「絶対居眠りしない」「先生の言うことをひとことも聞き漏らさない」。miwaさんの大学受験対策は、徹底した授業中心主義だった。長期休みを利用した学校の講習には出席したが、塾に通うことはなかった。
「授業で大事なところを聞き逃してしまうと、後で復習する時に分からなくなってしまうので、集中して先生の話を聞きましたね。あと、より理解が深まるように、ノートはきちんと取っていました」
受験勉強を続ける一方で、シンガーソングライターになるという夢も追い続けていた。下北沢でのライブを聴いたレコード会社のスタッフの勧めで、曲づくりのためのスタジオ通いも始めていた。
一見するとデビューまで順調な歩みだったようだが、当時は不安でいっぱいだったという。
「音楽でやっていく才能が自分にあるのか、曲を作る才能があるのか、といった不安というか悩みはずっとありましたね。それに対して、『シンガーソングライターになりたい』といった強い気持ちが唯一の心の支えでした」
視野が広がり貴重な出会いがあった4年間
代表作『ヒカリへ』に込められた思い
miwa
通っていた学校では、芸能活動が禁じられていたので、ライブ活動やスタジオ通いは、友だちにも内緒のまま続けていた。
「学校に行って勉強して、部活をして、それが終わって曲づくり、ライブ、アルバイトとなると、友だちと遊ぶ時間もありません。ただ当時は、とにかく必死だったので、限られた時間の中で、自分のやりたいことを優先させていました。もっと時間が欲しいといった感じでしたね。友だちとのおしゃべりとか旅行とか、高校時代ならではの楽しい経験ってあるじゃないですか。後悔ではないのですが、『もっと青春を謳歌できればよかったな』と思うことはあります」
大学選びは、オープンキャンパスや学園祭に自ら足を運び、学生やキャンパスの雰囲気を肌で感じ、最終的にいくつかの大学に絞り込んだ。
「私は、自分がその大学に通っている様子を頭の中で想像し、一番しっくりくる大学を選びました。雰囲気が合う、合わないって、あると思うんです。それを実際に肌で感じてみて、自分に合った大学を選んでほしいですね」
学校通いと音楽活動との両立は、大学に進学してからも続いた。大学の講義は朝9時から始まる。一方で、番組の収録やライブは、朝早かったり、夜遅かったり、不規則なことが多い。ハードな毎日だったが、「自分で両立すると決めたのだから、絶対に4年で卒業しよう」と強い気持ちで乗り切った。
「大学の4年間で学んだことが、自分の音楽活動に何らかの良い影響をもたらしてくれたかは分からないのですが、人として視野が広がったと感じています。大学で出会った友だちやゼミの先生とは、今でも連絡を取り合っていて、何かあった時に相談に乗ってもらうなど、とても心強い存在です。そうした方々と出会えただけでも、大学に通ってよかったと思っています」
卒業を間近に控えた大学4年は、miwaさんの3rdアルバム『Delight』の制作時期と重なる。それに収録された『ヒカリへ』は、miwaさんの代表作の一つとして挙げられることが多い。
miwaさんによると、『ヒカリへ』は、「周りで友だちが就職活動を続けている中、自分はこれから就職しないで、ずっと音楽をやっていくんだ、でも本当にやっていけるのだろうかといった、当時の漠然とした不安が反映された曲」だそうだ。
“What do you want to do?”いったい、何がしたいんだい?
曲は、社会への船出を前に、miwaさんと同じように漠然とした不安を感じる若者たちの共感を呼び受け入れられた。
さて2回目は、振り返りと復習の大切さについて説明したいと思います。
模試の問題は、過去の入試問題の出題傾向や難易度を分析して作られたもので、受験生にとっては合格に近づくための重要なツールです。ですので、模試の受けっぱなしほどもったいないことはありません。心理学者エビングハウスによると、何もしなければ人は1日で学習量の約7割を忘れてしまうといわれています。つまり、勉強は忘れることを前提に行う必要があるということです。一方で、復習を繰り返すことで記憶に残る割合を増やすことができるという結果も出ていますので、学習したことはこまめに復習することをぜひ心掛けてください。おすすめは、学んだその日か翌日、1週間後、1か月後の計3回です。
これは当然、模試でも同じことがいえます。模試を受けた後、少し疲れているとは思いますが、その日のうちに自己採点をして結果を振り返り、復習までしておけば、記憶に残る割合は大きくなります。進研模試デジタルサービスを使えばいち早く自己採点と復習ができるので、結果が返ってくるまで先のばしにせずに取り組みましょう。
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