江戸時代、白河では毎年はじめに、飾り花などを縁起物として売る市が開かれていました。
後に、その市の売り物の中心となったのが、200年以上の歴史をもつ「白河だるま」です。白河だるまは、松平定信が城下の繁栄を願い、お抱え絵師の谷文晁に描かせたのがはじまりといわれています。
「鶴亀松竹梅」があしらわれた福々しいお顔は大変縁起がよく、試験やここぞというときの願いを込めるのにまさにぴったりです。
白河だるまは、祈願だるまとして知られ、願いを込めて目を描き入れる習わしがあります。受験や試験合格の願いを込めて片目を描き入れ、願いが成就されたあかつきには、感謝の想いを込めながらもう片方の目に描き入れます。
市は現在も続き、毎年2月11日に「だるま市」の名で開催され、にぎわいを見せています。