルとリアル、両方の空間を融合するXR(クロス・リアリティー)技術。ゴーグルをつけた人が見ているバーチャル世界を、パソコンを使ってスクリーンに映し出すことで、ゴーグルをつけていない人でも見られるようにした。バーチャル世界に入り込んだ生徒たちは、立体的に表示された建築物をつかんで大きさを変えてみたり、複数人でキャッチボールをしたりして大喜び。見ている生徒も、パソコンを操作してバーチャル世界にアクセスし、一つの空間を共有できる技術を楽しんだ。
 医療に関心があるという豊中高校1年、西森麻佑子さん(15)は「入院患者さんが持ち込みたいと思っても衛生上の問題で難しいものを、この技術で疑似的に持ち込めるようになればいいな」と言い、ボールの転がり方がリアルに再現されていることに注目した三国丘高校1年、伊藤心羽さん(16)は「仮想現実(VR)と物理など、多分野の研究者が協力することで、実現できることが広がるんですね」と目を輝かせていた。
 担当者は「持っている知識と絡めて積極的に質問し、自分なりに理解しようとしている姿が頼もしい。刺激を受け、この業界に来たいと思ってくれればうれしい」と話していた。

株式会社栗本鐵工所

指先から伝わるリアルな仮想空間
 インフラ設備・産業機器メーカーの株式会社栗本鐵工所は、磁気を通すことで硬さや形状が変わる「磁気粘性流体」を組み込んだデバイスで、触感を表現するという技術を紹介。仮想空間に現れた砂の城やスイカ、2次元のキャラクターを触った感覚が指先に装着したデバイスを通じて指に伝わると、生徒たちから驚きの声が上がった。
 三国丘高校1年、小川祥平さん(16)は「バーチャル会議で活用すれば 〝 握手 〟 ができて距離感を縮められそうだし、離れて暮らす家族間のコミュニケーションも深められそう。触感を表現できるなら嗅覚や味覚も再現できるのではと、工学に興味が湧いた」と言い、宇宙開発分野に興味があるという豊中高校2年、吉川敦大さん(17)は「NICTのVR技術と合わせれば、宇宙に送った人型ロボットを研究所で操作し、コストも危険性も低い探査活動ができるのではないか」と興味津々の様子だった。生徒たちは、弁理士の支援で特許を幾つも取ったという話にも真剣に耳を傾け、担当者は「技術だけでなく、その先の製品化についてまで興味を持っている生徒が多く感心した。私たちの研究を面白がってくれたのがうれしい」と喜んだ。

株式会社パララボ

アバターによるメタバースの世界を体験
 VR技術を使った事業企画やシステム開発などを手がける株式会社パララボのブースでは、インターネット上の仮想空間「メタバース」で自分のアバター(分身)を動かし、生徒たちが臨場感たっぷりに時間や空間を超えた旅行を楽しんだ。アバターガイドに案内された生徒たちは、太古にタイムスリップして恐竜に出会ったり、宇宙空間に飛び出して地球を見下ろしたり。将来は起業を目指しているという四條畷高校2年、生田航河さん(17)は「危険な場所や被災地、過去の時代など、リアルでは行けない場所へ行ったような気分になれる。教育とつなげると面白そう」と話し、同、前田百亜奈さん(17)は「この技術を活用すれば企業同士、競争ではなく協力して製品を開発するようなことにも役立てられるのではないかな」。担当者は「技術そのものではなく、それを使った先に何があるのかというのを見せたかったので、楽しむだけでなく問題解決の視点を持ってくれたのがうれしい。希望する世界をバーチャルで作り、みんなでそれを現実にしていって」とエールを送った。

生徒の感想

『みんなで交流できる、〝つながる〟実感を持てる技術なのが良かった』
『技術というものに苦手意識があったが、身近なところにいろいろ応用できることが分かって興味が湧いた』
『万博のイメージが今一つつかめなかったけれど、今日見た以上の技術やアイデアが世界中から集まってくるんだと想像でき、すごく行きたくなった』
『新しい技術に触れたことで、自分がやりたいことが前より具体的に考えられるようになった』
『将来は開発など、ものづくりに携わる仕事がしたい。そのための設計やシミュレーションの手段がいろいろあることがわかったのが良かった』
『技術もすごいけど、なぜこんな発想ができるのかに、すごく興味がある』



弁理士の仕事とは

日本弁理士会
鈴木一永会長

 新たな技術やアイデアは、それが特許として認められて初めて「知的財産権」として保護される。情報網が発達した現代では知的財産の流出が大きな社会問題となっており、開発者に代わって特許や意匠、実用新案を出願して知的財産権の保護を図る弁理士の役割は、重要性を増している。日本弁理士会の鈴木一永会長に、弁理士の仕事の意義や、今回のイベントの開催目的を聞いた。

――知的財産権の保護と活用を図る‟縁の下の力持ち”――
 弁理士は、新しいものを考えたり、新しいことをしようとしたりする人たちに寄り添うことができる仕事です。独創的な技術やアイデアが、より大きく開花できるよう特許として出願したり、創造物を適切に守るためにアドバイスをしたりして技術者や発明者の方々をサポートする伴走者と言えます。寄り添うためには、生まれようとしている技術を深く理解し、どこと結びつければより大きくなるかなどを考える必要があり、その点で創造的な仕事でもあります。
 国は2002年に、国家戦略の一つとして「知財立国」を掲げています。資源に乏しい日本は、知的財産を創出し、その保護と活用を図っていくことを真剣に考えていかなければなりません。今回のイベントをきっかけに、子どもたちが万博に興味を持ち、万博で多様な技術やアイデアに触れ、自らも次の担い手になっていこうと考えてもらえれば幸いです。私たち弁理士も、その下支えを一緒にしたいと考えています。

主催:日本弁理士会
後援:特許庁、近畿経済産業局、大阪府教育委員会、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会